駅近くの義務教育学校から分離
つくばエクスプレス(TX)沿線のつくば市みどりの南に、市立みどりの南小学校(市村毅校長)とみどりの南中学校(野村光弘校長)が新設され、3日開校式が開かれた。人口増加により、みどりの駅近くに2018年4月に開校した小中一貫のみどりの学園義務教育学校から分離し、新設された。
同南小には718人、南中は65人が入学する予定。同じ区画に小中学校が隣接して建つ。校舎は小学校が鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ床面積約8500平方メートル、中学校は同3階建て、延べ床面積4200平方メートルで、小中の校舎は連絡通路でつながっている。高速道路に隣接していることから、騒音対策として校舎の建具に遮音性の高いものを使用している。
体育館は小中それぞれあり、グラウンドは小学生用の1周150メートルトラックと、中学生用の200メートルトラックがある。ほかに主に中学生が部活動で使用するサブグランドがある。プールはなく、4月に近くにオープンするみどりの学校プールを使用する。
休日は体育館、図書室、家庭科室、音楽室、多目的室などを地域住民に開放する予定だ。
新設計画がスタートした2020年時点では、みどりの学校プールがオープンする用地に小中学校を建設する予定で県有地を購入した。同用地はTXの線路をはさんでつくばみどりの工業団地に隣接し、近くに産業廃棄物施設が立地していることなどから、議会から「教育環境として問題があると心配の声が上がっている」などの指摘があり、建設用地を600メートル南の高速道路脇の県有地に移転した。その後も、みどりの地区に3カ所目の小中学校を建設する否かや、通学区をめぐって学区審議会などで議論が交わされた経緯がある。
通学区域は、同南小は同市中野、片田、西栗山、飯田、根崎、みどりの東、みどりの南。同南中は、南小と、隣り合う谷田部南小校区となる。一部の地域は、みどりの学園義務教育学校、谷田部南小学校と新設校との選択制となる。
一方、さらなる児童・生徒数の増加が見込まれることから、増築する計画がある。

開校式には学校関係者や県議、市議、市職員ら約100人が参加した。同小の市村校長は「9年間の学びを通して子どもたちが未来に向けて幸せな人生を築くための基盤となる学校を目指していく」とし、「小学校では一人一人の個性を大切にし、中学校では自立と共生という教育理念のもとで自ら考え行動し社会の一員として責任を果たせるような人材育成に努める」と理念を述べ、「地域と連携しながら、地域に愛され貢献できる学校づくりを目指す」と語った。
あいさつに立った五十嵐立青つくば市長は、23年につくば市が人口増加率で日本一になったことに触れ「人口が増えたからといって、ただ学校をつくればいいというわけではない。学校は子どもたちが学び、人と関わり成長してく居場所としての機能を持つところ」とし、「教えから学びへ、管理から自己決定へ、テスト重視ではなく子どもたちが協調する力を育める教育を目標とする市教育大綱に基づき、子ども達にとってどのような場所がいいのか、近代公教育の大きな転換を図っていくことを目指していく」と語った。また「先生たちの負担を少しでも軽くしながら、校内フリースクールやスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーを置くなどし、学校が子ども達にとって安心した居場所になるよう努めていく。課題はあると思うが、みんなで新しい学校をつくっていきたい」と語った。
両校の校歌は、歌手・松田聖子の曲を多数手掛けてきたことで知られる、つくば市出身の作曲家、小倉良さんが手がけた。開校式に参加した小倉さんは「校歌を依頼されたことは大変名誉。何百年も歌われることに責任とこれまでにないプレッシャーを感じた。これまで450曲以上作ってきたが校歌は初めて。児童・生徒の皆さんが歌うところを思い描きながら作った」と笑顔を交えながら語った。(柴田大輔)