土曜日, 6月 7, 2025
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本サイトはスタートから4年に《吾妻カガミ》117

【コラム・坂本栄】このサイトがスタートしたのは2017年10月1日。それから4年がたちました。開始数日前の発表会見では、1日に何本の記事がアップされるのかとの質問を受け、平均3本を目標にしたいと答えました。コロナ禍でイベント類の記事は減りましたが、逆にコロナ関連を増やすことで、この目標はほぼ達成できています。これからも、元新聞記者、市民記者、大学生記者による記事、一家言ある識者のコラムをご愛読ください。

大学生記者の記事が大ヒット

9月には筑波大生記者の記事が注目されました。(A)ある団体がつくば市の公園で食料無料配布会を開こうとしたが、コロナ禍を理由に公園の使用が認められなかった、(B)この記事が掲載されたあと、記者が担当課に改めて理由を取材したところ、密回避を条件に使用を認めるとの連絡が団体に入った、(C)万全のコロナ対策をして配布会が開かれ、大学生や市民に大変喜ばれた―以上のような流れの3本です。

詳しくは「『公園が借りられない』 つくば市の食料支援団体」(9月15日掲載)→「一転、つくば市が使用を許可」(9月16日掲載)→「支援団体 感染対策を徹底」(9月25日掲載)をご覧ください。コロナ禍でアルバイト先が減り困っている学生、彼らを助けようとしている団体、規則だから公園使用はNOと言う市、当サイトの記事と取材を受けOKに転じた市。一連の記事は大ヒットし、書き込みコメントも増えました。

3本の記事は、本サイトの編集方針である(1)地域の話題を取り上げる(2)自治体の行政をウォッチする―に沿ったものです。これらに地域の方々が強い関心を持ち、結果、市を動かしたことになります。「NEWSつくば4周年」にふさわしい内容でした。

3コラムニストが再・新登場

土浦市を扱ったヒットコラムも紹介します。コロナ禍で花火大会が取り止められたことを受けて書いた「また中止された土浦の花火を考える」(9月20日掲載)です。私はこの中で、花火大会が事故で2度も中断されたことを踏まえ、打ち上げ場所を変えたらどうかと提案しました。これにはアクセスが多かっただけでなく、賛成論・反対論がコメント欄に書き込まれ、論争になりました。これも本サイトの役割ではないでしょうか。

コラムは原則毎日1本アップされており、こちらも本サイトの「売り」です。10月から、入沢弘子さん(広報コンサルタント、元土浦市立図書館長)とオダギ秀さん(コマーシャルフォトグラファー、土浦写真家協会会長)が復帰、秋元昭臣さん(元ラクスマリーナ=土浦港のヨット/ボート係留・遊覧船運行会社=専務)が新たに参加します。三方には、土浦とつくばを中心に、地域の魅力を全国に向け発信していただきます。

もちろん、つくばの総合運動公園用地問題、陸上競技場新設問題、センター地区再生問題など、市民の関心が強いテーマも引き続き取り上げていきます。また、土浦も現市長が公約した課題が動き出しますので、こちらもウォッチします。本サイトの情報が皆さまのご参考になれば幸いです。(NEWSつくば理事長、経済ジャーナリスト)

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裏方で国際貢献 土浦市消防本部が資機材洗浄など支援

ミャンマー中部地震の救援活動で使用 土浦市消防本部(土浦市田中町)で5日、6日の2日間、ミャンマー中部地震の被災地で救援活動を終えた国際緊急援助隊(=JDR)の資機材の洗浄などメンテナンス作業が行われている。JDRの職員約20人と消防本部の職員10人が参加。自治体と連携してJDRの資機材メンテナンス作業が実施されるのは国内で初めて。 JDRは海外で発生した災害にいち早く支援を届ける日本政府による支援チームで、国際協力機構(JICA)が事務局を担う。捜索救助を担う救助チーム、被災者の医療ケアを担う医療チーム、被災者の医療ケアを担う医療チームなどがある。2023年のトルコ南東部地震にも派遣された実績がある。消防、海上保安庁、警察の混成隊員で構成される。消防では全国77の隊員らが派遣に備え、県内では水戸市と南西広域の2消防が待機状態となっている。 被災地の救援活動で使用した資機材は、JDRの現地での活動終了後、日本に返送し、次の派遣に備え、いち早くメンテナンスを行う。資機材の点検、故障した機材の修理、洗浄、補給、梱包などで、こうした作業をどこで行うかが大きな課題となっていた。 土浦市消防本部では森田大地救命救急士(31)が4月、ミャンマー大地震の被災地にJDRの一員として現地に派遣された。こうした縁から、地域の消防機関として市消防本部が支援することになった。成田空港から比較的近く、作業のための広い場所が確保できる、消防本部の施設であることから水が使えるなどの利点もあった。資機材の洗浄、点検などの作業は救援活動の重要なプロセスで、今後の迅速な国際支援活動の継続、発展を下支えする意義ある協力と位置づけられることから、市は今回、作業場所を無償提供した。 市消防本部で洗浄などが実施されているJDRの資機材は、大きな被害があったミャンマー中部にあるマンダレー市で4月2日から16日にかけて1次隊32人、同12日から26日にかけて2次隊37人の総勢69人の医師や看護師、医療関係技師が使用したもの。地震でけがをした人やがれきから救い出された人の手当てなどに使われ、5月23日にJDRの保管庫がある成田に到着した。 資機材の種類は全体で10万種以上あり、専門スタッフが感染対策にも十分配慮し、丁寧に洗浄・点検・保管する。汚れた机、椅子、ケース、テントなどは水洗いし天日で乾かす、コンテナの中のきちんと整理された資材をすべて取り出しチェックし再梱包するなどの作業が必要になる。被災地では仮設の総合病院を作るため、X線撮影機、超音波測定器、ヘモグロビン測定器など精密機器や検査用品などもあり、稼働状態を確かめたり、関連部品の整理など細かい作業を実施する。 今回、洗浄などのため成田から土浦市消防本部に運ばれた資機材は約3トンで、ミャンマーから返送された全体の3分の1という。市消防隊員らも水洗いに協力、メンテナンスを終えた資機材は、再び成田に運ばれる。 JDRの飯村学事務局長(56)は「ミャンマーはクーデーターによる軍事政権の下での活動で、難しいところもあったが、現地は比較的協力的だったので助かった。土浦は成田から比較的近く、水がふんだんに使える環境で仕事ができるので大変ありがたい」と述べた。 JICA国際緊急救助隊事務局から放射線技師として参加した土浦市在住の菊田智子さんは「当初事務員ということで現地入りしたが、放射線技師の資格があったので、現地では技師としての仕事をした。テントの中は温度が47度にもなり暑くて機材が使えず。カルテなどは手書きだった」と苦労を語った。 ミャンマーで救援作業を経験し帰国した市消防本部の森田さんは「普段の仕事でも準備80%と言われるが、リカバリー作業がとても大事、活動を支えているのは縁の下の力持ちがいるからだと思う。今後も機会があれば(救援活動に)参加していきたい」と語った。(榎田智司)

つくば市内県立高の説明会で生まれた希望《竹林亭日乗》29

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ごみ出し支援スタート つくば市 高齢者や障害者対象に

高齢化が進み高齢者のみの世帯が増える中、自宅からごみ集積所にごみを運ぶことが困難なお年寄りや障害者を支援しようと、つくば市は5日からごみ出し支援事業をスタートさせる。週1回決められた曜日に市指定のごみ収集業者が、自宅の玄関先などにごみを回収しに来る。 要介護の認定を受けているお年寄りや身体障害者、精神障害者のうち、家族や親族、ヘルパーなどの協力を得ることができない世帯が対象で、無料で利用できる。 週1回の収集日に燃やせるごみ、燃やせないごみ、プラスチック製容器包装、ペットボトル、缶、びん、古紙、古布などを一括して回収する。それぞれ分別し、燃やせるごみなどは指定のごみ袋に入れて出すことが必要になる。 3~4年前から、ケアマネジャー、民生委員、医療関係者などが集まる市の地域ケア会議で「ごみ出し支援ができないか」などの意見が出て、検討してきた。 市地域包括支援課によると、ごみ出しが困難な世帯はこれまで、近所の人がごみ出しを手伝ったり、ホームヘルパーがごみ出しの時間に合わせて訪問したり、親族がごみを持ち帰ったりするなどそれぞれ対応しているが、収集日にごみを出すことが困難な世帯もあったという。 市は今年度、100人の利用を想定してごみ出し支援に1132万2000円を計上した。スタート時の5日時点では民生委員やケアマネジャーなどから申請があった高齢者など4世帯が利用する。本人のほか、親族、ケアマネジャー、民生委員、相談支援員などから随時申請を受け付け、利用者を増やしていく。 複数回にわたりごみが出されない世帯があった場合は、市が安否確認を行う方針だ。 ごみ出し支援事業は2023年度時点で県内44市町村のうち25市町村ですでに実施しているが、対象や方法などはそれぞれ異なっている。土浦市の場合、2012年度から単身の視覚障害者を対象にごみ出し支援を行っており、週1回、市職員が無料で回収している。現在5人が利用しているという。(鈴木宏子)

有名な昆虫博士との出会い(2)《看取り医者は見た!》41

【コラム・平野国美】疎開先の長野県松本で捕まえた1匹のオケラから、この少年の物語は始まります(コラム40)。それからは山を歩き回り昆虫を捕まえる日々でした。夜は、それらを観察しながら遊ぶ日々。授業中も校庭に出て虫を探す日々。不思議なことに成績は良く、母の助言もあり昆虫学を究めていくのです。 大学院を出て、それからはつくば市の研究所の日々。海外へも視察に出かけ、虫と戯れる日々。若いころの博士を知る人に尋ねると、「仕事と趣味が一致していて、あんな幸せそうな人は見たことがない」と。学術的なことは分かりませんが、博士が執筆した一般向けの新書を読むと、虫に対する愛情とウイットに富んだ表現が魅力的です。 こんなやり取りもありました。「博士、生まれてくるのが早かったですね。あと50~60年遅かったら、昆虫のかぶり物を着て『こんちゅう君だよ!』ってテレビに出るか、YouTubeで人気が出たかも知れませんね」。「私は4本の手足しかありません。昆虫になるには6本が必要です。最近の虫を擬人化する動向には賛成できません」とお怒りになりました。 奥様によると、定年後、研究仲間の逝去を聞くと、気力が落ちていくのが分かり、見ていて辛かったそうです。最近の診察に際しても、その寂しさを嘆いていました。 博士を信じる母、支える奥様 「悠仁さまも筑波大に御入学されたわけで、お呼びがかかるかも知れません。授業の準備でもされたらどうですか」と聞くと、現役時代に皇室に何度か出向かれ、皇室の方がつくばに視察に来られたときにもお話をしているそうです。奥様は「菊の御紋の入った盃(さかずき)をいただいたこともあります。夫はあまり関心を示しませんでしたが、姑(しゅうとめ)が涙を流して喜んでおりました」と話していました。 この姑さんが博士の母で、夫が原子力や医学分野への進学を進める中、息子が昆虫の道に進むことを勧めた方です。博士が大成したのは、彼を愛して信じる母と、その後を支える奥様の愛情が重要なのだと思われます。 子供時代のさかなクンと母の関係について、こんな話を聞いたことがあります。学校の先生が「もっと授業に集中してもらいたいです」と母に伝えても、母は「いや、うちの子は魚が好きで、絵を描くのが大好きなので、それでいいのです。みんな勉強ができて、みんな同じように育ったら、ロボットみたいじゃないですか」と言ったそうです。 ここまで言える母親はなかなかいませんね。私には教育に口を出す資格はありませんが、現代の金太郎飴(あめ)を製造するような教育は、限界にきているのではないでしょうか。(訪問診療医師)