【矢神若菜】つくば市在住の画家、町田保さん(66)の絵画展が21日から、つくば市竹園の筑波銀行つくば本部ビル2階ギャラリーで開かれている。展示されているのは風景画を中心としたアクリル画と書道作品の41点。すべてこの1年の新作という。
60歳のとき同ギャラリーで鑑賞したつくば市在住の画家、軽澤直雄さんの水彩画に感銘を受け、自己流で絵画を始めた。翌年には個展を開き、今回で7回目。人気のギャラリーのため3年前にようやく予約できたと言い、念願かなっての絵画展開催となった。
今回のテーマは「美しさに感動」。「見た人が美しいと感じるものを描きたい」という町田さんは、「きれいな色が好き。暗い絵よりも明るい絵を描くようにしていて、例えば空を描くときは、参考にした景色が曇っていても描いているうちに自然と晴れにしてしまう」と語った。
乾きが速く、画用紙上で簡単に上描きできるアクリル画の特質をいかし、年間30~40もの作品を描くという町田さんだが、待望のギャラリーでの展示に力作をそろえた。中でも「初夏の頃に」という雄大な自然を描いた作品は完成までに2カ月をかけた。この大作で第75回現代美術家協会「現展」に入選した。
色彩に強いこだわりを持つ町田さんは「深みのあるきれいな色を出すために絵の具を色々混ぜてみた。そのため納得のいくものが描けたので、今年はお気に入りの作品が多い」と語る。会場を訪れた同業者の石山克さん(65)は「秋を描いた絵の紅葉がとても鮮やかで印象的だった。どの絵も緑が深い色できれいだと感じた」と感想を述べた。(ライターは筑波大1年、ドットジェイピーのインターン生)
◆町田保絵画展は30日まで。時間は午前10時~午後4時(最終日は午後3時まで)。入場料無料。

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