月曜日, 12月 1, 2025
ホームつくばまちづくり振興会の運営で5月オープンへ つくば小田小の跡地利用

まちづくり振興会の運営で5月オープンへ つくば小田小の跡地利用

【相澤冬樹】つくば市は8日、廃校となった同市立小田小の跡地利活用に関する地元説明会を開催、施設の一部を交流拠点として利活用するプランを提示した。運営は地元の小田地域まちづくり振興会(鈴木真人会長)に委ねることとし、3月中に貸し付け契約を結び、5月中にも本格オープンさせたい意向だ。

同小旧校舎で開かれた説明会には約30人が参加。市はこれまでの検討結果を示した上で、利活用の方針を説明した。それによれば、増築校舎と呼ばれる鉄筋コンクリート造3階建て1、2階の教室部分と運動場が、当面の利活用の範囲となる。校舎は1986年の建築で、新耐震性能を満たしており、現在改修工事中。これまでにエアコンの取り付けを終え、児童用だったトイレを大人も使える形に作り替えている。

地元説明会はつくば市都市計画部により開かれた=同

同小は2018年3月末で廃校になった。宝篋山の麓にある小田の市街地と、サイクリングロードが通る小田城跡歴史ひろばの中間部に位置する。これらの施設を、①地域内外の交流の場の提供②地域の文化・資源を体験できる名物・プログラムの提供③地域の情報発信④地域に貢献する団体等への場の提供-に役立てていくという。

教室・校庭を登録団体・個人に貸し出すことで、運営資金に充てる一方、登山客やサイクリストが立ち寄れる補給所・休憩所として開放する。おみやげ販売の朝市・マルシェの開催、校庭を使っての電動立ち乗り二輪車「セグウェイ」の試乗体験などのイベントが想定されている。

登録料は個人500円・団体1000円、利用料金は小田地域内の個人・団体は1教室1時間で1000円、小田地域外は同2000円などとする案が示されたが確定していない。予約は利用の3カ月前からを受け付ける形で検討されている。地域のボランティア団体や運営協力団体は無料ということだが、有料・無料の線引きはなお検討課題。利用料金を含め、引き続き調整の上、運営を小田地域まちづくり振興会に委ねることになる。

同振興会は、小田地区でどんど焼きなどに取り組んでいた個人活動を束ねる組織として昨年5月に結成された。会員は28人(準会員10人含む)で、同小の卒業生らが中心。昨年は古本市や子ども映像教室などの活動や、運営主体となるための勉強会などを行ってきた。3月21日、22日には内装の壁塗りを参加者に呼び掛けて行うプレオープニングを予定している。

市が施設を同振興会に貸し付ける契約、協定の締結は3月末となる予定。校舎や校庭の貸し出しが始まるのは5月に入ってからとみられる。鈴木会長は「まだまだ調整しなくてはならない課題があるが、小田のまちにとっていいものにしていきたい」と地域の協力を呼びかけた。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

隣国・中国を視察して《令和樂学ラボ》38

【コラム・川上美智子】水戸市は、中国 重慶と友好交流協定を25年前に結んでいる。重慶は、上海、北京、天津と並ぶ中国四つの直轄市の一つであり、面積も人口も世界最大で、3200万人超の人々が住んでいる。日本では、広島市と水戸市の2市が友好交流都市となっており、水戸市と重慶は定期的に相互の国を表敬訪問し友好関係を深めてきた。 10月15~19日、水戸市は、団長・髙橋靖市長、副団長・綿引健市議会副議長とする総勢33名の友好交流25周年記念親善訪問団を仕立て、5日間の視察を行ってきた。私自身は、8年前に次いで2回目の訪問であったが、その後の重慶の発展ぶりを見たいという強い思いで参加した。 現在、高市早苗首相の衆議院予算委員会の答弁が発端で、日中関係が目まぐるしく変化し、気になるところであるが、日本にとっては大切な隣国である。本視察は今後の日中関係を考える上でも、学びの多い有意義な5日間であった。 中国は、私の長年の研究対象<茶>の故郷であることから、30代のころより研究や学会発表などで訪問し、隣国の移り変わりを見てきたが、超高層ビルが林立する重慶に迎えられて、今回ほどその発展ぶりに驚かされたことはなかった。また、日本文化のルーツでもある中国の歴史文化のスケールの大きさに触れる貴重な機会にもなった。 訪問2日目の公式行事で、重慶市人民政府外事弁公室を表敬訪問した。訪問では、沔子敏(Feng Zimin)副主任と日本国駐重慶総領事館の高田真里総領事、横山理紗副領事がお出迎えくださり、歓迎レセプションが開かれた。 沔副主任は、団員一人ひとりとシャンパンで乾杯を交わされ、名刺交換の際には、子(Zi)という字が私の名前にも入っていることを見つけられ、同じだねと喜んでくださった。本当に丁寧にもてなされて、一同感激し、友好を深められたことを喜んだ。また、日本の外務省に所属する女性官僚2人が領事、副領事を務められ、国際社会の前線で活躍される姿に頼もしさを感じた。 両国友好こそが平和維持に不可欠 水陸の要所であり、一帯一路の中心に位置する重慶は、習近平が掲げる「中国を世界の工場にする」との方針のもと、世界的な工業都市として発展を続けてきた。私たちは重慶九州神鷹通航公司と重慶長安汽車工場を視察した。 重慶九州神鷹通航公司は、ドローンやヘリコプター、プライベート飛行機などの利用拡大のための施設で、機器の貸し出しや操縦指導などの支援を行っていた。広大な領土を有する中国ならではの空の利用促進を狙ったものとなっていた。 重慶長安汽車工場は、中国でBYDや吉利汽車、テスラ中国に次ぐ、販売台数シェア第4位の最先端の電気自動車工場である。ラインのロボットアームが金属板の切断、曲げ、溶接、塗装、組み立ての一連の作業を行い、タイヤをはめるのと最終チェックだけを人が関わっていた。その場で360度回転する車や、センサーを多用した車など、利便性の面では日本車より遥かに先端を行っていた。 中国には59のユネスコ世界遺産があるが、その一つ、大足石刻を訪れ、丘陵石窟に彫られた仏教、儒教、道教の1万体の石像も見学した。唐代から宋代まで500年間かけ造られた壮大な芸術群に驚かされた。今回の視察は、中国がもつ底力や未来への伸び代を理解する上で大変意義深いものであった。 今年、日中国交正常化53年目を迎えたが、両国間の友好こそが平和維持に不可欠であることは言うまでもない。(茨城キリスト教大学名誉教授、関彰商事株式会社アドバイザー)

「来年はもっとバージョンアップ」 関彰商事とハノイ工科大 スポンサー契約を更新

日本商工会議所が関心 関彰商事(本社 筑西市・つくば市、関正樹社長)つくば本社で28日、同社が包括連携協定を結ぶベトナム・ハノイ工科大学とのスポンサー契約更新の調印式が催された。関社長は「ハノイ工科大学とは10年の付き合いがあるが、来年はもっとバージョンアップいきたい。今回、日本商工会議所が関心をもってくれたことが成果。日本とベトナムの架け橋になれるようがんばっていきたい」と話した。 調印式には同大からヴー・ヴァン・イエム副学長ら3人が出席し、同社社員らがベトナムの国旗を持って一行を出迎えた。関社長は「壁は日本語、さらに多くの学生が日本企業で活躍できることと、この事業が持続していくことを期待している」と述べた。 同大からは、優秀な学生に奨学金を出し最終的に日本企業に貢献してもらうことや、高校生の交換留学を進めることなど二つの提案があった。 同社は2016年にハノイ市に事務所を開設し、ベトナムでの事業をスタートした。グループの人材派遣会社である「セキショウキャリアプラス」が、今年第12回目の合同企業説明会「セキショウ ジョブ フェア」をハノイ工科大学で開催。日系企業によるベトナム人大卒エンジニアなど高度外国人材採用や、ベトナム人求職者の就労をサポートしている。18年にはハノイ工科大学を支援するスポンサー契約を結び、継続している。 同大は1956年に設立されたベトナム初の技術系総合国立大学で、同国の理科系大学では最難関とされる。学生数は4万人以上を超え、1学年600人余りが日本語を学ぶ。11月2日と3日に同大で開催されたジョブフェアには2000人以上が参加している。日本では東京工業大学、慶応大学などが姉妹校となっている。 同社の寄付金により同大に建設中の日本とベトナムの文化交流施設「越日スペース」は、来年8月に完成が予定されている。施設は2階建てで、日本語学習や関連セミナー、文化交流などのイベントが開催されることになっている。(榎田智司)

つくばセンター地区と水戸芸術館に見る「理想の終わり」《水戸っぽの眼》7

【コラム・沼田誠】現在、水戸芸術館(水戸市五軒町)では「磯崎新:群島としての建築」展が開催されています。今回コラムでは、この企画展を見て考えたことを踏まえ、つくばセンタービル(1983年開園)と水戸芸術館(1990年開館)を比較してみたいと思います。様々な要素の併置両建築には二つの共通項があるように感じています。一つは「複数の異なる機能や要素を、同じ場所に置く」という特徴です。様々な機能や意匠が、統一された秩序の下に配置されるのではなく、まるで島々のように並び立っているということです。 これは、磯崎が1970年代末から展開した「群島」という思想に基づくものです。都市はもはや単一の理念や価値観では成り立たず、異なる文化や論理が、時に緊張関係をはらみながら併置される―そのありさまを建築で表現しています。 もう一つは、広場に立った時の「静謐(せいひつ)さ」です。センタービルも、水戸芸術館広場も、アラン・ポーの小説『アルンハイムの地所』に描かれるような、外界から隔絶された「閉ざされた理想郷」の趣があります。 例えば、センター広場で行われるイベントの多くは、広場そのものではなく、その周囲のペデストリアンデッキなどで展開されています。ある出展者にその理由を尋ねたところ、「センター広場だと音も外に伝わらず、イベントの開催に気付かれないから」とのことでした。人を選別する空間広場とは本来、誰にでも開かれた空間であるはずです。しかし、二つの広場は、どこか「理性的にふるまう者」だけが立ち入ることを許された場所として造られているからではないか─そんな気がしてなりません。そして何より、そのことに誰よりも自覚的だったのは、磯崎自身だったはずです。 その証左として、磯崎自身が制作した版画作品「廃墟と化したつくばセンタービル」(1985年)があります。センタービルが完成する前から、彼はその廃墟としての姿を想像していました。それは、建築が制度や理性の象徴として立ち上がりながら、同時に崩壊へ向かう運命にあることを暗示しています。 つまり、センター地区における「群島」とは、単なる多様性の象徴ではなく、統合する理念が失われた後の「残骸」の姿でもあるわけです。それは、多様性を認めながらも他者との交わりを恐れる、近代的な知性の孤独と言えるかもしれません。 あるいは、無目的=屹立(きつりつ)した個性が明確でないことに対する「恐れ」も含んでいるのではないかとも感じます。かつて「多目的ホールは無目的ホール」という言葉が関係者より繰り返し語られていたことが思い出されます。廃墟から再構築へ一方、水戸芸術館には、同じ群島的構成でありながら、こうした「廃墟」のイメージや関連作品が見当たりません。その理由をあえて想像するなら、芸術館が計画された時代背景(1980年代後半)が大きい気がします。そのころ日本は、バブル景気による過剰な繁栄に包まれ、世界では冷戦が終結し、崩壊の予感よりも明るいムードが満ちていました。 こういった時代を受け、磯崎は「理性の限界を嘆く建築家」から「異なる文化をつなぐ媒介者」へと、立場を変えていったのではないかと想像します。 「廃墟」はもはや前提として内側に沈み込み、それを踏みしめながら、もう一度秩序を構築しようとする意思へと転じたのではないでしょうか。個人的には、合理的な西洋近代に代わるものとして、東洋的な思考、具体的には「風水」的な意匠を水戸芸術館に取り入れようとしたのではないかと感じています。 まとめると、つくばセンタービルは「終わりを見つめる建築」。水戸芸術館は「終わりを越えて立ち上がる建築」。二つの建築は、崩壊と再構築の間に立つ人間の葛藤を、静かに示しているように思います。(元水戸市みとの魅力発信課長)

免許返納後は公共交通でお出掛け 土浦のバス事業者が「乗り方教室」

免許返納後はバスに乗る生活にスムーズに移行してほしいと、土浦市でコミュニティバス「キララちゃんバス」を運行するNPOが27日、高齢者を対象に初めてバスの乗り方教室を開催した。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、横山恭教理事長)が実施した。同NPOマネージャーの金澤敦子さん(53)は「免許返納時に初めてバスに乗るのでは戸惑ってしまう。車を運転しているうちに、並行してバスに乗り慣れる生活を送ることが大切。いつでもバスの生活にシフトできるよう、乗り方教室を企画した」と狙いを話し、「キララちゃんバスの乗り方がわからず、利用しない人もいる。乗り方を覚えるきっかけさえあれば利用してくれるはずという思いもあった」と語る。 27日開催されたバスの乗り方教室には、シニア団体、同市港町三丁目寿会の70代から92歳までの男女17人が参加。同NPOの横山理事長は「キララちゃんバスは市ではなく、まちづくり活性化が運行している。足として、キララちゃんバスを利用していただいて、安心して暮らせる環境作りをしたい。今日は実際に乗っていただき便利さを実感してほしい」とあいさつした。 参加者は港町三丁目バス停から乗車。バスを待つ間、バス停の時刻表に掲載されているQRコードを読み取ると、バスが今どこを走っているかがわかる最新のバスロケーションシステムについても、各自自分のスマートホンをかざして体験した。 乗車する際は、前扉から乗車して乗車券を見せる、降車するバス停名がアナウンスされたら降車ボタンを押して降りるといった流れも体験した。乗車料金の支払い方法として交通系ICカードをタッチしたり、現金で払ったりなどさまざまな方法があることも同法人スタッフから説明を受けた。キララちゃんバスに初めて乗ったという参加者からは「知らなかった」といった声も上がっていた。 バスに乗車すると、窓から見える街並みを見ながら話が弾んでいた。約15分後、ショッピングセンター、ピアタウン(同市真鍋町)で下車して30分ほど買い物やお茶などを楽しんだ。再びピアタウンからバスに乗り、港町三丁目のバス停に戻った。バス代として同法人が1日乗車券を用意した。 乗り方教室に参加した82歳の女性は「初めてキララちゃんバスに乗った。ピアタウンまで近いので驚いた」と話す。78歳の女性は「わいわいと皆さんと楽しく乗れてよかった。今度は仲間でキララちゃんバスに乗ってランチを食べに行きたい」と笑顔で語った。 港町三丁目寿会会長の黒田千勝さん(82)は「半年ほど前にキララちゃんバスから乗り方教室をやりませんかと言われた。会員は高齢者が多いので、免許証を返納して後々バスにお世話になる人も多い。バスは乗り方のコツを覚えれば便利だと思う」と語り「自ら運転するより、バスの方が安全だと思う。キララちゃんバスはコースによっては時間がかかるが『楽しんで乗る』と考えを変えるのもよいのでは」と話した。副会長の結城由行さん(82)は「町内ではキララちゃんバスの認知度は低かったと思うので実施してよかった。寿会だけでなく町としてやるのもいいと思う」と語った。 寿会は、地域の60歳以上の会員48人で構成され、普段は茶話会などで公民館に集まっている。同NPOが乗り方教室を寿会に依頼したのは、港町の区長がキララちゃんバスの取り組みに賛同し、町内会では初めてサポーター会員になってくれた縁もあったという。 同NPOの金澤さんは「今年8月、視察に行った山形県の庄内交通でバスの乗り方教室を開催しているのを見て、今回の開催の背中を押された」とし、「今後はNPOの理事が住んでいる町に呼び掛けて乗り方教室を開催し、バス利用者を増やしていきたい」と意気込みを語った。(伊藤悦子)