つくば国際ペット専門学校(同市沼田、東郷治久理事長)の卒業式が9日、つくば国際会議場(つくば市竹園)で行われた。170人の卒業生を前に高橋仁校長は「今日みなさんは憧れの職業へのスタートラインに立った。勇気を持って次の大きな目標へと立ち向かってほしい」とエールを送った。
同校は1997年にトリミングスクールとしてスタートし、県内初の動物分野の専門学校として2006年に開校した。現在は「ドッグトリマー」「ドッグトレーナー」「ペットケア総合」「愛玩動物看護師」「動物看護福祉」の5コースと、22年4月に開設した日本初となる通信制コース「通信制ペット学科(3年制)」に約450人が在籍している。生徒1人に1頭の子犬がつく「パートナードッグシステム」や、隣接のグループ企業による犬のテーマパーク「つくばワンワンランド」(同市沼田)で実習を積める-などが特色だ。
挨拶に立った東郷理事長は「(在学中に)実際に動物にふれあいながら動物への愛情と根気を身につけられたと思う。胸を張って社会へ巣立ってほしい」と卒業生に祝辞を述べた。
卒業生代表としてペットケア総合コースの沼田美里さんは答辞で、学校生活を「一瞬のように感じたが、充実していた」と振り返った。「新型コロナの5類移行で、これまで規制されていたイベントが通常通りに行われ、楽しみながら学校生活を送ることができた。入学前の高校生活の大分がコロナ禍によって妨げられ、思うようにいかない生活を送ってきたが、その困難な状況を突破し再び学校という場で学べたことは、未来へ向けて力強く進むことの大切さと、今まで当たり前だと思ってきたことが当たり前ではないことを再確認するきっかけになった。多くの方の支えがあって今日を迎えることができた。私たちに真摯(しんし)に向き合ってくれた方たちに感謝を伝えたい」と力強く語った。
式典では、文部科学省後援によるビジネス能力検定3級と共に、日本国内におけるイヌの品種の認定、血統書の発行とともに、公認トリマー、公認ハンドラー、公認訓練士などの公認資格試験の実施と公認資格発行などを行っている一般社団法人ジャパンケネルクラブの別所訓理事長らから、同法人によるトリマーB、C級、ハンドラーC級、愛犬飼育管理士の合格者へのライセンス授与が行われた。式典の最後には、在学中の思い出を振り返る映像が流され、参加した保護者らからも卒業生に向けて拍手が起こった。