土曜日, 9月 27, 2025
ホームスポーツ【土浦つくばエリア深堀り高校野球展望’18】6 異なるタイプの投手そろう秀英 エースで4番、下級生が鍵握る土浦三

【土浦つくばエリア深堀り高校野球展望’18】6 異なるタイプの投手そろう秀英 エースで4番、下級生が鍵握る土浦三

打線は2人が核 つくば秀英

【伊達康】つくば秀英は秋季県大会の初戦で水城に敗退。春季県大会では初戦の那珂湊には7対3で勝利したが、明秀学園日立には2番手格の上野雄大を打てず4安打に抑えられ、先発の阿部田壮(3年)が2回に大量7失点を喫して0対7の7回コールドで完敗。県トップクラスのチームとの力の差を表すゲームとなった。2季連続の県大会出場と春の県大会1勝により、この夏はDシードとして迎える。初戦は13日に磯原郷英と下館一の勝者と笠間市民球場で行われる。

打線は3番の大橋亮(3年)と不動の4番・青木亮磨(3年)が核となる。大橋は身長162㎝と小柄ながら秋の水海道二戦でライトにホームランを放つなどパンチ力がある。青木は分厚く重量感あふれる体でパワーをみなぎらせる。ストレートに強いプルヒッターだ。明秀学園日立・上野からも強い打球のレフト前ヒットを放った。

投手陣は高橋由伸(2年)が右サイドから最速128㎞のストレートを投じ、スライダーとフォークのキレ味も鋭い。左サイドの阿部田壮は癖のある投球フォームから緩いストレートとスクリューボールで打者のミスショットを誘う。右腕の吉田青矢(2年)は最速140㎞の快速球を投じる力投型だ。ボールが高めに浮いて甘く入り痛打されるケースに気をつけたい。春はベンチ入りしていなかったが昨年は1年生ながら夏の大会デビュー登板を果たしており経験は豊富だ。

シード校倒す可能性高い 土浦三

土浦三は2季連続で竜ケ崎一に地区代表決定戦で敗れて県大会出場を逃しノーシードとなった。初戦は9日にJ:COMスタジアム土浦で水戸農と対戦する。ノーシードではあるがエースで4番の濱崎鉄平(2年)を中心としたチーム力は高く、土浦三がシード校を倒す可能性が極めて高い。

エース右腕の濱崎は2年生ながら180㎝83㎏の恵まれた体格から最速138㎞の力強いストレートを投じる。股関節の硬さからか余力を残した立ち投げのようなフォームで、まだ下半身の力を指先に伝え切れていない分、今後の伸びしろを感じさせる楽しみな投手だ。

打撃陣は3番の松浦直哉(2年)と4番の濱崎を中心として上位打線に好打者が並ぶ。松浦は春の藤代紫水戦で2安打2打点の活躍。初球から強振してくる特徴がある。

濱崎は1年夏から打者として抜てきされた逸材だ。外野の間を抜く速い打球で長打を量産して打撃センスの高さを示す。チャンスに強いが選球眼もよく、自分のバットで決めにかからないつなぎの意識も感じられる。

1番の池田渉生と2番の額賀竜輔は俊足で小技が利く。序盤にこの2人がスコアリングポジションに進んで濱崎が返す得点パターンに持ち込み、試合を優位に進めたい。(終わり)

エースで4番の濱崎鉄平(土浦三)

 

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41年ぶり 膵腎同時移植を実施 筑波大附属病院

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沖縄の音色響く つくばで4教室合同発表会

10月5日 カピオ 沖縄の民族楽器、三線(さんしん)の合同発表会「沖縄のうたと踊り」が10月5日、つくば市竹園のカピオホールで開催される。千葉県流山市在住の三線教師、福山研二さん(75)が指導するつくば、牛久、つくばみらい、流山、埼玉県三郷市、東京都墨田区の6教室のうち今回は4教室の合同発表会となる。合同発表会は4回目、つくばでは初めての開催になる。 つくば市の三線教室「三線サークルつくば音」(山田裕久代表)が主催する。琉球舞踊グループ「いばらき琉舞サークル」も加わり、沖縄の伝統芸能エイサーが初めて披露される。 2024年に三郷市文化会館で催された合同発表会の様子(「三線サークルつくば音」会員の高木幹生さん提供) つくば音は2020年、土浦市内の民間カルチャースクールで三線を学んだメンバーが中心となって、23年秋に設立した。福山研二さんを指導者として迎え、月に2回、市内の竹園交流センターで歌を歌いながら三線を鳴らすなど熱心に練習を重ねる。現在の会員は11人、平均年齢65歳。「民謡もポップスも演奏するが、ポップスの場合、歌の旋律をそのまま三線で鳴らせていく。伴奏としての役割も果たす」という。 サークルでは三線を普及させたいという思いから、安価な素材の空き缶と棒を組み合わせたカンカラ三線を使って練習を始め、慣れてから本格的な三線を購入してもらっている。三線は1万程度のものもあるが、会員は大体3~6万円ぐらいのものを使っているという。 福山研二さんは50代で三線を始め、沖縄に渡り、八重山民謡の第一人者 大工哲弘さん(2019年8月30日付)に師事し、琉球民謡音楽協会の新人賞、優秀賞、最高賞などを受賞した。合同発表会について「当日はお子様連れや途中入退場もOKなので気軽に来てほしい。三線に興味があれば習いにきてほしい」と話す。 合同発表会では総勢28人が舞台に上がり沖縄民謡や歌謡曲を歌と三線で演奏する。4教室のメンバーが全員で演奏したり、「いばらき琉舞サークル」による踊りや子供たちによるエイサーが加わったりする。演奏曲目は「安里ゆんた」「かじゃで風節」「安波節」など18曲。特別にフラダンスグループも参加し「月の夜は」を披露する。 三線は戦国時代に琉球王国を経由して日本本土に伝わった三味線の起源の一つで、音を出す胴の部分にニシキヘビの皮を張り、胴の尻から棹(さお)の先に3本の弦が張られている。(榎田智司) ◆合同発表会「沖縄のうたと踊り」は10月5日(日)午後2時から、つくば市竹園1-10-1 つくばカピオで開催。開場は午後1時30分。入場無料。問い合わせはメール(fuku-ken@nifty.com)へ。