【コラム・石井康之】今回は、いろいろな移動手段がある中で、バスに焦点を当ててみよう。バスは区間が決まっており、駅から円滑に乗り継ぎができ、タクシーに比べ割安で、階段の昇り降りもない。良いところがたくさんあるが、移動手段としてはやはりマイカーの方が多いだろう。

都内で暮らす私自身も、数年前までは車での移動が多く、電車やバスはほとんど使わなかったが、ここ何年か電車やバスを利用している。利用していろいろ考えた。都内では、乗り方さえ分かれば、停留所の区間が短いため、電車より目的地まで移動しやすい。

以前、都内に住む知り合いの外国人から、移動にはほとんどバスを使うと聞いたことがある。電車より簡単に目的地近くまで移動できるからだ。私も海外に行ったとき、電車は乗り換えが大変なので、移動にバスを使う。階段のことを考えれば、バスの方が何倍も便利だ。

しかし、駅から少し離れたバス停を利用するとき、雨の日や風が強い日は困る。服や靴が傘を差していても濡れてしまう。こんなとき、屋根のある停留所があればどれだけ助かるだろう。最近、高齢者の運転事故が多いが、高齢者にバス利用を促すには、雨の日の外出が面倒にならないよう、バス停に屋根を付けることも一案ではないか。

笠間の陶器市と駅に近い霞ケ浦

また、バス停の区間を短くし 簡単に目的地へ行けるようにすることも大切だと思う。そして、以前も書いたが、分かりやすい案内板(ピクトグラム)の設置だ。そこには、行先はもちろん、その日の天気や街のニュースなどが掲載されていたら面白い。

いっそ、バス停を、透明な蛍光カラーの強化ガラスを組み合わせた、死角を感じないものにしたらどうか。そして、今までの場所では屋根が付けられないなら、屋根を付けられる場所にバス停を移動させたらどうか。

5月連休中、笠間の陶器市に行き、土浦駅に近い霞ケ浦周辺も探索してみた。陶器会場の公園には、カラフルなテントを張った人たちがたくさんいて、まるでキャンプ場のようにも見えた。また、会場と最寄り駅との間は、往復バスが運行されていた。

土浦では、駅ビル「アトレ」内にレストランがオープン、にぎわっていた。駅から霞ケ浦方面に10分ぐらい歩くと キャンプ体験や野外イベントができそうな場所がある。こういった素晴らしい場所は、移動手段や案内板が整えば、ますます楽しいところになる。(ファッションデザイナー)

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