《続・平熱日記》30 正月という節目にお酒をやめてみた


【コラム・斉藤裕之】さて、元旦の朝のこと。東の空から出る有り難い初日を迎えしは、私ひとり。むしろ、いつもより遅く起きてくる家族。それでも正月の料理を前に、親しき中にも礼儀あり。新年のあいさつなどを済ませて、友人にもらったロゼなどを一口。そのとき「わしは酒に向いてねえ!」と確信しました。それ以来、40年間の燃料であったお酒をやめてみました。

パイロットの飲酒問題なんかがニュースになっていますが、私は特に酒で失態をさらしたとか、検診で赤信号ということはありません。しかし、近年、酔いも早く回るなどもあり、そろそろ潮時かなということで、正月という節目にやめてみたのです。

不思議なもので、毎日欠かさず摂取しておりましたお酒を断って、これが快適なのです。また、昨年は後輩の一言をきっかけに、愛煙家も卒業することとなりました。「意思が強いですね」って言われましたけど、そんな大したことじゃありません。下の中が下の上になったほどのことです。

でも金輪際飲まないわけでは…

というわけで、高校卒業以来、酒もたばこもやらない健全な大人になって迎えた平成最後の年。しかしながら、「水清ければ魚棲まず」の例え通り。健全なことは必ずしも善ではありません。「君の絵には毒がないんだよね」。学生の絵を見て、ある先生が発したお言葉を思い出します。ゆえに、基本的に不健全かつ見た目も汚いおじさんのスタンスは今年も維持していこうかと。

しかるに、少々困ったことが。お酒をやめたせいなのでしょうか、就寝時間がずれて寝坊をするようになってしまったのです。早朝画家として、4時には犬の散歩に出かけ、その後絵を描くことが習慣だった私にとって、寝坊は痛い。とはいえ5時ぐらいなのですが、なかなか絵が描けないでいる今日このごろです。

そんなこんなで、今年も気が付けば半月が過ぎました。なんだよって言われそうですが、私、お酒を金輪際飲まないわけではありません。お誘いあらばやぶさかではないことを付け加えておきます。その辺はゆるーい感じで生きていますので、よろしくお願いいたします。(画家)