歌のコンサート「世界のつくばで子守唄 海のシルクロードツアー2023制作発表会」が28日、ホテル日航つくば(つくば市吾妻)ロビーで行われた。同市在住の脚本家、冠木新市さんの企画・プロデュースで、7月1日に開かれる。11カ国、15曲の子守歌をそれぞれの国や地域の出身者、約40人が歌や舞踊で披露し、コンサート後は各地域の交流会を行うという。
制作発表会はコンサート会場となる同ホテルの「ジュピターの間」前で行われた。大川晴加さんのピアノ伴奏に合わせ、中国出身の劉暁紅(リュウ・ギョウコウ)さんが中国の歌「祈り」を歌い、披露した。「祈り」は日本の「竹田の子守歌」と同じ曲調で、中国だけでなくミャンマーでもよく知られる曲だという。演奏後はバングラデシュ出身のアナミカ・スルタナさんや台湾出身の潘頤萱(ハン・イガン)さんら出演者たちがそれぞれ自己紹介し、挨拶した。
つくば市在住で外国人サポートの仕事をしているアナミカさんは、コンサートで「アイアイチャンドママ」(日本語訳「来て、来て、ムーンおじさん」)という歌を披露する。この歌はアナミカさんが子どもの頃に母親から聞いた歌で、アナミカさんの母親も子どもの頃に聞き、代々伝わってきたという。「どのくらい古くから歌われているか分からない。子どもがよく眠ることを願う歌。バングラ語(ベンガル語)で歌います」と話す。
出演者の中で最年少の潘頤萱(ハン・イガン)さんは台湾出身の竹園高校1年生。披露するのは「ヨウ・インア・グワ」(日本語訳「揺りかごの子守歌」)という歌。「自分はこの歌をあまり聞いたことがないが、母はこの歌を聞いて育った。たくさん練習しているが緊張している」そう。
冠木さんは、「子守歌は平和な時に流れる調べだと思う。戦争が起こり不安な状況の中、国際都市つくばで心癒す子守歌を歌い聴くことで、平和について発信したい」と制作への意気込みを語る。(田中めぐみ)
◆「世界のつくばで子守唄/海のシルクロードツアー2023」 7月1日(土)午後1時から、ホテル日航つくば(同市吾妻)本館3階ジュピターの間。入場は無料だが、予約制で全席指定。予約・問い合わせは電話090-5579-5726(冠木さん)