【鈴木宏子】ゲーム好きの筑波大生が、つくば駅前に新たな交流空間を出現させている。駅前の商業施設BiViつくば2階の交流サロンで月1回開かれているゲーム会だ。まちなかの一角が、見知らぬ人同士、テーブルを囲んでカードゲームなどに興じる空間になる。
筑波大生4人でつくる「つくばテーブルゲーム=メモ=交流協会」が毎月1回、最終土曜日の午前10時30分から午後8時30分まで開催している。参加者は、会場の8つの丸テーブルを囲んで、居合わせた人とカードなどを使ったゲームを楽しむ。毎回40~50人が集まりテーブルはすぐに満杯になる。子ども連れの参加者もいて、市内のほか、水戸、鹿嶋市などからも集まる。
「10年後につくばをテーブルゲームのまちにしたい」と、代表を務める人文・文化学群比較文化学類4年、高野大さん(22)さんが、理工学学群・工学システム学類3年、亀沢和史さん(21)や人文・文化学群比較文化学類3年、福田哲郎さん(22)さんらに呼び掛けて2016年12月に発足させた。
「ルールが簡単なのでだれでもすぐに始められるし、初対面でも楽しめる。子供も、学生も、社会人も一緒に楽しめるし、留学生など日本語がうまくしゃべれない人とも遊べる」と福田さんはいう。
「つくばはいろいろな人が移り住んで、出てゆくまちなので、ゲームを通して人と人が出会えれば」と高野さん。「テーブルゲームはつくばのまちの特性を生かせる魅力的なコミュニケーションツールになる」と強調する。
カードやボードを使ったゲームは100種類ほどあり、自宅からゲームを持参したり、新しいゲームを考案する参加者もいるという。
ほかに同大近くのコワーキングスペース(事務所スペース)「つくばプレイスラボ」や、同大留学生らの宿舎「グローバルビレッジ」などでも開催。市内各所で年間40回ほど開いているという。3月17日にはカスミのフードスクエア学園店(つくば市竹園2丁目)の飲食ができるイートインスペースで初めてゲーム会を開く予定だ。
「将来、銀行や郵便局、病院などの待合室にもテーブルゲームが置いてあって、待ち時間にだれでも楽しめるようなまちになったらうれしい」と高野さんは話す。
※メモ
【テーブルゲーム】参加者がテーブルを囲んで行うゲームの総称で、トランプや絵札などを使ったカードゲームや、盤と駒を使ったすごろくなどのボードゲームなどがある。
