コメや野菜が高騰し物価高が続く中、筑波大学近くのつくば市天久保、松見公園で21日に予定されている「学生食料支援」にコメや野菜が集まらず、主催者の「民主青年同盟茨城県委員会」(吉田翔代表代理)がコメや野菜の提供を呼び掛けている。
約200人の大学生らを対象にコメを2キロずつ無償提供する予定で、400キロを目標に集めているが、16日時点でまだ70キロほどしか集まっていない。野菜なども十分な量が集まっておらず、主催団体は「各家庭にあるコメ2キロを1袋にしてご協力をお願いいただけないか」「知り合いの農家に野菜の提供をお願いしていただけないか」など協力を呼び掛けている。
コメや野菜の配布はこれまで県南地域の約20戸の農家が無償で協力してきた。コメの高騰が続く中、協力農家の倉庫にもコメが減り、提供が難しい状況になっているという。野菜も協力農家がネギ、レタス、キャベツなどを軽トラック1台分持ってきてくれていたが、今回は収穫時期と合わないなどから提供が難しい。
コロナ禍に始まる
松見公園での学生食料支援はコロナ禍の2020年12月に始まった。農家などから無償で提供を受けたコメや野菜を無償で配布してきたほか、市民からのカンパで、スパゲティー、レトルトカレー、缶詰などの食材のほか、生理用品、トイレットペーパーなどの日用品を市内のスーパーで購入し、大学生らに無償配布してきた。コロナ禍、アルバイトが減り生活が苦しくなった大学生らを支援しようと市民団体「学生応援プロジェクト@つくば-PEACE(ピース)」が開始、計10回実施され22年6月に終了した。
その後、物価高が続いていることから、仕送りが減ったり、アルバイトで大変な一人暮らしの大学生らを支援しようと、2023年11月に民主青年同盟県委員会が主催して学生食料支援を再開、コロナ禍に松見公園で食料配布を手伝った「学生応援プロジェクトPEACE」のメンバーだった市民らも手伝っている。
主催者が変わって2回目の今年4月26日実施の食料支援には約250人の筑波大生らが列をつくった。コメは130人分260キロしか用意できず、他の食料などもわずか1時間で無くなった。途中、カップ麺などを追加で購入して約20人に配布することができたが、約100人は何も受け取ることができず帰った。このままでは申し訳ないと、21日に3回目の食料支援を実施する。
同県委員会の稲葉英樹さんは「いろいろ手を尽くしているが、まだまだ物資が足りておらず、皆様のお力が頼り。ご連絡をいただければ受け取りに伺いますし、ぜひご協力をお願いします」と呼び掛けている。(鈴木宏子)
◆学生食料支援は21日(土)午前10~12時、つくば市天久保1-4、松見公園で開催。雨天の場合は公園の建物内で実施する。物資提供の協力はメールhide.flhtc@gmail.com、電話080-4462-0118(稲葉さん)へ。
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