社会人軟式野球の2025年度県民総合体育大会兼第79回国民スポーツ大会軟式野球競技茨城大会決勝が22日、常陸太田市山吹運動公園野球場で行われ、関彰商事が常陽銀行を逆転、延長の末、9ー3で破り大会2連覇を達成した。
関彰商事 000 012 000 6 9
常陽銀行 101 010 000 0 3
大会は4月から県北、中央、県南、県西の4つのブロックで予選を勝ち抜いた16チームが決勝トーナメンに進み。国民スポーツ大会予選代表を賭けて戦った。

決勝は2年連続で同じ対戦カードとなった。昨年の雪辱に燃える常陽銀行が初回に関彰商事先発の矢萩陽一朗(元茨城アストロプラネッツ)から先制、3回にはホームランでリードを広げる。関彰商事は5回に1点を返すも、常陽銀行はその裏、タイムリーツーベースで1点を追加する。
関彰商事は終始リードを許し苦しい展開になるが、6回2死満塁のチャンスに主将の飯田涼太(土浦市出身)が、この回からマウンドに立った常陽銀行 高崎雄太のチェンジアップをレフト前へ2点タイムリーを放ち同点とした。

その後は両投手ともにランナーを出すも、要所を抑えた。延長に突入すると関彰商事は、相手のエラーと守備のミスで勝ち越し。さらに昨年まで5年間、茨城アストロプラネッツに在籍していた瀧上晶太(坂東市出身)がライトポール際に3ランを放ち試合を決めた。瀧上は「いつも通りのバッティングを心がけた。チームに貢献できて良かった」と笑顔を見せた。

先発の矢萩をリリーフした松本航輝は「監督から『任せた』と心強い言葉を掛けてもらった。昨日の試合、準々決勝も完投し連日の連投で疲れてきつかったが、気合、気持ちで投げた。国民スポーツ大会関東予選では何としても勝って全国大会に出場したい」と抱負を語った。飯田主将は「リードされながらも全員が最後まで諦めることなく、いい流れを持ってこられた。チーム一丸となってチーム力を上げ関東予選を勝ち抜く」と力強く語った。

関彰商事の藤井楽監督は「序盤は厳しい戦いで主導権を持っていかれたが後半諦めずに1人1人が塁に出ることを意識して考えて出来た。2番手としてマウンドに上がった松本は予想以上のピッチングをしてくれた。自分で何かをしようと考えて行動してくれた。国民スポーツ大会は、昨年は相手の不戦勝で出場したが、今年はしっかり勝ち抜いて全国大会に出場する」と力を込めた。
一方敗れた常陽銀行の柄目友久監督は「序盤はうちのペースできていたがミスが出たのが敗因」と悔しがった。
優勝した関彰商事は8月16日から群馬県で開催される関東ブロック予選会、11月1日から茨城県で開催される水戸市長旗第33回東日本軟式野球選手権大会にそれぞれ出場する。(高橋浩一)
