【コラム・奥井登美子】猪突猛進でがんばります。
い 生きていることに感謝
の のら猫に 餌をやって仲良しになり
し 瞬間 瞬間を 大切に楽しく
し しっかりと 生活したいと思います きよし
い 医薬品の奥深いメカニズム 少なくなった
の 脳みそを ぬかみそみたいに かきまわし
し 試行錯誤しながら 48年続けた自然保護と
し 仕事の話をエッセイ集にまとめています とみこ
今年の年賀状を書く前に、いのししの身体をどう料理するか、12年前の年賀状を取り出してみた。
大動脈解離から1年
いの ちを再びよみがえらせた
し あわせをかみしめながら
シ リウス 星を眺めています 奥井清
亭主の大動脈解離からもう13年も経ってしまったのだ。
運の尽きの良し悪し
13年前、彼は御茶ノ水の駅前で意識を失って、救急車で東京医科歯科大病院に運ばれた。土浦の自宅にいた私に、病院の救急医から電話で「呼吸が止まる可能性があるので、15分以内に家族が来てサインしてください」と言われた時のショックは忘れられない。空を飛んでいっても15分は無理だ。偶然、運よく弟が15分以内の自宅にいて駆けつけてくれた。
うん1 救急車が運んでくれた病院に、たまたま技術に優れた医者がいてくれたこと
うん2 15分以内の自宅に家族がいたこと
うん3 37㌢動脈の解離が内膜、外膜ではなくて、中膜だったこと
うん4 脳へ行く血管の1㌢下から解離が始まり、脳血管に影響がなかったこと
改めて病気を起こした時の運の尽きの良し悪しで、人生が分かれることを思い知らされ、治療に協力してくれた人たちに感謝の年明けとなった。(随筆家)