【コラム・坂本栄】「NEWSつくば」は11月6日から「Yahoo!ニュース」経由でのニュース発信を始めます。これまでは本サイトのほか、フェイスブックやツイッターで発信してきましたが、新たにヤフーが加わります。当面は日々のニュースから地域性の強いものを毎日1本選び、同サイトの地域欄に提供します。NEWSつくば発足から2年1カ月。本サイトは新しいフェーズ(段階)に入りました。

他メディアとの連携、今後の編集方針については、本コラムの「残暑御見舞 今秋からヤフーでも発信!」(8月19日掲載)をご覧ください。提供する記事は、「比較的若いまち 研究学園都市つくば市の諸相」「商業都市から観光都市に脱皮しつつある 歴史あるまち土浦市の諸相」になります。科学のまちと歴史のまち、それぞれの移(うつ)ろいと足掻(あが)きを伝えられればと思います。

打ち合わせの際にヤフーの担当者から面白いことを聞きました。ローカル記事でアクセスが多いのはどんなものかを尋ねたところ、動物絡みということでした。多くの方が興味を持つような、イノシシが暴れたとか、サルが噛みついたとかのネタは、ヤフーも歓迎しているそうです。当サイトはこういったニュースはもちろん、多くの方が関心を持つようなローカルの話題を発信していきます。

新聞の限界とネットの可能性

ネットはメディアのこれまでの常識を変えつつあります。全国紙は東京の話題を全国に伝えるのが仕事でした(ローカルの話題にも紙面を割いてはいますが…)。配送の制約から遠隔地の地方紙を読むことはできませんでした。ところがネットはこういった特性・制約を乗り越え、地域と中央をフラットにし(どこでも全国のニュースが閲覧可)、地方と中央をひとまとめにしたからです(ヤフーのようなサイトで一覧可)。

新聞の限界とネットの可能性については、「新聞部数 10年で2割減 10年後は?」(2018年2月19日掲載)をご一読ください。私はこの中で、コンテンツ(記事や写真など)を載せるメディア(コンテンツの運搬手段)という切り口から、ネットの優位、新聞の劣位を指摘しました。それから約1年半。新聞各社のネット化の動きを見ていると(私は朝日、日経、WSJの電子版を契約)、伝統メディア新聞の衰えを強く感じます。

ネットメディアの利点は、載せられるコンテンツが記事や写真だけでなく、動画や音声も載せられることです。紙面の制約がありませんから、たっぷりした記事を掲載できます。印刷の必要もありませんから、早めに画面に掲載できます。どこでも見られるスマホに展開できるのも優れた点です。実に使い勝手がよいメディアです。(NEWSつくば理事長)

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