第105回全国高校野球選手権茨城大会は14日、2回戦10試合を行った。日立市民球場に乗り込んだつくば国際大は終盤、日立工を追い上げたが及ばす8ー9で破れた。
つくば国際大は中盤突き放され、6回までに9−3と大量リードを許す苦しい展開。7回1死で山口が左翼に二塁打を放つと一番打者の阿井が、狙っていた変化球をレフトスタンドへ運ぶ2ランで、反撃ののろしをあげた。ここまで3打席凡退で繋げようという気持ちで打席に入ったという。
8回には先頭の古田が右前打で出塁し、2死後に山本の三塁打で1点を返し、3点差で9回を迎えた。ヒットと四球で無死一・二塁のチャンスを作り、高野のタイムリー二塁打と石橋のライト犠飛で1点差に迫ると、応援に駆けつけたサッカー部12人と控え部員の大きな歓声が響いたが、追撃もここまで。後続が凡退し及ばなかった。
両チーム共に11安打を放った乱打戦。つくば国際大は主戦投手、山本頼みの試合が多かったが、これまでにない打線の奮起が試合を盛り上げた。
試合後、伊藤徹監督は「完敗。先発山本と2番手阿井が9点取られるとなかなか追いつけない。そんなに点数が取れる打線ではなく、最小失点に抑えて1点差で勝つ野球をやってきたので、今日みたいな展開で追い上げられたのは打線としてはよく頑張った」と選手の健闘をたたえた。
先発した山本は「いつもより調子が悪かったが打線もよく繋いでくれて自分達の野球で最後まで諦めず過去一番いい試合が出来た。自分は1年生から背番号をもらって、2年でも投げていて最後に力を出し切りやり切った」と満足した表情を見せた。
吉田主将は「自分が主将になって秋、春と3点以上取ったことがなく、ここまで追い上げたのは満足だけど最後勝ちきれなかった。ここまで成長でき夏の集大成でみんなの思いが一つになって良かった」と話した。(高橋浩一)