プロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグの茨城アストロプラネッツは18日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦で、NPB(日本野球機構)との交流戦として読売ジャイアンツ3軍と対戦し、0-10で敗れた。これで公式戦5連勝の後、4連敗。通算成績は20勝38敗1分で南地区4位。今季残り試合はあと7つ。4.5差で追う3位神奈川との差を少しでも詰めたいところだ。
【ルートインBCリーグ2023公式戦】
茨城アストロプラネッツ-読売ジャイアンツ3軍
(8月18日、J:COMスタジアム土浦)
巨人 030050200 10
茨城 000000000 0
茨城は2回、先発投手の佐藤友紀が2四球と2安打で3点を献上。その後も流れを戻せず2回2死で降板。ゲームプランを大きく狂わせた。その後は8人の投手が継投するも、5回には3人目の伊藤龍介が4連打を浴び2点を奪われ、4人目の巽真吾は初球を3ランホームランとされる。7回には6人目・有馬拓の暴投と野手の悪送球で2点を失った。
放った安打数は巨人が10、茨城が9とほぼ互角、失策数は互いに1。何が勝負を分けたかというと四球数だ。巨人の0に対し茨城は13。ランナーをためてしまったところでの1本が大きなダメージになった。
「四球はある程度仕方がない部分もある。ボールを置きに行ってアウトを取っても評価されない。マウンドで全力で腕を振り、いいチャレンジができたかどうかが重要。ただし今日はNPBのチーム相手に、自分の球をストライクゾーンに投げて勝負できなかった投手が多かった印象がある」と巽兼任コーチ。
チャレンジ不足は打撃陣にもあった。せっかくヒットが出ても積極的に次の塁を狙おうとせず、結局得点に結び付かなかった場面がいくつかあった。「うちはチャレンジした上での失敗ならOKのチーム。なのにその準備ができていない。反省すべきところ」と伊藤悠一監督。「今年のチームは良くも悪くも雰囲気に流されやすく、それが連勝や連敗に結び付いている。だから序盤に食らいついて、今日は行けるという雰囲気を作ることが大事」
この日2安打を放ち敢闘賞に輝いた益子侑也(ひたちなか市生まれ、霞ケ浦高出身)はチームについて「勢いはあるし状態も悪くない。後は打たれても下を向かず、取られる点を抑えられれば。残り試合も少ないがみんなが一つになり、もっとやれるところをお客さんに見てもらいたい」と話した。
試合前にはチアダンスチーム「ベガスダンサーズ」のパフォーマンスに続き、土浦二高創作舞踊部のスペシャルパフォーマンスも行われた。創作舞踊部は土浦二高の創立した1903年からあるという伝統ある部。ベガスダンサーズの山口悠起子キャプテンは以前も指導に係わっていたことがあるが、昨年の部活動指導員制度の導入に伴い、再び声がかかったという。「ダンスは未経験の子が多かったが、みんな非常に真面目で、一つ一つの作品に一生懸命取り組んでくれた」と山口さん。「基礎からすごいダンスの技術まで、また、あいさつや社会に出るための礼儀なども教えていただいた」と主将の城野花咲さん(2年)。
この日はメンバー11人が「フットルース」の音楽に合わせ、ベガスダンサーズ譲りのキレの良い踊りを一糸乱れず披露。「高校生ではなかなか踊れない、すごい舞台で踊ることができた。いつもと違って緊張したが、試合前の選手を少しでも盛り上げることができてよかった」と副主将の林美久さん(2年)。
このほかグラウンドでは、アストロプラネッツと関彰商事野球部の合同による少年野球教室なども開かれた。(池田充雄)