【相澤冬樹】つくば発の産業創出の拠点にしようと、つくば市が整備してきた「つくばスタートアップパーク」(略称:スタパ)がこのほど完成し、20日、市民ら約100人が出席して記念の式典が開かれた。10月1日の正式供用開始を前に、30日まではプレオープン期間として、施設が無料開放される。
科学技術関連の研究・教育の集積を基盤に、新しいビジネスで市場の開拓を目指す起業家などが活動できる場所を提供しようとする施設。つくばエクスプレス(TX)つくば駅付近のつくば市産業振興センター(同市吾妻)の1階部分を再整備してきた。
オープニングイベントは参加資格を設けず、一般市民にも広く呼びかけて行われた。産学官の研究者や企業人、学生らが参加した。式典で五十嵐立青市長は「つくばの研究集積を生かした産業の創出は20年以上も前から言われてきたが、市民の実感できる成果に乏しかった。研究者や新たなビジネスを志す経営者らが交流し、実践していく場所にしたい」と力強く語った。
施設には利用料を支払って使う共用の仕事場(コワーキングスペース)があり、一時的な作業(ドロップイン)やオフィス(定期利用)に用いられる。専用Wi-Fiなども設置され、大小4つのミーティングルームを利用できる。起業を志す、特に若い人たちの発想での活用が期待される。
利用料金(税込み)は、平日のみとなるドロップインで1時間当たり300円(1日最大1500円)、365日24時間対応の定期利用で1カ月当たり1万8000円。いずれも9月のプレオープン期間中は無料で体験できる。10月1日以降は初回の利用の際に、事前に利用申請が必要となる。同市によれば、20日までに正式の申し込みはないが照会は複数件寄せられているという。
出入口付近には誰でも気軽に出入りが可能な交流スペースが設けられ、スペース内ではコーヒーファクトリー(本店・つくば市)がカフェを運営する。
詳しくはつくば市経済部スタートアップ推進室(029-883-1111)まで。
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