つくば市にある県営の都市公園、洞峰公園(同市二の宮)に県がパークPFI制度を導入し、グランピング施設の整備などを計画している問題で、五十嵐立青市長は2日の定例会見で、県が集計しなかった8月実施のアンケート項目の集計速報を発表した。その上で市として、パークPFI事業を撤回し、代替策としてプールやテニスコートなどの利用料6割値上げを県に要望していく方針を表明した。五十嵐市長は「(アンケートの)合理的帰結は、パークPFIを止めて値上げをしていくこと」だと強調した。
県が今年7月から8月に実施し回答があった1113人分の記述式アンケート結果のうち、県が集計しなかった項目などを市独自に集計した。県は7-8月実施のアンケートは記述式だったなどとして、一部項目を集計しなかった。さらにつくば市民が回答者の9割を占めたとして、洞峰公園は県民全体の税金で維持管理されていることから、県は9月に追加のアンケートを実施し、パークPFI事業への賛成が反対を上回ったなどと発表していた(10月25日付)。
市の集計速報によると、7-8月実施のアンケートの結果は、パークPFI計画全体に「改善すべき点がある」との回答が85.89%だったとした。改善すべき具体的な箇所としては、グランピング施設だとする回答が95.19%、バーベキュー施設が82.64%、クラフトビール工房(県が取り止めを発表)が67.15%、24時間トレーニングジムが60.88%だったなどとした。五十嵐市長は「『改善すべき』という回答はイコール反対ととって間違いないと思う」と述べた。
さらに、7-8月のアンケートの回答者は、週1回以上、洞峰公園を利用している人が42.79%、月に1回以上利用している人が22.07%など、普段から洞峰公園を利用している人であるとし、五十嵐市長は、県が9月に県民全体を対象に実施した追加アンケートにつして「9月のアンケートは、回答した人が洞峰公園を知っているのか、確認がとれない」と述べ、つくば市民が9割だった7-8月のアンケート結果は、県民全体を対象とした9月のアンケートと比べて重みが違うなどと話した。
8月に県が実施した説明会で、県自身がパークPFIを実施できない場合の代替案としてプールや体育館、テニスコートなどの利用料金を6割値上げする案を示したことについてもアンケートを集計し、代替案の6割値上げで「良い」との回答が24.98%、「どちらかといえば良い」が26.77%の計51.75%と5割を超えていたことにも触れ「半数を超えている方が値上げでよいと回答している。非常に重たいと感じている」などと話した。

五十嵐市長はその上で県に対し、11月中にも「まずパークPFIでなく、値上げをしていただくことが利用者にとってもいいし、県も財政的問題を解決できるということを県にお伝えしていく」とした。
さらに都市公園法で位置付けられた、公園管理者と利用者などが必要な協議を行う協議会設置を改めて県に要望し、県、市、有識者、地域住民などで構成される協議会で「洞峰公園のあるべき姿から議論していくことが望ましい」などとした。
一方、大井川和彦知事が10月25日の会見で「(洞峰公園を)市の所有にしてもらい、県の公園から市の公園に移していただくということも一つの選択肢」だと述べたことについて五十嵐市長は「移管となれば、どのような費用がかかっていて、どのような経費がかかるのかを把握をしないと、簡単にいります、いりませんと安易にお答えできるものではない」と明言を避けた。
一方、つくば市の集計結果について、洞峰公園を担当する県都市整備課は「(コメントは)特にない」とし、五十嵐市長がパークPFIの撤回を県に要望したいと表明したことについては「市から何の話も受けてないので何のコメントもできない」としている。