土曜日, 1月 11, 2025
ホームスポーツ【土浦つくばエリア深堀り高校野球展望’18】6 異なるタイプの投手そろう秀英 エースで4番、下級生が鍵握る土浦三

【土浦つくばエリア深堀り高校野球展望’18】6 異なるタイプの投手そろう秀英 エースで4番、下級生が鍵握る土浦三

打線は2人が核 つくば秀英

【伊達康】つくば秀英は秋季県大会の初戦で水城に敗退。春季県大会では初戦の那珂湊には7対3で勝利したが、明秀学園日立には2番手格の上野雄大を打てず4安打に抑えられ、先発の阿部田壮(3年)が2回に大量7失点を喫して0対7の7回コールドで完敗。県トップクラスのチームとの力の差を表すゲームとなった。2季連続の県大会出場と春の県大会1勝により、この夏はDシードとして迎える。初戦は13日に磯原郷英と下館一の勝者と笠間市民球場で行われる。

打線は3番の大橋亮(3年)と不動の4番・青木亮磨(3年)が核となる。大橋は身長162㎝と小柄ながら秋の水海道二戦でライトにホームランを放つなどパンチ力がある。青木は分厚く重量感あふれる体でパワーをみなぎらせる。ストレートに強いプルヒッターだ。明秀学園日立・上野からも強い打球のレフト前ヒットを放った。

投手陣は高橋由伸(2年)が右サイドから最速128㎞のストレートを投じ、スライダーとフォークのキレ味も鋭い。左サイドの阿部田壮は癖のある投球フォームから緩いストレートとスクリューボールで打者のミスショットを誘う。右腕の吉田青矢(2年)は最速140㎞の快速球を投じる力投型だ。ボールが高めに浮いて甘く入り痛打されるケースに気をつけたい。春はベンチ入りしていなかったが昨年は1年生ながら夏の大会デビュー登板を果たしており経験は豊富だ。

シード校倒す可能性高い 土浦三

土浦三は2季連続で竜ケ崎一に地区代表決定戦で敗れて県大会出場を逃しノーシードとなった。初戦は9日にJ:COMスタジアム土浦で水戸農と対戦する。ノーシードではあるがエースで4番の濱崎鉄平(2年)を中心としたチーム力は高く、土浦三がシード校を倒す可能性が極めて高い。

エース右腕の濱崎は2年生ながら180㎝83㎏の恵まれた体格から最速138㎞の力強いストレートを投じる。股関節の硬さからか余力を残した立ち投げのようなフォームで、まだ下半身の力を指先に伝え切れていない分、今後の伸びしろを感じさせる楽しみな投手だ。

打撃陣は3番の松浦直哉(2年)と4番の濱崎を中心として上位打線に好打者が並ぶ。松浦は春の藤代紫水戦で2安打2打点の活躍。初球から強振してくる特徴がある。

濱崎は1年夏から打者として抜てきされた逸材だ。外野の間を抜く速い打球で長打を量産して打撃センスの高さを示す。チャンスに強いが選球眼もよく、自分のバットで決めにかからないつなぎの意識も感じられる。

1番の池田渉生と2番の額賀竜輔は俊足で小技が利く。序盤にこの2人がスコアリングポジションに進んで濱崎が返す得点パターンに持ち込み、試合を優位に進めたい。(終わり)

エースで4番の濱崎鉄平(土浦三)

 

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img
spot_img

最近のコメント

最新記事

新たな産業用地候補地 2地区120haが重点促進区域に つくば市

市議会「地権者に説明が先」 工場や物流倉庫などが集積する新たな産業用地の創出を、つくば市が市内4カ所を候補地に検討している。昨年末、そのうちの市内2カ所、計約120ヘクタールが、地域未来投資促進法に基づく県の第2期圏央道沿線地域基本計画の重点促進区域となった。一方、候補地2カ所は現在いずれも市街化調整区域で、農地のほか山林や宅地も含まれ、地権者に説明すらされていない。昨年末開かれた同市議会12月会議では「地権者への説明が先」だとされ、市が12月補正予算案に計上していた1カ所の文化財試掘調査費約757万円が削除され、調査着手が延びることになった。 昨年末、新たに重点促進区域となった2カ所は高須賀地区(高須賀、上郷)74ヘクタールと、谷田部地区(同市谷田部、境松、房内)45.7ヘクタール。 経産省のホームページなどによると高須賀地区は、県道土浦坂東線に接し、今春、同市島名に新規開通する圏央道つくば西スマートICから約3キロに位置する。加えて特別高圧電力の供給が可能なことから、地域経済をけん引する事業を重点的に促進させることが適当だとする。一方すべてが市街化調整区域となっており、真瀬土地改良区の集団的農地を中心として農用地が37.4ヘクタールあり、農業従事者の実態、就業意向を把握し、兼業農家の安定的な就業に向けた取り組みの推進を図るーなどとしている。 谷田部地区は、県道谷田部藤代線に接し、谷田部IC(インターチェンジ)から約2キロに位置する。加えて特別高圧電力の供給が可能。一方、区域全体に第一種農地が10.4ヘクタール存在していることから、土地利用調整を行う場合は、農業従事者の実態や就業意向を把握し、兼業農家の安定的な就業に向けた取り組みの推進を図るーなどとしている。 市が候補地として検討している産業用地はほかに、筑波北部工業団地の西側とつくばテクノパーク豊里の南東側の2カ所。市は1月中にも策定予定の市都市計画マスタープラン立地適正化計画に、計4カ所を新たな産業集積拠点の候補地とすることを盛り込む方針だ。 長年の懸案 市立地推進室によると、市内には工業団地に空きが無く、産業用地が足りないことが長年の懸案だった。市は2016年度に市内全域を対象に産業用地可能性調査を実施し10カ所を候補地とした。2023年度にそのうち評価が高かった7カ所をさらに4カ所に絞り、市都市計画マスタープラン立地適正化計画案に盛り込んで昨年8~9月にパブリックコメントを実施した。今年1月中に開催予定の市都市計画審議会を経て、同計画に位置付ける。 併せて今回、4カ所の中で評価が高かった高須賀地区と谷田部地区の2カ所計約120ヘクタールについて、開発の際に手続きが簡略化されたり、税制優遇などを受けることができる地域未来投資促進法に基づく重点促進地域に申請し、12月末に経産省の同意を得た。 先行する高須賀と谷田部について市は昨年7月から、立地企業の業種検討、民間企業へのアンケート調査、土地利用方針図の作成のほか、下水道計画など必要資料を作成し、候補地の産業用地整備の事業化の可能性を検討するための基礎調査を実施中で、今年3月までにまとめる予定だ。 基礎調査と併せて市はさらに昨年の市議会12月会議に、2カ所のうち最も評価が高かった1カ所について、埋蔵文化財を試掘し文化財の範囲を確認するための調査費の計上を提案、文化財の調査に着手する予定だった。一方この間、地権者などへの説明は一切なかったことから、昨年末、市議会から「まず先に地権者に説明し同意を得ることがしかるべき順序。どこを試掘するかも明らかでない」(川村直子市議)などの意見が出て「待った」がかかった。 1カ所で地権者説明会開催へ 市立地推進室は今後、最も評価が高く埋蔵文化財調査に着手する予定だった1カ所を対象に、1月中に地権者説明会を開く予定だとし、近く地権者全員に通知を出したいとしている。昨年12月の議会で削除となった埋蔵文化財調査については、改めて議会に再提案する予定だ。開発手法などは、民間施行も含めて検討しており、市担当者は「まずは地権者の意向を聞きたい」としている。(鈴木宏子)

フジコ・ヘミングさんの番組が伝えるもの《遊民通信》104

【コラム・田口哲郎】 前略 年末に、NHKでフジコ・ヘミングさんのドキュメンタリー番組「ETV特集 フジコ〜あるピアニストの軌跡〜」が再放送されていました。初放送は1999年です。このドキュメンタリーが放送されたことで、不遇のピアニストだったフジコさんに注目が集まり、世界中で演奏会を開く人気ピアニストになりました。 最初のCD「奇蹟のカンパネラ」は200万枚を越える大ベストセラーになりました。私はリアルタイムで放送を見ていて、感動し、CDを買いました。代表曲の「ラ・カンパネラ」は圧巻でした。 ピアノはもちろん素晴らしいのですが、ドキュメンタリーで目引いたのは、フジコさんの下北沢の自宅のインテリアでした。お母さんが買い取った劇団の稽古場が自宅でしたが、稽古場らしい広い部屋にグランドピアノが置かれています。壁にはたくさんの写真が額に入れられて、かけられています。アンティークの家具はウィーンの古いカフェで使われていたものらしい。 ヨーロッパ風の部屋もすごいのですが、夜ごとにフジコさんがピアノを弾くシーンはさらにすごかったです。間接照明で少しほの暗い室内、窓には三日月の形をした電球が連なっています。いまでは北欧系の雑貨屋さんで売っている電球も当時は珍しく、簡単には手に入りませんでした。 そんなフジコさんの部屋のインテリアは、フジコさんが長年ドイツで身につけた文化として、視聴者に迫ったのだと思います。 欧文化としてのクラシック音楽 もうひとつ、ドキュメンタリーで印象的だったのは、フジコさんが「私の国は天国だよ」と言っていたことです。フジコさんは長い間才能を認められずに不遇だったので、とある事情で無国籍になり難民としてドイツに留学せざるを得なかったので、この世では報われないので、あの世での希望を願うから言っているのかなと思いました。 でも、フジコさんは成功してからも、変わらずに居場所は天国だと言っていましたし、天国でショパンやベートーベンに会って話すのが楽しみだと言っていました。フジコさんはクリスチャンだったそうですが、これはフジコさんの信仰だったと思います。 フジコさんのドキュメンタリーは、フジコさんを育て、フジコさんが背負っていたヨーロッパ文化を従来のクラシック音楽とは違った形で視聴者に見せたので、大きな反響を呼んだように思います。日本ではクラシック音楽はハイソで宗教性は削がれていますが、フジコさんが見せたいわば文化は、弱者に寄り添う、宗教的なやさしさのあるものだったと言えるでしょう。 フジコ・ヘミングさんは本当に素敵なピアニストですね。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

話題はスマートICと花火大会 土浦で新年賀詞交歓会

土浦市の経済3団体(商工会議所、観光協会、商店街連合会)主催による新年賀詞交歓会が7日夜、市内のホテルマロウド筑波で開かれ、地域の経済人を中心に約300人が参加した。土浦鳶職(とびしょく)組合の祝木遣(きやり)唄でスタート。主催側代表、市長、国会議員、県会議員のあいさつの後、新年恒例の懇親会に入った。 3団体を代表してあいさつした中川喜久治土浦商工会議所会頭は「今年は巳年。蛇は成長過程で脱皮を繰り返す姿が再生の象徴と考えられている。土浦の再生・発展に向け、皆さまから提言してほしい」と述べ、地域にプラスになる動きとして、TXの土浦方面への延伸、常磐高速道の土浦スマートIC設置を挙げた。 安藤真理子市長はこれを受け、「これまで種をまいてきたことが実りつつある。昨年は、国土交通省から、土浦スマートICの事業化を決めてもらった。この施設は、本市だけでなく、地域の交通、救急医療にも大きく寄与する。1日も早い開設を目指したい」と、今年の目玉施策に位置付けた。 地域貢献をアピール 国会議員で最初に登壇した青山大人衆院議員(立憲民主、茨城6区小選挙区)は、「国や自治体が発注する事業の小額随意契約の在り方が見直される。この50年間変わらなかったこの問題について、われわれ野党は政府を追及、熟議の国会で実現する運びになった」と述べ、地域経済界にプラスになる政策をアピールした。 また、国光あやの衆院議員(自由民主、比例区)も地元貢献を意識して、「地域の皆さんが気になっていた問題、老朽化している霞ケ浦医療センター(土浦市下高津)問題がやっと動き出すことになった。2月には(医療支援体制の)デジタル化、今夏には建物の(改修)工事が始まる」と、具体的な日程を明らかにした。 参院議員では、今夏に選挙を迎える上月良祐議員(自由民主、茨城区)と小沼巧議員(立憲民主、同)があいさつ。「蛇が何かするのではなく、何かするのは我々だ。土浦をよくできるのは、皆さん、地域のリーダーの方々だ」(上月議員)、「国の中心市街地活性化事業の本県対象市は、水戸、土浦、石岡、鹿島だが、担当役所によると、一番成績がよいのは土浦ということだ」(小沼議員)と、出席者を持ち上げた。 衆参同時選挙は5%? 懇親会では、昨年は警備体制の不備から中止に追い込まれた「土浦の花火」について、予算の無駄遣いなど市執行部を批判する声が多く聞かれた。また、今夏の参院選と同時に衆院選があるかどうかもあちこちで話題になっていたが、「その可能性は5%」(出席衆院議員)ということだった。(坂本栄)

「メリクリ」から「アケオメ」《続・平熱日記》173

【コラム・斉藤裕之】年末に首が痛くなって、大概「寝違えた?」と聞かれるのだけれども、症状は寝違えた時と同じでも起きている時に痛くなってきたので、「起き違えた」と言うべきか。「右投げのピッチャーが寝違えたら、1塁ランナーをけん制するの、大変だろうなあ」。首に良かれと湯船につかって、湯煙を眺めながらそんなことを思ってみた。 それより、さかのぼること1カ月。左手親指の先をケガしてしまって、たかが指先と思いきや、これが大層不便。シャツのボタンを留められないのに途方に暮れるし、卵の殻をむくのが左手の親指だったり、ラップを引き出すのに左手の親指を使っていることに気付いたり。 助手席に婚姻届 そんな年末のある日のこと。車がパンクしてしまって、はて困ったと思ったら目の前がガソリンスタンド。「こりゃ、交換だねえ。あいにく、うちはスタッドレスないんだけど…。そうだな、ちょっと待って」。店主と覚しきおじさんはどこかに電話をしてくれて、「10分ぐらいしたらタイヤ来るから」だって。 しばらくして、スタッドレス1本を持って現れたタイヤ屋さん。地獄に仏、いや神様か。イブの日の奇跡。そして、その車の助手席には「婚姻届け」の書類が。 実はギネスものの短い結婚生活を終えた次女が、新しい彼氏と我が家に住むことになって2カ月。「パパ、婚姻届けお願い」と言われ、市役所に行った帰りの出来事。例えるのはどうかと思うけど、パンクしたタイヤと運よくすぐに付け替えられた新しいタイヤに、何となく次女のことが重なった。 翌日、ジングルベルの流れる日にめでたく入籍。1年に2度結婚するという離れ業で、1年を締めくくったというわけだ。 鳥の足⇒おせち 令和7年巳年。はて、ヘビに首はあるんだろうか? カマクビなんて言うが、ヘビが寝違えることはないだろうから、まあいいとして…。首に若干の違和感はあるものの、親指の傷も癒えて、なんとか新しい年を迎えることができそうだ。 ということで、私は当然クリスマスツリーを片付けて正月を迎えると思っていたら、「海外じゃあ年明けまで飾っておくのよ」と次女。一瞬、「はあ? 正月にツリー?」と言いたくなったが(こんなささいな言い争いから宗教的な争いは始まるのかも)、ここは新年を迎えるに当たって波風を立てないように、次女に従うことにした。 1週間前には鳥の足にかぶりついていたこの国の人々は、正月を迎えるや、おせちのお重を開けて歓喜する。そう、時代は「メリクリ」から「アケオメ」なのだ。 厄よけの煮干し 元日夜明け前。恒例行事というほどのことでもないが、冷凍庫からいりこを一つ取り出して描く。いりこは私にとっては原点に立ち返ることのできる大切なモチーフ。さらにこじつけるなら、煮干しの類は厄よけに使われるので1年の始まりにはふさわしくもある。 何を信じ何に祈るのかは人それぞれ。でも願うことはみんな同じ。「家族が健康で無事に1年過ごせますように」(画家)