つくば市は27日、市谷田部保健センターで20日午後1時30分ごろ実施した3歳児健診の尿検査で、検査機械による検査を実施した市の看護職員が、検査手順を誤り、判定結果に影響が出た可能性があるとして、27人の幼児に再検査を実施すると発表した。
尿検査は当日朝、それぞれ自宅で尿を採取し、所定の容器に移し替えて市保健センターに提出する。保健センターでは、市の看護職員がその日のうちに検査を実施、提出された尿に試験紙を浸し、検査機械に試験紙を入れて、血尿、たんぱく尿、尿糖などを検査する。
市こども未来センターによると、本来の検査手順は、尿に試験紙を浸してすぐに検査機械に入れなくてはならない。機械での検査は一人当たり1分程度かかるという。
この日は検査を担当した看護職員が、効率良く5人分をまとめてやろうとして、試験紙5枚を1枚ずつそれぞれ5人の尿に浸し、浸したままにして順番に検査機械に入れていった。最長で5分ほど試験紙を尿に浸したままにしたケースもあったという。
機械での検査中、エラー表示が多かったことから、看護職員は上司に相談、検査手順を確認したところ、試験紙の取り扱いが誤っていたことが分かった。機械の検査は一人で担当していたという。
20日は同センターで61人を対象に3歳児健診をし、そのうち55人について尿検査を実施。最初の10人は本来の手順通り、尿に試験紙を浸してすぐに検査機械に入れたが、11人目からは5人分にそれぞれ試験紙を浸したままにして、順番に機械に入れていったという。原因が分かった後は、本来の手順に戻した。
再検査が必要となる27人の保護者に対し市こども未来センターは、26日と27日、電話で謝罪し状況を説明した。28日に改めて通知を出し、3月4、5、6日の3日間、再検査を実施するとしている。保健センターに来られない保護者に対しては市職員が自宅を訪問するという。
再発防止策として、健診に従事する全職員に検査手順などを改めて確認させ、検査中も複数でチェックするなどして再発防止に努めるとしている。
3歳児健診は、3歳になった幼児を対象に、谷田部と桜の2カ所の保健センターで実施している。3歳児の尿検査は先天性尿路異常がないかなどを検査する。