第101回全国高等学校野球選手権茨城大会は、8日目の15日から3回戦に入った。ノーブルホームスタジアム水戸の第1、第2試合にそれぞれ登場の霞ケ浦と常総学院はともにコールド勝ちの圧勝、ベスト16入りした。ひたちなか市民球場の第1試合では、つくば国際大がAシードの鹿嶋学園に7回コールド負けを喫し、強敵の壁を崩すことができなかった。
つくば国際大は3年連続の進出ならず
【池田充雄】つくば国際大はエースの米崎響が立ち上がりから打ち込まれ、1、2回で合計3失点。この間に許した安打は3本だけだが、4四球、2つの盗塁を決められたのが痛かった。
3回には早くも2人目の中山晴斗が登板し、4回までを1失点に抑えた。球速は110キロ前後だが、ゆったりとしたフォームから速い球離れで投げ込み、打者を振り遅れさせる。「自分は緩急のある変化球をコースに投げ分け、打たせて取るスタイル。この夏は初登板だったが、いつも通りのピッチングで臨んだ。これ以上点を与えられない場面だったので、抑えられてよかった」との感想。

すると4回裏先頭の米崎が左翼線の二塁打で出塁。今野翔斗は追い込まれた後のアウトローのスライダーを中前へ。「連打で流れを呼び寄せようと、泥臭く内野を抜いた」と話す。これにセンターのエラーがからんで米崎が生還。その後も2死三塁から齊藤颯太の左越え二塁打で1点を追加。「2球目の浮いた変化球を叩いた。ベンチは行け行けムードで、自分もそれに乗った」とコメント。これで2点差まで詰め寄った。
だが、鹿島学園に再度突き放される。3人目の稲沼慧太がマウンドに上がった5回、四球と4連打で3失点。6回は4人目の関口雄大が2失点。対照的につくば国際大打線は、5回以降は継投にかわされ無得点。結果、7回コールドで敗退が決まった。
試合後、選手たちの印象に残ったのは相手打線の強力さ。米崎は「どんどん振ってくる。これが強いチームかと思った。分かっていても力の差があった」。捕手の高田彰久は「相手はアウトコースを強く打つバッティング。そこでまっすぐを見せ球にして、アウトコースの変化球でフライを打たせるつもりだった。だが相手はその考えを上回り、右中間やセンターにうまく打ち返してきた」という。
昨年、一昨年と2年続けて4回戦に進出し、上位定着が期待されたが、今年はまた一歩後退する結果に。「1、2年のときは先輩にベスト16へ連れていってもらい、今度は自分たちが連れて行く番だと思っていた。そこを越えられなかったのが一番つらい」と中山。今野主将は「やりきったので今は悔いはない。3年生の経験と2年生の初々しさがミックスされ、自分たちの特長である全員野球がしっかりとできた」と、きっぱりとした表情で語った。
15日土浦、つくば勢の他の試合結果
▷霞ケ浦10-0水戸桜ノ牧(6回コールド)
▷常総学院11-0日立商(5回コールド)