稲刈りシーズン到来ー。つくば市小田の武平ファームの田んぼに13日、江戸川学園取手小(取手市野々井、鈴木克已校長)の児童約100人がやってきて、田のぬかるみと格闘しながら、初めての収穫体験をした。
県内初の小中高一貫教育校として、同学園が小学校を開校した2014年から続く恒例の校外学習。春に田植えをした2年生が、秋に再び訪れて稲刈りをする。9年目となる今回は、3クラスの児童約100人が、武平ファーム代表の大曽根隆さん(60)からカマの扱い方などの指導を受け、長靴に履き替えて田んぼに入った。
前日来の雨でぬかるんだ田んぼに入り、神妙な表情で手ほどきを受け、恐る恐る稲穂にカマを当てていたチビっ子たち。次第に慣れて、鳴き声のするカエルの姿を探したり、刈り取った稲穂をかける「おだ」にぶらさがって「それは鉄棒ではありません」と注意を受ける姿も。約1時間にわたって収穫に取り組んだ。
𠮷田浩副校長によれば「学校には東京、埼玉、千葉、茨城から児童が集まる。特に都内の子が多いので、田んぼに入るというのは貴重な体験。多くの気づきが得られる」行事という。無農薬の田んぼで収穫したお米は月2回、同校の米飯給食で使われるそうで、この日の昼食にもファームで取れたお米でつくったおにぎりが振る舞われた。
大曽根さんは「100人分のおにぎりを用意したり、田んぼも事前に生えているヒエを刈っておかねばならないなど準備も大変だが、おにぎりをほおばる姿を見るとねえ。米作はもうからない大変な時代だけど、こればっかりは止められない」と目を細めた。(相澤冬樹)