土曜日, 11月 22, 2025
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県議選 あす投開票

任期満了に伴う県議選は11日投開票が行われる。つくば市区(定数5)の9日夜8時までの期日前投票率は10.45%。開票は同日午後8時20分から、同市金田、桜総合体育館で即日開票される。大勢判明は午後10時10分過ぎの見通し。有権者数は4年前より約1万3000人増え、19万5232人(1日現在)。4年前の同市区の投票率は41.80%だった。

つくば市区に立候補しているのは、▽無所属新人で美術大学非常勤講師の佐々木里加氏(55)▽つくば市民ネット新人で元市議の宇野信子氏(57)=立憲推薦=▽無所属新人で前市議のヘイズ・ジョン氏(59)▽自民現職で2期目を目指す塚本一也氏(57)▽公明新人で前市議の山本美和氏(53)▽自民現職で4期目を目指す鈴木将氏(50)▽共産現職で5期目を目指す山中たい子氏(71)▽自民現職で4期目を目指す星田弘司氏(48)の現職4人と新人4人の計8人。女性候補が4人と同市区で初めて半数を占めた。

佐々木氏は、今年7月の参院選県選挙区に出馬し次点で敗れたが、県内で約16万票、つくば市でも1万6000票超を得票した。選挙戦では市内各地を回り、参院選での16万票の想いを県政に、つくばから茨城を元気に、など訴えた。

宇野氏は、市議4人を擁するつくば市民ネットが県議会初議席を目指す候補者。立憲の推薦も得て、4日には西村智奈美党代表代行が応援に駆け付けた。最終日の10日夕方からはつくば駅前で高杉徹元常総市長や木村清隆市議らが応援した。

ヘイズ氏は、市議選で3期連続でトップ当選を果たす。8年前、県議選に初挑戦したが次点で敗れ、今回再挑戦する。選挙戦は、のぼり旗を立てて自転車で走ったり、サンタクロースの格好をしたスタッフと街頭で手を振るなどした。

塚本氏は、TXと常磐線を接続してつくばと水戸を結ぶ構想を提唱、大井川和彦知事が今年度調査費を計上しTX県内延伸構想が動き出したなどの実績を強調する。最終日の10日は地元の大曽根地区や玉取地区で街頭演説した。

山本氏は、県議を4期務めた田村けい子氏の後継。告示日の2日は山口那津男公明党代表が市内4カ所を回り、さらに石井啓一党幹事長、竹谷とし子女性局長、三浦信祐党青年局長ら党幹部らが連日のようにつくば入りし応援した。

鈴木氏は市議会最大会派や五十嵐立青市長らの応援を受け、地元の筑波地区や大穂地区のほか、市全域でミニ集会、企業訪問、街頭演説をこなし、SNSを使った発信にも力を入れた。最終日の10日は筑波や大穂地区で街頭演説した。

山中氏は、告示直前に志位和夫共産党委員長、選挙中は小池晃書記局長、田村智子副委員長らが応援した。県立高校新設などのほか、コロナや物価高、格差と貧困、東海第2原発問題など政策を中心に、連日20カ所程度で街頭演説した。

星田氏は3期連続でトップ当選を重ね、今回は飯岡宏之市議らの応援も得た。3日には自民党の片山さつき参院議員らも応援に駆け付けた。地元、谷田部地区のほか市内全域を回り、最終日の10日は栄、島名、上横場で街頭演説した。

つくば市区の立候補者(定数5ー立候補者8)

佐々木里加氏

佐々木里加(ささき・りか)55 美大講師 無所属 新
【略歴】東京都出身、多摩美術大大学院修了。現代美術家。栃木県鹿沼市議1期を歴任。7月の参院選に出馬し次点。現在、女子美術大学非常勤講師。
【公約】①高齢者の介護サービスを拡充し高齢者を大事に②教育と出産を無償化し子育て世代への支援拡充③筑波山周辺の魅力を創出し食を誘致など

宇野信子氏

宇野信子(うの・のぶこ)57 団体事務 つくば市民ネット 新
【略歴】高知市出身、広島大学総合科学部卒。広島県立総合精神保健センター職員、つくば市議2期を歴任。現在つくば市民ネット運営委員。竹園
【公約】①情報公開と市民参加で県政を見える化②持続可能な社会の実現③子育て・教育・福祉を充実④東海第2原発再稼働是非の県民投票実現など

ヘイズ・ジョン氏

ヘイズ・ジョン(へいず・じょん)59 会社経営 無所属 新
【略歴】カナダ出身、リジャイナ大学教育学部卒。1991年来日、英会話教師を経て、現在、外国人研究者をサポートする会社経営。市議4期。二の宮
【公約】①公立高校をつくば市に新設する②再生可能エネルギーと蓄電池の活用③海外の企業・自治体と茨城の橋渡しなど

塚本一也氏

塚本一也(つかもと・かずや)57 会社相談役 自民 現①
【略歴】つくば市出身、筑波大学大学院環境科学研究科修了。JR東日本社員を経て、現在、大曽根タクシー相談役、土浦一高PTA会長。大曽根
【公約】①農林水産物のブランド化を進める②スクールバスを運行し県立高校の通学可能圏域拡大③新型コロナの支援策充実など

山本美和氏

山本美和(やまもと・みわ)53 政党役員 公明 新
【略歴】東京都出身、創価大学教育学部卒。同大職員を経て、市議4期。元土浦一高PTA会長、子ども食堂共同代表。松代
【公約】①孤独・孤立対策のための居場所づくり②防災道の駅を誘致③子ども食堂をすべての小学校区に設置推進など

鈴木将氏

鈴木将(すずき・まさし)50 県議 自民 現③
【略歴】つくば市出身、米サフォーク大中退。県議・市長秘書を経て、現在、いばらき自民党政務調査会副会長、県バレーボール協会理事、寺具
【公約】①通える県立高校の適正配置や2024年募集の定員増②ケアラー・ヤングケアラー支援体制で孤独・孤立を防ぐなど

山中たい子氏

山中たい子(やまなか・たいこ)71 政党役員 共産 現④
【略歴】福島県出身、日大Ⅱ部法学部卒。千葉県商工団体連合会職員、旧桜村議1期、つくば市議4期を歴任。まつぼっくり保育園後援会長。倉掛。
【公約】①市内に県立高校新設し少人数学級を推進②東海第2原発再稼働ストップ③県水道料金引き下げなど物価高騰やコロナから暮らしを守るなど

星田弘司氏

星田弘司(ほしだ・こうじ)48 会社員 自民 現③
【略歴】つくば市出身、明治大学大学院ガバナンス研究科修了、市議2期。現在、星田建設社員、県パワーリフティング協会会長
【公約】①コロナで影響を受けた観光業や商工業支援②県立高校の定員増など教育環境整備③信号機や横断歩道設置など通学路の安全対策など

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