【鈴木宏子】筑波山地域ジオパークに18日、同推進協議会(会長・五十嵐立青つくば市長)が認定する初の認定ジオガイドが誕生した。昨年11月から今年1月まで延べ8日間の養成講座を修了したつくば、石岡、笠間市などの市民42人だ。今後、同協議会やジオパーク区域の6市などが主催するジオツアーで、実際に観光客を案内し、腕を磨く。
今年は、筑波山梅まつり(3月、筑波山梅林)、帆引き船フェスタ(5月、かすみがうら市歩崎)、泳げる霞ケ浦市民フェスティバル(7月、土浦市沖宿)、世界湖沼会議(10月)などで催されるジオツアーでガイドを務めるほか、来年2月につくば市で開かれる第5回日本ジオパーク関東大会に向けて開催されるジオツアーで案内役を務める。
有償ボランティアで、2年ごとに認定更新する。あらかじめ現地を下見し、ガイド原稿を作成し、さらにガイド同士で現地実習などをした上で本番に臨む。現場で経験を重ね、将来はNPOなどとして観光客を呼び込み、おもてなししてもらうことなども想定しているという。
同日、つくば市役所で修了式が催され、五十嵐会長から修了証が授与された。五十嵐会長は「ジオガイドの皆さんに活躍していただき、東京から一番近いジオパークとして魅力を発信したい」などと述べた。
ジオガイドになったつくば市の主婦、田中牧子さん(60)は「東日本大震災を経験し、地質を知ることが防災に役立つのではないかと思ったことがきっかけでジオパークに興味をもった。地元の商店街などとコミュニケ―ションをとりながら、まず地元の人にジオパークの良さを分かってもらえるような活動をしたい。来てくれる人を温かく迎えられるような雰囲気づくりができれば」と話していた。
日本人の夫、千野豪さん(40)と共に夫婦でジオガイドになった、マレーシア出身でつくば市に住む会社員ゴウ・テンイさん(36)は「日本人や外国人に、つくばの古民家で日本文化を体験してもらい、周辺のジオパークも紹介したい」と語っていた。
