水曜日, 10月 14, 2026
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市民より職員が大事? つくば市の不思議《吾妻カガミ》183

【コラム・坂本栄】元国立研究機関研究者の投稿「つくば市の過剰な管理職数の問題を考える」(5月1日掲載)はとても勉強になりました。市の予算配分と職員構造の問題点を分かりやすく分析してくれたからです。NHK連続ドラマ「虎に翼」の主役の口癖を借りれば、つくば市の「はて?」をいくつか提起してくれました。

縦横斜めから職員人件費を分析

元高エネルギー加速器研究機構准教授の酒井氏は投稿の中で、現市長下で市職員の人件費が大幅に増えたと指摘しています。1期目~2期目半ばの6年の間に、人口が8%増えたのに伴い歳出は24%増え、職員の人件費も20%増えた―と。

前市長の2期目終年と3期目終年を比べると、人口は5%増、歳出は19%増と、現市長下と似たようなトレンドでしたが、人件費の方は2%増にとどまっていました。現市政でお留守になった行政改革が徹底していたからでしょう。

上の数字は現市政と前市政の比較です。そこで、歳出に占める人件費の割合(2022年度)を調べたところ、土浦市は15.1%、水戸市は13.5%なのに、つくば市は18.8%でした。縦(前市政と現市政)で比べても横(つくば市と他2市)と比べても、現市長下の人件費支出は突出しています。

この問題を斜めから(市民目線で)チェックすると、「2024年度予算では…市民1人当たり8.3万円になります。(前市長時代の)16年度は7.1万円ですから、現市長下で17%も増えた…」(酒井氏投稿)ということですから、つくば市民は甘く見られたものです。

行革の緩さは市長2期目に加速

ここまで書いてきて、五十嵐市長が市民を名誉毀損(きそん)で提訴した一件を思い出しました。元市議の亀山氏が発行したミニ新聞の市政批判記事はウソが多いと、同氏を訴えた裁判沙汰です。その概要は、126「…市民提訴 その顛末を検証する」(2022年2月7日掲載)をご覧ください。

名誉を傷付けられたと訴えた箇所は全部で22ありました。うち、ミニ紙が「(五十嵐市政3年目の人件費は前市長時代に比べて年間)7億6500万円も増えており、(市原前市長時代の行政改革の)努力が水泡と消えてしまいます」とした箇所について、五十嵐市長側は「あたかも原告(市長)の施策により税金を無駄に使っているように(読者を)誘導するもの」と論述していました。

引用した金額は酒井氏が示した数字とは違いますが、ミニ紙も人件費支出の甘さ=行革の不徹底を突いているという点では同じです。この記事は市人事課の資料を使って書かれていましたから、ファクト(事実)でありフェーク(虚偽)ではありません。五十嵐市政1期目の行革の緩さは2期目も続いているどころか、加速しているようです。

横柄な市民対応は構造的な問題

冒頭リンクを張った酒井氏の投稿は、人件費過剰問題よりも管理職過剰問題に紙幅が割かれています。係長級(係長・主任主査)も管理職なのかどうか、コメント欄で論争がありましたが、係長級以上を管理職とする酒井氏の定義には説得力がありました。つくば市の場合、その割合が正職員全体の53%というのは驚きです。

土浦市はこのシェアが32%(2021年度)だそうですから、つくば市の「過半」は異常です。こういった職員構造が横柄な市民対応の原因なのだとすれば、はて? (経済ジャーナリスト)

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