ー最後にいつもの質問です。夏に向けた意気込みをお願いします。
小菅 公立高校や、低迷していた土浦日大など、これまでは甲子園出場が目標の、茨城大会を勝つためのチームづくりをしてきました。しかし2018年に甲子園で松商学園に初戦敗退したのを機に状況が一変しました。甲子園で勝つ野球が必要なんだと強く意識し、甲子園で勝つためのチームづくりに着手しました。コロナがあり去年までは思う存分指導できませんでしたが、今年の世代は甲子園で勝つために3年間心血を注いだ、私の指導者人生の中でも初めてのチームなんです。ですから2023年茨城大会を勝つんだっていう意気込みは当然持っていますが、是非、甲子園に出て力試しをして、あそこで校歌を歌いたいっていう気持ちです。口が先走っているのではなく本気で思っています。甲子園で勝とうなっていう気持ちを持って入ってきてくれた部員たちなので、それを達成したいという思いが強いです。右往左往しても結果はもう決まっている。人事を尽くして天命を待つだから、結果はもう意識せずに、純粋に目の前の3秒を積み重ねて、ああ試合が終わったなという風にしたい。また一期一会を大切にして、この年に集まったこのメンバーで狙える甲子園なんだから、これはもう俺達チャレンジャーだろうっていう理屈ですね。こういう理屈を部員が落とし込んでくれれば強さを発揮できると思うんですけどね。勝ちたい、勝たなきゃならないという煩悩が入ってくると、ダメだと思うんですね。
ー戦いぶりを楽しみにしています。ありがとうございました。いや、今年もいい話が聞けました。いつもより全然長丁場で、お時間とっていただきましてありがとうございました。
小菅 高校野球ファンの人が最近増えたというか、戻ってきたっていうか、春なんかも大会場にかなり観客がいましたよね。最近はおのおのが独特の見方をしますからね。相変わらず古株のオールドファンはノーマルに見ていますが、やっぱりベンチのすぐ上の方で、スマホで速報したり写真を撮ったり、いろんな見方をされる高校野球でありスポーツですので、良いのかなって感じます。自分で楽しまれていますもんね。すごくそういうのって良いなって思います。自分がもし高校野球の指導者が終わったとしたら、たぶん観戦には行かないと思います。大会場ってやっぱり武者震いする場所なので、あそこでのんきにいいぞ高校野球ってことにはならないって思うんですよね。そうなるまで燃え尽きたいと思います。
(聞き手・伊達康)