つくば市の食料支援団体「学生応援プロジェクト@つくばPEACE(ピース)」が25日、筑波大学近くの松見公園(同市天久保)で食材の無料配布を行った。用意した200人分は徹底した感染対策の下、3時間以上をかけ同大の学生らに受け取られた。
今回は当初、配布場所として公園の使用許可がつくば市から出ず、開催が危ぶまれた(9月15日付)。市と打ち合わせを行い、新型コロナ感染症対策を講じた結果、公園の使用が認められた。その際には、前回の実施形態や写真などを市と確認したうえで、今回の松見公園での実施が決定した(16日付)。
今回、配布は30分ごと30人ずつの利用となった。利用者の滞在時間を短くするために配布の列を通常よりも短くし、レトルトや缶詰などをひとまとめにした基本セットで配布した。また、スタッフの人数も12人に制限した。加えて、「いばらきアアマビエちゃん」登録や手指の消毒と検温、利用者に手袋を使用してもらうなど、徹底した感染対策を行った。
列には筑波大などの学生をはじめ、一般の利用者が並ぶ姿も見られた。新米200キロも提供された。
持ち込んだのはモトキバイオファーム(つくば市小沢)の本木茂さん(66)。「もとから食料配布活動に興味を持っていた。今回はNEWSつくばを見て活動に参加しようと思った。娘が筑波大の卒業生で、いろいろなところに支援してもらっていたため、今度は私が支援してあげたい。皆が少しずつ支援をすれば、より大きなものになっていくだろう」と語った。
つくばPEACEの利用者の一人である湯川楓祐さん(筑波大情報学群情報科学類1年)は、「TwitterでつくばPEACEの活動を知った。松見公園で広々と開催できてよかった。屋外の方が感染リスクを抑えられることができるため、次も松見公園で開催してもらえたらうれしい。配布はとても助かっているので、これからも続けてほしい」と話した。
つくばPEACEの冨山香織代表は、「公共施設が使えてよかった。今回、松見公園使用のきっかけとなったNEWSつくばと、使用を許可してくれた市役所に感謝している。これからは、新規利用者を増やすためにもチラシなどを配布して周知活動を積極的にしていきたい。予約の壁と感染対策を講じながら、来月も松見公園で開催していきたい」という。(武田唯希)