【コラム・浦本弘海】おかげさまで法律かけこみ寺の連載も13回。大仰(おおぎょう)な見出しですが、今回と次回で過去12回の連載を振り返りつつ、まとめと解題(かいだい)をしたいと思います。
母から急に電話がかかってきたので、よく話を聞いてみると架空請求だったという。架空請求詐欺の実態や初動での対応方法について取り上げました。
ちなみに見出しの元ネタは太宰治「駈込み(かけこみ)訴え」。この回は見出しや内容と元ネタに(一応は)関係があります。
なお、サイトに掲載されている見出しと上記見出しは異なりますが、これはデスクでよりよい見出しに変更しているからです(以下も同じです)。
最近の架空請求では実在の弁護士を騙(かた)る事案まで発生しています。そこで第2回では簡単にできる弁護士の真贋(しんがん)判定法を紹介しました。
見出しの元ネタは森博嗣『すべてがFになる』『夏のレプリカ』。ちなみに法律関係者の間では、弁護士の略記として「B」を使うことがあります。BengoshiのBなのでしょうか。そういえばレイ・ブラッドベリの短篇に「『ウ』は宇宙船の略号さ」というのがあったなあ…。
日照権とそれにまつわる大岡政談(註:大岡忠相=ただすけ=の裁判に仮託した小説・講談など)を取り上げました。
見出しの元ネタはフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』で、映画『ブレードランナー』の原作です。法律的なトラブルなんてなければよいのですが…。そんな日を夢見つつ働いています。
この回から著作権の話が続きます。この回では「著作権」とは法的にどのような権利かを説明しました。
見出しの元ネタはこれもフィリップ・K・ディックで『流れよわが涙、と警官は言った 』。
この回は元ネタと内容的つながりはないです。
著作権の対象である「著作物」とはなにかを取り上げました。続き物なので、前置きが長いため、そのまま見出しにしました。
元ネタはレイモンド・チャンドラー『長いお別れ』(ロング・グッドバイ)。内容とは関係ありませんが、とても印象深い作品です。
著作権に関して陥りがちな「フリー素材」の対応について取り上げました。「フリー」と銘打っていても、商用利用等は有償の場合もあるので、利用規約をきちんとチェックしましょうという話です。
元ネタは片岡義男「スローなブギにしてくれ」です。
以上、第1回から第6回までを振り返りました。ご興味のある回がございましたら、ご覧くだされば幸いです。(弁護士)
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