筑波大学(つくば市天王台)の学生団体と、大学近くの自転車店が主催する「くるくる桜マルシェ」が29日、同自転車店で開催され、不用品のフリーマーケットや同大の音楽サークルによる演奏会などが催される。学生と地域との交流を通して困りごとの解決や地域活性化を目指す学生団体「かざぐるま」(青木日花代表)と、大学構内に放置されている自転車の活用を目指す「サイクルシックつくば(CYCLE CHIC Tsukuba)」(つくば市桜)が共同で開催する。
かざぐるまは大学の授業から生まれた。副代表で社会工学類4年の松浦海斗さんは「大学2年のときの授業が、大学の外に出て地域の人たちと共に活動するという演習だった。そこで出会った仲間が、授業が終わった後も市内の高齢者との交流などを続け、昨年、大学公認の学生団体になった」と話す。
「くるくる桜マルシェ」は今年2月18日に続き、2回目の開催となる。テーマは「もったいないを、シェアしよう。」だ。「使われなくなったものをもう一度使ってもらえるようにすることが、今回のテーマ」と松浦さん。自宅に眠るお宝や不用品のフリーマーケット、使わなくなった教科書の販売、JA谷田部の野菜配布などが行われる。
会場となるサイクルシックつくばは、同大職員だったつくば市在住の矢部玲奈さんが運営する自転車店で、同大の放置自転車を修理し、定額制で自転車を貸し出す試みを行っている(2022年6月8日付)。
去年の秋、かざぐるま代表で同大社会工学類4年の青木さんと矢部さんが地域の交流イベントで出会った。矢部さんは「学生の活動に協力したい」と考えており、くるくる桜マルシェを開催することが決まった。
「普段は大学の中で、教員や同じ筑波大の学生と活動することがほとんどだが、外に出てみるといろんな人とつながることができる。そういう機会を矢部さんと協力してつくっていきたい」と松浦さんは話す。
矢部さんは「サイクルシックつくばは、放置された自転車を修理して、また使ってもらえるようにしているお店。そこで大学生の皆さんと協力して、ものの循環を生み出すようなイベントができるのはうれしい」と語る。(山口和紀)
◆会場のサイクルシックつくばは、つくば市桜2-15-5。協賛企業のsusabiによるハンモックの出展などもある。「かざぐるま」のツイッターはこちら。サイクルシックつくばのホームページはこちら。