火曜日, 10月 6, 2026
ホームつくば10年ぶり海外視察再開 つくば市議会 800万円計上、市議5人がドイツ・ボーフム市へ

10年ぶり海外視察再開 つくば市議会 800万円計上、市議5人がドイツ・ボーフム市へ

つくば市議会が2026年度、10年ぶりに海外視察を再開することが分かった。市議5人と随行職員ら計9人がドイツのボーフム市を訪問する予定で、旅費や宿泊費などの総額は803万円。市議はビジネスクラス、随行職員はエコノミークラスでの渡航が予定されている。日程や視察先、市議のだれが渡航するかは現時点で未定だという。市長は同行しない。同市議会の海外視察は2017年3月以来になる。

25日閉会した同市議会で一部市議から「物価高や円安、不安定な社会情勢に市民が苦しむ中、血税を投じて海外に行く緊急性も市民の納得も得られない」(山中真弓市議=共産)などの反対意見が出たが、賛成多数で同予算は可決された。

歓待のお礼と招待

同市の議会事務局や国際都市推進課によると、つくば市とボーフム市は2019年に連携合意書を締結し友好都市に準ずる関係にある。ボーフム大学が筑波大の協定校であることが縁という。

昨年4月22~25日、ボーフム市の市長と議員5人、大学と企業関係者ら計21人がつくば市を訪問した。滞在中のつくば市議会との交流は、筑波大関係者らも参加して同23日に催された立食形式のレセプションに、つくば市議会から小森谷さやか副議長が参加、翌24日実施された食事会に、黒田健祐議長、議会運営委員会の塩田尚委員長、神谷大蔵副委員長が参加し意見交換した。

帰国後の昨年5月、ボーフム市からつくば市議会に、訪問時の歓待のお礼と、「ボーフム市に来ていただき、交流を深め、課題を共有したい」などと書かれた招待の書面が届き、招待に応えたいと、新年度予算に約800万円を計上したという。内訳は、議員5人と随行職員4人の航空運賃など旅費と宿泊費が計762万円、手土産代4万円、海外旅行保険代15万円、wi-fi機器賃借料20万円など。

取り止めの修正案否決

一方、定例議会最終日の審議に先立って18日開かれた同市議会予算決算委員会で、川村直子市議(市民ネット)らから、800万円を削除するよう求める修正案が出た。

川村市議は「厳しい財政状況の中、何年も海外視察を中断していた中で、議員の海外視察を再開することに大きな違和感がある。調査したところ、海外視察を行っている議会はほとんどが都道府県や中核市や政令指定都市。一般市では近距離の海外視察はまれにあるが、欧米などの遠隔地はほとんどない」とし「物価高に加え、上下水道や健康保険料税の値上げが続いており、市民感覚からとても受け入れられるものではない。招待いただいているが、市のどのような課題解決のために視察に行くのか、交流以外の目的が明確でない」などと指摘した。

これに対し同委員会では「(訪問は)国際的な互恵関係に基づく返礼であり、本市が果たすべき外交上の責任」(五頭泰誠市議=つくばクラブ)などの意見が出て、修正案は賛成少数で否決された。

同市の海外視察をめぐってはこれまで、五十嵐立青市長の海外出張に対し、山中真弓市議が「回数が多く、期間が長い」などと指摘し、東京都知事の海外出張に関する運用指針にならってつくば市でも指針を策定するよう求め、市は今年1月、運用指針を策定。指針に基づいて今年2月の市長の海外出張から出張概要や概算費用の事前公開、帰国後の詳細な費用の公開などがなされた。2026年度の当初予算では市長の海外出張の予算は計上されなかった。市国際都市推進課は「(海外に)行く必要がある場合は補正予算に計上することになる」などとしている。(鈴木宏子)

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