原則40年、最長60年とされていた原発の運転期間を見直し、60年を超える運転を可能とするGX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法が5月31日の国会で可決、成立した中、運転開始から44年の東海第2原発の廃炉を求める市民による一斉行動が11日、つくば駅前や土浦駅前などで実施された。
首都圏の脱原発市民団体などでつくる「東海第二原発いらない!首都圏ネットワーク」が呼び掛け、2021年から3カ月ごとに実施している一斉行動の一環。第8弾となる今回は9日から11日の間に、関東を中心に全国70カ所で実施され、それぞれ署名活動や街頭スピーチ、プラカードを掲げて街頭に立つスタンディングなどが展開された。県内ではほかに、龍ケ崎、牛久、石岡市、東海村などで実施された。
つくば駅前で11日実施された一斉行動では、同首都園ネットワークつくば・土浦実行委員会の6人が、「原発政策の大転換は許さない」「声を上げよう 東海第2原発はいらない」「福島を忘れない」と書かれた横断幕を掲示し、つくば駅やバスターミナルの利用者らに、東海第2原発の廃炉を求める署名に協力を呼び掛けたり、チラシを手渡すなどした。
つくば駅前での一斉行動を呼び掛けた市内に住む阿部真庭さん(75)は「福島の人たちの苦労を思うと、同じ過ちを繰り返してはいけないし、悲惨な人たちを再び生んでほしくない。ささやかな行動だが、モノが言える今のうちに言わないといけないと思う」などと話していた。(鈴木宏子)