筑波山中腹の筑波山梅林(つくば市沼田)で23日、春の訪れを告げるロウバイが満開となり、ろう細工のような光沢のある黄色い花を咲かせている。
ロウバイは、標高約250メートルの梅林内にある筑波山おもてなし館付近に数十本ある。ほのかに甘い香りが漂う中、家族連れらが、青空と黄色のコントラストを写真に収める姿が見られた。
つくば市観光コンベンション協会によると、1週間ほど前から満開になっており、今が見頃。ロウバイは中国が原産で、梅の一種ではなくクスノキ目に属している。
神奈川県横浜市から訪れた40代夫妻は「筑波山に観光で来て、昨日は亀の井ホテルに宿泊した。夜空がとてもきれいだった。今日は偶然、梅林を訪れ、ロウバイがきれいなので感激した。筑波山は自然が素晴らしいのでまた訪れてみたい」と話した。
梅林では早咲きの紅梅も咲き始めている。今年の梅まつりは2月8日から3月9日まで。広さ約4.5ヘクタールの梅林には約30種の紅梅と白梅計約1000本が植えられている。筑波石と呼ばれる斑れい岩の巨石があちこちにあり、筑波山地域ジオパークの見どころの一つになっている。梅林内の最上部にある遠望あずまやからは、眼下に山麓の田園風景、好天日は首都圏のビル群や富士山を望むことができる。(榎田智司)