【コラム・石井康之】今回は、海外から日本に来て働いたり学んだり、観光で訪れる人々について書きたいと思います。最近、自分の身近でも普通に目にするようになった外国人。私が住んでいる東京のマンションにも、いろいろな国の人たちが、ここ数年で暮らすようになった。

コンビニに行ってもジムに行っても、珍しい光景ではなくなった。中には、八百屋をやりだして、1年で店を大きくした人もいる。スーパーでは、日本人と外国人の夫婦が子供を連れているのも珍しくなくなった。知人が勤めているホテルも、ベッドメークはほとんど外国人だという。

私の会社でも、仕事柄、海外の工場に商品をつくってもらうことも多い。最初のころ、レザージャケットづくりでいろいろな問題が起きた。サンプル用の材料を送っても、なかなか届かなかったり、説明文を付けても、上がってくるものが違っていたり―と、大変な思いをした。

そんなとき、洋服にはまるで関係のない、車を輸出している同じ国の人と出会い、サポートしてもらったことがある。相手の会社に電話をしてもらい、こちらが伝えたいことを話してもらい、大変助かったことを思い出す。自分のブランドを立ち上げたとき、自動車の整備工場でコレクションをしたが、会場や映像づくりは、ほとんど日本に住む外国人だった。

ラグビーチームにも多くの外国人

荒川沖周辺から土浦駅にかけても、外国人がやっているお店や、歩いている外国人を見かける。先日、タイの食材屋さんを見つけ入ってみると、スーパーでは見かけない食材がいろいろあった。中にいたタイの方に話しかけてみた。自分が先日、タイに行って食べたものがとてもおいしかったことや、店にあった食材の調理の仕方などいろいろと。とても楽しい時間を過ごせた。

いま、日本では人口がどんどん減少している中、外国人の労働力はとても重要である。そして、今までは目にしないようなところでも、海外の人を見かけるようになる気がする。たとえば、中国人が集まる海外のチャイナタウンのような街にしても、住みやすい環境ということが口コミで広がり、住むようになるケースも多いという。

最近だと、ラグビーの日本のチームでも外国人が普通にいる。国技の相撲でも同様である。私の妄想にすぎないかもしれないが、いままで日本人だけで成り立っていた職業もどんどんグローバル化していき、日本の会社なのに外国人が多い会社が普通になる時代も来るような気がしてならない。(ファッションデザイナー)

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