現ルームは25日まで
県赤十字血液センターのつくば献血ルーム(同市吾妻)が3月1日、つくば駅前のつくばセンタービル2階から、近くの商業施設トナリエつくばスクエア クレオ4階に移転する。同ルームは24年前の2000年4月に開設し、10年8月にリニューアルされた。移転は開設以来。現ルーム25日まで。移転に伴い26日から閉所となる。
同ルームの献血協力者が2010年度から22年度にかけて約1万人増加し約2万6000人となり、ゆとりある新たな空間が必要になったこと、設備の老朽化などが移転の理由だ。
移転後の床面積は、35平方メートル広い436平方メートル。土日祝日は予約で混雑することから健診室を増設し、健診医師が2人体制で常駐する。待合室には肘掛け付きの椅子が35席用意され、周囲の視線が気にならないよう座席の配置を工夫する。採血ベッドの台数は2台増え計15台となり県内最大数だ。
無料のWi-Fi環境を整え、座席近くに充電可能なコンセントを備える。多様なジャンルの漫画や雑誌、書籍などを閲覧でき、待ち時間や採血後の休憩のため快適で落ち着いた雰囲気を提供する。待合室の壁は筑波山をイメージした山々が連なる図柄となる。
同ルームの22年度献血協力者は2万6127人で目標者数の約2万4000人を約1700人上回っている。年齢別では50代が最も多く29.7%、次いで40代が26.4%だった。年に2回目以上献血するリピート率が高い傾向にある。
一方20代は13.9%、10代は3.1%と、若年層の献血離れが課題だ。同ルームは、Xアカウント(旧ツイッター)での発信や、周辺大学、高校への呼び掛けのほか、県による「10代・はたちの献血キャンペーン」を通して記念品をプレゼントするなど、若年層をターゲットとした周知活動を行い献血協力者確保に力を入れる。
コロナ禍では、学校や職場に献血バスが出張する献血バス会場がキャンセルになり、輸血用血液の在庫がひっ迫するなどの課題があった。現在ではほぼ解消している。
同ルームの平澤伸之所長は「24年ぶりにリニューアルオープンをするということで、快適な空間をぜひ体感してほしい。皆さんに驚いていただけるような献血ルームにできれば」と話し、森髙晋平管理係長は「新ルームはつくば駅直結で、商業施設内にあるので、買い物後に献血することも可能。駅や駐車場からも、よりアクセスしやすくなった献血ルームに足を運んでいただければ」と述べる。
つくばセンタービルを区分所有する新都市ライフホールディングス茨城事業本部(旧筑波都市整備)によると、移転後の跡地は現時点で未定という。(上田侑子)
◆新つくば献血ルームは3月1日午前10時にトナリエつくばスクエアクレオ4階に移転オープンする。受付時間は平日、土日祝日とも午前10時から午後5時30分まで(成分献血は午後5時まで)。「日本赤十字社ラブラッド」アプリで会員登録すれば献血の予約可能。血液検査の結果も確認できる。電話予約も可。問い合わせは電話0120-298-102または電話029-852-7888(つくば献血ルーム)へ。Xアカウントはこちら。