【コラム・及川ひろみ】秋は里山の収穫シーズン。今年も「収穫祭」を11月24日に行います。黒米(くろごめ)入りの餅(もち)をついて、野菜たっぷりの「ぬっぺ汁」、カボチャ蒸しパン、くるみ餅、大学芋(だいがくいも)。竹馬やゲンコなど昔の遊び、若者や子どもに人気のスラッグライン、木の実を使った工作、わら細工。琴や尺八、竹笛の演奏―。食べる、遊ぶ、作る、鑑賞など、盛りだくさんの祭りです。

会場の中央には、地元の方々が集まるテントを設けています。宍塚にお住まいであるにもかかわらず、収穫祭が年1度の再会の日となっている方もおられ、収穫祭のメニューを囲み、笑い声が絶えない一角です。

庭の大きな柚子(ゆず)の樹、そのうち一本は会の樹だよと、毎年たくさんの柚子を提供くださる方。かりん、瓢箪(ひょうたん)、キウイ、ハヤトウリ、サトイモなどありがたい差し入れもいろいろ。

毎年、自然農田んぼ塾で活動をしている、土浦第四中学校科学部,キャンエコ(法政大学キャンパスエコロジーフォーラム)、筑波学院大生、竹園高校国際科の学生たちは昨年、コーラスを披露してくれましたが、今年はお茶を立ててくれることになりました。

中学生は日ごろ「竹」に関する調査活動をしていることから、参加者の食器、皿、椀、箸を竹で作ります。参加者には食器を持参することを伝えていますが、昨年は中学生が50人分以上の食器セットを作ってくれました。

学校で「金融」を勉強していることから、今年、20名以上の部員たちは、竹食器を作るだけでなく、竹を使った販売物をつくるそうです。キャンエコは、毎年20~40名が餅つき、かぼちゃの蒸しパン、大学芋づくりなどの活動をしますが、今年はどのような活動を希望するのかまだ分かりません。

学生は自主的に参加 貴重な体験に

自主的に参加することで責任感がわき、より貴重な体験になることを期待しています。筑波学院大学からは、今年は1年生8人が参加を希望。収穫祭当日は、8時から準備を開始、片付け終えるのは15時ごろ。近隣に住む彼らは最初から最後まで活動します。

会員が大量の道具を軽トラで堤防に運びますが、それを指定されたブースに運び、テントを張り、祭りが始まると、代わる代わる餅をつき、こね、ちぎり、指導を受けながら活動します。これらを通して、さまざまな人から手際よく活動することも学びます。

子どもたちも大活躍するのが収穫祭。「受付はこちらです」など、参加者に大声で伝え、餅や汁、当日のメニューを各ブースの担当者に運ぶなど、できることはいくらでもあります。

収穫祭までの準備も、大勢で手分けをして行います。薪(まき)は林の活動で得た材を2年間乾燥させ、ダイコン、サツマイモ、サトイモなどの食材は前日までに担当者が配り、当日に備えます。今年も天気に恵まれますよう、祈っています。どうぞ皆さまご参加ください。(宍塚の自然と歴史の会代表)

➡及川ひろみさんの過去のコラムはこちら