市民ギャラリーで開幕
つくば市在住の画家、佐々木あかねさん(32)の作品108点を一堂に展示した抽象画の個展「Color of motion(カラー・オブ・モーション)」が10日、つくば市民ギャラリー(同市吾妻)で始まった。関東で個展を開くのは初めてとなる。18日まで。
佐々木さんは北海道生まれ、青森県育ち。絵を習い始めたのは小学生の頃からで、小学校高学年の時に岡本太郎の作品を見て衝撃を受け、以来、抽象画を描き始めたという。北海道教育大学の芸術課程美術コースを卒業後、都内のアートスクールで絵画講師として指導しながら制作を続けてきた。
作品は、アクリル絵の具や水彩絵の具を紙やキャンバスに飛び散らせたり垂らしたりする「アクション・ペインティング」という技法で描かれたもの。アメリカの画家、ジャクソン・ポロックの影響を受け、2020年頃からこの技法で描くようになった。偶然生まれた形やにじみ、色の重なりなどにある意図しない規則性や美しさを制作のテーマとしている。
今年、つくば市に移住してきた。「つくばでの生活を始めて早8カ月、すでにこの土地に魅了されています」と佐々木さん。つくばの豊かな自然に影響を受け、新作36点を作り上げた。植物の形や空の移り変わりなどから着想を得ているという。
「誰でも匂いや温度など言い表せない記憶を持っている。作品を見た人にそういった記憶を思い出して感じてもらいたい」と話す。アートスクールの講師だったことから、つくばでも子どものための絵画教室を開きたいという夢がある。「つくばの自然豊かな環境で今後ものびのびと制作し、発信し交流していきたい」と語る。
◆佐々木さんの個展「Akane Sasaki Solo Exhibition『Color of motion』」は18日(月)まで、つくば市吾妻2-7-5、中央公園レストハウス内、つくば市民ギャラリーで開催。開館時間は午前10時~午後4時半(最終日は午後1時まで)。入場無料。会期中は佐々木さんが在廊する。展示作品は購入が可能。佐々木さんのホームページはこちら。