【鈴木宏子】豊かなお正月を迎えてもらおうと、土浦市内の一人暮らしの高齢者など147世帯に27日、手作りのおせち料理が届けられた。
同市社会福祉協議会のボランティアら計38人が同日午前8時30分から、同市大和町の市総合福祉会館内で調理した。大鍋で筑前煮と紅白なますの2品を手作りし、容器に盛り付けた。昆布巻き、黒豆、伊達巻、栗きんとん、かまぼこなどのおせちと一緒に届けた。

手作りのお弁当を月2回、一人暮らしの高齢者らに届けているボランティア団体のメンバーが、安否確認も兼ねて1996年から毎年取り組んでいる。
調理を指導した市内の料理研究家、石塚ナツ子さんは「煮物の具は縁起のいい7品で、こんにゃくなどは両面に隠し包丁を入れてかみ切りやすくした。一人暮らしでは煮物などはなかなか作らないと思う。大勢で心を込めて作ったので心を満たしていただければ」と話していた。
おせち料理を受け取った宮本和子さん(85)は「楽しみにしていました。手を付けるのがもったいないくらい。ありがたい」などと話していた。
おせち料理は1世帯400円。歳末助け合い募金の一部を活用している。