《続・気軽にSOS》41 ネガティブ上手「過ぎ」は困りもの


【コラム・浅井和幸】ネガティブなことは悪いことではありません。不安や恐怖などがネガティブな気持ちとして挙げられやすいですが、これらも大切な役割があります。

例えば、車を運転していて人が飛び出すかもしれないとか、このスピードではカーブを曲がり切れないかもしれないとか、ちょっとしたミスや不運で事故を起こすかもしれないとか―の想像力があるから、周りを確認したり、ブレーキをかけてスピードを落としたり、保険に入ったりというリスク回避の対処をとることが出来ます。

これが、ポジティブな気持ちだけでは、どうでしょうか? 人が飛び出すことなんてありえないと考えたり、俺は運転が上手いからスピードも出してカーブを曲がっても大丈夫と思ったり、ミスや不運などないから保険に入る必要がない―と、前向き考えることが、むしろリスクに対処できない日常を送り続けるということになります。

ネガティブな気持ちだけが大きいと、事故が怖くて車の運転が出来ない状態になりますので、「過ぎる」ということは困りものです。ポジティブとネガティブのバランスが大切なのです。

ネガティブ過ぎて動けない人は、もう少しポジティブなところを探してみましょう。そうすれば、動き出しやすくなります。ネガティブな部分を見つけることは得意なので、それは自然にふるまえば出来ます。なので、意識してよいこと探しをしてバランスを保ちます。

ポジティブ過ぎて、まともにリスクにぶつかってしまう人は、もう少しネガティブな部分を見つけ出しましょう。そうすれば、リスクを回避しやすくなるはずです。

スポーツ世界のイメージトレーニング

スポーツの世界では、イメージトレーニングというものが重視されて久しいですね。あるプレーを上手くいったイメージを繰り返し想像することで、本番のときにスムーズにプレーがしやすくなるというものです。

ネガティブな人は、悪いプレーをいつも頭に浮かべているようなもので、エラーをする練習をしている状況と考えると分かりやすいでしょうか。かといって、ポジティブな人は、よいイメージトレーニングばかりして、本番で少しでもミスをすると、そこから崩れやすい状況になります。これらもバランスをとることが大切です。

基本的には、よいプレーを思い浮かべ、ポジティブなイメージトレーニングをします。それと並行して、上手くいかなかったネガティブなイメージも浮かべ、それをどのようにフォローするかのイメージトレーニングをするのです。

よいことが起こるように練習し、それでもミスをしたら、対策を実行できる余裕が必要ということです。最善を尽くす努力や工夫をし、それでも上手くいかないときは、時間をかけたり、周りの人に手伝ってもらったり、謝ったりして、乗り越えていくということがイメージできるとよいですね。(精神保健福祉士)

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