火曜日, 7月 22, 2025
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つくばオフィスをオープン バックオフィスのタスキー

経理や労務などの業務を後方から支援するバックオフィス総合支援事業のタスキー(本社 東京都中央区、青谷貴典社長)は22日、つくば市二の宮に「つくばオフィス」をオープンした。同グループの拠点としては5カ所目となる。つくば市内のホテルで21日、関係者約200人を集め記念式典が催された。

つくばは人口増加が続き、集積する研究機関を中心にスタートアップ企業が生まれ続けていることから、ローカルビジネスやスタートアップビジネスを支援しようと開設した。

つくばオフィスは、スタートアップ企業の創業支援や、中小企業の会計、税務、人事、労務などを支援する。公認会計士の菊池友博さんが所長を務め、公認会計士、税理士など4人が配属される。

会計ソフトなどを開発するマネーフォワード社のクラウド型会計ソフトを積極的に活用し、業務を代行する企業の日々の取引データの入力などを効率化して会計業務にかかる時間を大幅に短縮。さらに給与計算、売上管理、労務管理、経費精算などをネットワーク化することなどが特徴だ。

地域開発を行うグループ会社のBTも同オフィスに拠点を置く予定で、外食産業の坂東太郎(青谷英将社長)と、筑波山麓でフォトウェディング事業や複合施設運営事業などの地域開発を行う。

タスキーは2018年に設立された。バックオフィスのDX化が強みで、バックオフィス総合支援事業、HR(人材)ソリューション事業、経営コンサルティング事業を3つの柱としている。マネーフォワード主催のフォワード・アワード2021では「バックオフィス改革 チャレンジ賞」を受賞した。

タスキーグループは、グループを統括するタスキ―を中心に、士業業務を担うタスキー税理士法人、タスキー社会保険労務士法人、バックオフィスアウトソーシング事業を運営するB-tas、地域開発事業を担うBTの5社から構成されている。グループ全体で、公認会計士、税理士、中小企業診断士、社会保険労務士、行政書士など計32人のスタッフがいる。

あいさつをするタスキーグループの青谷貴典社長

21日の記念式典であいさつした青谷貴典社長(44)は「坂東太郎、青谷洋治会長の次男として生まれ、両親が事業を大きくしていくのを見てきた。社員や地域のために、坂東太郎の後を継ぎたかったが、公認会計士の道を目指した。主に仙台で仕事を学び、自分のふるさと茨城の地で事業を始めることになった。人手不足など経営者の悩みに沿った運営をしていきたい」と語った。

つくばオフィスの所長を務める菊池友博さん(34)は「人と人をつなぎ未来へたすきをつなぐということで、会計、労務、人事、情報サービス、ウェブサービスなど専門的な業務を総合的にやっていく。スタートアップ企業の多いつくばという地で役立ちたい」と意気込みを語った。

式典ではつくば市の五十嵐立青市長、筑西市の須藤茂市長、阿見町の千葉繁町長、境町の橋本正裕町長のほか、桜井姚つくば市商工会長、岡田広元参議院議員らが祝辞を述べた。続いてマネーフォワードSMB事業推進本部の服部穂住さんが「企業を成長させる組織づくりとは」というテーマで記念講演し、中小企業のDX化やバックオフィスの重要性などを語った。(榎田智司)

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霞ケ浦でワカサギ漁が解禁となった21日、土浦沖で観光帆引き船の運航が始まった。土浦帆曳船保存会の操業により、同市所有の七福神丸と水郷丸Ⅱの2艘(そう)が、穏やかな風を受けて白く大きな帆を広げ霞ケ浦に浮かんだ。 帆引き船を見ようとこの日土浦港(同市川口)から、ラクスマリーナ(同市川口町)が運航する遊覧船ホワイトアイリス号に約60人が乗船した。湖上に帆が広がると、船内のあちこちから大きな歓声が上がり、乗船客は帆引き船に向かって手を振ったり。写真を撮るなどしていた。 常総市から、5歳と3歳の2人の子どもを連れて乗船した小島志保さん(37)は「帆が大きくて驚いた。初めて見て、言葉にならないくらい感動した。いい天気でよかった」と感想を語った。 かつて900艘が行き交う 帆引き船は霞ケ浦のシラウオやワカサギを獲るための船で、新治郡佐賀村(現かすみがうら市)の漁師、折本良平が1880(明治13)年に帆引き網漁を考案した。大きな1枚の帆で風を受け、風の力を利用して網を引く。 帆の大きさは高さ9メートル、幅16メートルで畳にすると90畳分になる。風速3メートル程度が適しているとされるが、風が吹かないと帆が広がらないため進めず、強風では転覆の危険があった。明治から昭和40年代まで湖上を行き来し、最盛期には900艘ものが行き交ったとされ、かつて霞ケ浦の風物詩ともいわれた。1967(昭和42)年に動力船によるトロール漁が始まると姿を消したが、1971年に観光帆引き船として復活し、現在は観光という形で操業技術が継承されている。2018年3月には霞ケ浦の帆引き網漁の技術が、民俗技術では県内初の国の無形民俗文化財に選定された。 今年度中に市の文化財に 土浦市では帆引き網漁を民俗技術として保存しようと、かすみがうら市、行方市と3市共同で2020年度から24年度まで総合調査と記録映像の撮影を実施してきた。さらに今年度中に土浦市の無形民俗文化財への指定を目指しており、3市足並みをそろえて保存に向けた取り組みを推進していくとしている。(伊藤悦子) ■観光帆引き船は7月21日(月)~10月13日(月・祝)までの毎週土・日曜・祝日に操業する。雨天や強風、無風の時などは運航しないこともある。見学方法は午後1時30分に土浦港の遊覧船乗り場(土浦市川口2-13-6)を出航するホワイトアイリス号に乗船して見学できる。遊覧船の乗船料金は大人1570円、12歳未満780円(税込み)。問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)、またはラクスマリーナ(電話029-822-2437)へ。

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