《吾妻カガミ》16 茨城6区のまばゆい風景

台風一過の筑波山。土浦市街越しに

台風襲来と同時進行した衆院選挙(22日)では、FM放送「ラジオつくば」の堀越智也社長に頼まれ、開票番組(21~23時)の解説を担当した。先の県知事選に続く出演で、本業の経済ジャーナリストから政治にもテリトリーを拡げている。つくば地域を対象とした電波ということを念頭に、解説はできるだけ6区に絞り込んだ。以下、そのポイントを活字に起こしてみた。

6区には3新人が立候補したが、国光あやのさん(自民党)と青山やまと君(希望の党)―2候補とも38歳!―のトップ戦いになった。結果は約6,000票の差を付けて国光さんの勝ち。青山君も重複比例で議員になったから、お2人にはおめでとうと言いたい。つくばみらい、つくば、土浦、かすみがうら、石岡から、30代の男女が国政に向かう。県南地域の変化をまばゆく感じる。

獲得票を市別に見ると、かすみがうらと土浦、石岡は青山君が勝ち、あとの2市は国光さんが勝った。ラジオでは「土浦は青山君の出身地であり県議時代の選挙区、かすみがうらは奥さんの出身地」と勝因を解説したが、両市では自民の取り組みが弱かったのではないかとの分析も聞こえてくる。

いわゆる落下傘の国光さんとお会いしたのは今年2月、出馬表明の数日前だった。著名な政治ジャーナリストから「地域の情勢についてレクしてやってくれ」との電話があり、面談した。その際、地元出身の青山君が前回落ちてからコツコツ活動をしているから、次の次を狙うぐらいの覚悟でないと難しいのではないか、と話した。

ほかに、楽ではない理由を2つ挙げた。①茨城の自民は組織活動がいい加減、政権党ということで頼みにしたら間違い②元厚生相の丹羽雄哉氏の後継ということだが、丹羽氏は正直地元では人気がない―。クールな分析だったと思うが、自民、後継、若い、女性―これらが売りと思っていた国光さんは厳しい表情を見せた。

国光さんにとって、出馬表明から半年後の選挙は想定外だったと思う。だが、強い風が吹いた。9月の県知事選で、自民推薦の大井川和彦氏が勝ったからだ。自民党本部から活を入れられた自民県連が知事選に勝利、その勢いで衆院選に臨んだ。

青山君には、民進党の分裂は想定外だったと思う。仮に立憲民主党候補が立った区のように野党連合が成立、古沢喜幸氏(共産党)が降りるようなことになっていれば、小選挙区議員と比例議員は逆になっていたのではないか。一寸先は闇、政治は難しい。(坂本 栄)