《続・平熱日記》34 キャッシュレス? ビットコイン?


【コラム・斉藤裕之】随分前、友人がJRの特急券をスマホじゃないと買えないとか苦労したとか言っていたが、知らないうちに世の中がキャッシュレスの方向に向かっているといいますか、外堀を埋められているといいますか。カードやスマホでの決済が当たり前の時代になっています。

さて、まれに語感の似た言葉があって、例えば英語の「bit」と「ちょびっと」あるいは「ちびっと」かな。そして、よくわからないのがビットコイン。

特にわかろうとも思っていないのですが、仮想通貨と訳されるのはお金? そして長らく新聞を読んでいますが、一切目を通したことがないのが株式ページ。私の人生にほんのわずかでも関わらない「投資」や「株」という言葉。

どうやら、世界のお金は私が知る由(よし)もないところで、誰かがぐるぐる回しているようです。年金で株の運用とか。とにかく、汗水流して働かなくても金が儲かるとか、まさに仮想空間での金のやり取りはいかがなものか。先日も年寄り相手の投資詐欺なんかありましたが、若い人向けの「ニーサ」とかよくわかんないけど、どうなんでしょうか。

キャッシュレスな私

思い出すのは、こたつの天板の上で10円玉や100円玉を10枚ずつ重ねて並べる風景。日々の生活でたまる小銭なのでしょう。親父の号令でおもむろに始まる儀式? 結構な量の小銭を私と弟が並べる係で、合計額がわかると「ご苦労」という感じで片付けられます。恐らく、通帳へコツコツと積み立てられたのでしょう。子供ながらに、とてもリアルにお金を感じる瞬間。

今はレジで財布に指を突っ込み、小銭を一つずつ取り出すシニアに、「はよせー」と心の中で呟く私ですが、お釣りを計算したり、小銭をつまみ出すというのは、ボケ防止にもなるのかと。家のバリアフリーと一緒で、段差がある方が足腰を使うのと同じ理論。

そもそも、小銭入れの必要性を初めて感じたのは消費税なるものができてから。うまいこと貧乏人から税金を巻き上げるシステムにならされてしまいましたが、いつのまにか今度はカード入れが必要になって、ここにきて小銭入れさえも必要なくなる?

増税分の消費税をポイントで還元? これまた、うまいことやられている感があります。来るキャッシュレス時代。コンビニで「カードは大丈夫ですか」って聞かれるたびに、その奇妙な日本語とポイント、カード制度に苛立つ私。もともと金など持ってないキャッシュレスな私だからでしょうか。(画家)

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