《法律かけこみ寺》6 フリーなブギにしてくれ 今回も著作権の話

土浦市神龍寺(本文とは関係ありません)

【コラム・浦本弘海】今回も著作権法のお話です。前回、前々回と、他人が撮った写真や住宅地図は著作物と考えた方が無難であり、著作物を著作権者に無断でコピーなどして使っちゃダメ!という(ある意味)常識的な結論に落ち着きました。

ところで、「それはそれ、この写真、フリー素材なんだけど、パンフレットに使って大丈夫かな」というご質問を受けることもあります。そこで今回は「フリー素材利用上の注意点」について取り上げます。

この「フリー」という言葉が厄介で、どのような使い方でも無償(フリー)かつ自由(フリー)に使えるとは限りません。利用規約などによる制限があることがほとんどです(これ大事)。

利用規約によくあるのが、個人利用に限り無償とか非商用利用であれば無償というもの。「フリー」という言葉につられ商用利用したところ、後でがっちり請求されたという話も聞きます。
フリー素材ごとに利用規約が異なるため、利用方法に照らしつつ利用規約を地道にチェックする必要があります。注意点は、利用規約のチェックに尽きます。

新聞記事や公的機関のホームページ画像の、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)などへの投稿についてもご相談を受けることがあります。これらも著作物と考えた方が無難です。

もっとも、写り込み(写真撮影などの際、背景に著作物であるキャラクターなど写り込んでしまうこと)や引用に該当すれば、著作権者の許諾は原則不要です(それぞれ著作権法30条の2、32条)。この点、(たまたま写り込んでしまうことを想定した)写り込みの規定は基本的に該当しないと思われます。

引用については認められる場合もあると思います。ただし、引用の条文は「公正な慣行に合致」「報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内」と抽象的で、専門家でも判断に迷う場合があります。安易に「引用だからセーフ」と考えない方がよいです。

店の料理写真のSNS投稿は?

(自分で撮影した)飲食店の料理写真をSNSなどへ投稿するのはどうなの、というご質問も受けます。

これは料理そのものの著作権と料理写真の著作権を分ける必要があります。料理写真の著作権は、ご自身で撮影されたのであれば、ご自身に帰属します。

しかし、料理そのものに著作権が生じる場合は、料理写真は二次的著作物(2条1項11号)になるため、料理写真を自由に利用することはできません(料理の著作権に対する侵害になり得る)。

そこで、料理そのものに著作権が生じるかですが、絵画と同視できる(見た目が)独創的料理であれば、著作権が生じる余地があります。しかし、このようなケースは稀(まれ)でしょう。一般論としては、料理そのものに著作権は生じません。

もっとも、料理そのものに著作権が生じないとしても、飲食店の料理を撮影してSNSなどへ投稿する場合、マナーの点からも、お店の方の了解を得た方がよいです。

3回にわたり、マジメなお話が続きましたが、実生活のお役に立ちますので、頭の片隅にご記憶いただけると幸いです!(弁護士)

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