火曜日, 7月 7, 2026
ホームつくば大和ハウスの茨城支社がつくば市に 支社長は八友さん【キーパーソン】

大和ハウスの茨城支社がつくば市に 支社長は八友さん【キーパーソン】

大手住宅メーカー・大和ハウス工業(本社大阪市)の茨城県内の支社は、これまで水戸市とつくば市に置かれていたが、この4月に両支社を統合。つくば支社は、新)茨城支社に改称され、旧)茨城支社は水戸営業所となった。今回の組織改革の背景について、八友明彦・茨城支社長(前つくば支社長)に聞いた。

構造変化に対応 県南エリアを重視

これまで両支社の担当エリアは建物の施工やアフターサービスの責任エリアで分けられ、つくば支社のエリアは、筑西市、桜川市、石岡市、小美玉市、行方市より南=太平洋寄りの神栖市、鹿島市、潮来市は旧)茨城支社エリア=だった。今後、県南と県北の「境界」がなくなり、支社と営業所の間で仕事を柔軟に分担する。

これまで契約調印や法令手続などはそれぞれの支社で行っていたが、これからは統合された支社がまとめて行うことになる。これによって、ガバナンス強化と経営効率化を図れるため、管理部門が一本化されるメリットは大きそうだ。

社員配置は、つくばが約170人、水戸が約130人。両支社から引き継いだ社員数だが、同時に、支社にいた大型店舗や事業用建物の設計者は千葉中央支社(船橋市)に移り、設計部門の組織改革も実施された。茨城南エリアや千葉北エリアは、TXや圏央道によってビジネス環境がよくなっており、支社統合は「茨城県内の経済構造の変化を意識したもの」と言う。

八友さんのコメントを補足すれば、茨城の県北エリアのウエイトが低下しているのに対し、首都圏に近い県南のウエイトが拡大していることから、県北⇒県南シフトを敷いたということだろう。

県南は「物流倉庫、データセンター」の適地

冒頭、大和ハウスを「大手住宅メーカー」と形容したが、八友さんの話を聞いて、それは古い知識であることがわかった。昨年3月期の売上高(4兆1300億円)に占める戸建て住宅のシェアは12%に過ぎない。24%の賃貸住宅や8%の分譲マンションなどを入れた住宅関連全体でも半分弱。シェアが大きいのは、19%の商業施設(ショッピングセンターやビジネスホテルなど)、24%の事業施設(工場や物流倉庫など)―と言う。

つくば市では、2008年10月に開業した「イーアスつくば」が大和ハウスのシンボル的な施設だが、今、支社で手掛けている県南・鹿行の大規模施設を3つ挙げてもらった。

食品スーパー・タイヨーが核店舗になる神栖市の複合ショッピングセンター「オークビレッジ神栖」(仮称、今年12月開業予定)。圏央道つくば中央IC近くの西部工業団地で建設中のマルチ型物流倉庫「DPLつくば中央」。同阿見東IC近くに建設中のマルチ型物流倉庫「DPL阿見Ⅲ」―。

八友さんは、県南は工場・物流倉庫の開発が活発化しており、今後も開発の余地があると言う。また、研究機関や工業団地が多い県南には、高圧電力を供給する用意がされており、質のよい電気を大量に使う高度な施設を建設する条件が整っている。今、印西市(千葉県)でデータセンターを建設しているが、県南での展開も考えているようだ。

【はっとも・あきひこ】1988年、中京大学法学部卒、大和ハウス入社。多摩支店(現東京西支社)、横浜支店(現横浜支社)で主に流通施設開発の営業を担当。多摩支店長を経て、2021年4月からつくば支社長。2022年4月、新)茨城支社になったことに伴い、初代支社長。多摩時代、イーアス高尾を手掛ける。1966年生まれ、岐阜県出身。自宅は東京都国分寺市。つくば市に単身赴任。

【インタビュー後記】つくば市での大和ハウスの存在感は大きい。その行動を知ることで県南の経済の変化を知ることもできる。そこで新情報。茨城支社は、南大通りと西大通りがぶつかる現在地から、トナリエ・キュート向かいのTXつくば駅に直結する区画に移転する計画とのこと。(経済ジャーナリスト・坂本栄)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

5 コメント

5 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

「つちまるを引き上げて」土浦駅前に第3弾のトリックアート

土浦駅西口前のうらら大屋根広場の床面に、同市のイメージキャラクター「つちまる」のトリックアートが出現した。地面に空いた穴に落ちそうな「つちまる」を描いた作品で、同市が2024年度から取り組む市役所本庁舎のシャッターや壁面を活用したトリックアートの第3弾になる。 作品の大きさは縦約2メートル、横約3メートル。トリックアートの制作で知られる栃木県那須町の企画制作会社エス・デーのアーティストが、6月22日から24日まで、3日間かけて制作した。制作費は55万円。 シャッターや壁面に描いた第1弾と第2弾の作品は見て楽しむことが中心だが、今回の床面のトリックアートは、作品の上に立ったり、ポーズをとりながら写真を撮ったりすることで「作品の世界に入り込んだような体験ができる」と市商工観光課はPRする。 安藤真理子市長は「土浦市、頑張ろうよ、という気持ちを込めた。高校生が写真を撮っている様子も見られ、壁面の作品より受けている感じがする。ぜひみんなに、つちまるを引き上げてほしい」と話している。 街中に彩りをつくろうと同市は2016年から、高校生が中心市街地の空き店舗のシャッターに絵を描くなどしてきた。24年からはトリックアート制作専門会社が市役所1階のシャッターに、つちまるがシャッターを持ち上げているようなトリックアートを描き、昨年は市役所1階の壁に、つちまるが壁を突き破って飛び出してくる作品を描いた(25年9月1日)。

常陽史料館「妖怪展」を訪ねて《ふるほんや見聞記》18

【コラム・岡田富朗】水戸市備前町にある常陽史料館は、1995(平成7)年に常陽銀行の創立60周年を記念して設立されました。郷土の歴史や芸術文化、金融経済に関する資料を収集・保存し、広く一般に公開しています。館内では8月29日まで「妖怪展」が開催されています。「百器夜行絵巻」や、「相馬の古内裏」(歌川国芳画)をはじめ、妖怪を描いた和書や絵巻、浮世絵、さらに妖怪をテーマにした現代の陶芸作品など、計44点が展示されています。 本展の担当学芸員である千葉隆司さんは「現在では妖怪はキャラクターとして親しまれることが多いですが、その成り立ちや伝承を調べていくと、その土地の歴史や人々の暮らし、信仰のあり方が見えてきます」と話してくださいました。今回の展示にあたっては、県内各地に伝わる昔話や民話を改めて読み返し、物語に登場する妖怪について調査を重ねたそうです。 古い文献に目を向けると、奈良時代の713(和銅6)年に編さんされた「常陸国風土記」には、蛇の体に角を持つ神・夜刀神(やとのかみ)や巨人の伝説が記されています。これらは現在では妖怪のような存在として語られることもありますが、当時は神として人々に認識されていました。千葉さんは「神様と妖怪は紙一重の存在です」と話します。 そして「どちらにも共通しているのは、目に見えない存在を信じる日本人の精神文化です。その背景には、自然界の森羅万象やあらゆる事象に神々が宿ると考える『八百万の神(やおよろずのかみ)』という信仰が根付いており、こうした価値観が妖怪文化の形成にも大きく影響しているのではないでしょうか」と語ってくださいました。 茨城県は、県内最高峰の八溝山でも標高約1000メートルと比較的低く、山や海、平野など変化に富んだ自然環境が広がっています。そのため、古くから人々は山や川、里山など自然と密接に関わりながら暮らしてきました。また霞ケ浦や利根川をはじめ、多くの河川や水辺があることも茨城県の特徴です。 千葉さんは、こうした豊かな自然環境が、県内各地に妖怪伝承が数多く残る背景の一つではないかと話します。例えば、水辺では子どもたちを水難事故から守るための戒めとして河童の伝説が語られ、山では遭難や危険への警鐘として天狗や鬼の伝承が生まれたとも考えられています。そのため、茨城県には河童や天狗、鬼をはじめ、地域ごとに特色あるさまざまな妖怪の話が今も語り継がれているそうです。(ブックセンター・キャンパス 店主) <千葉隆司さんのギャラリートーク>・日時:8月8日(土)午後1時半から約1時間・場所:芸文ギャラリー(水戸市三の丸、「妖怪展」の第2会場)、予約不要、無料

合同チーム同士が対戦、麻生・国際が勝利【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城県大会3日目の6日、ノーブルホームスタジアム水戸の第2試合は、麻生・国際(麻生・つくば国際)と茨城連合(茎崎・茨城東・結城一・総和工・笠間・わせがくPURE・岩瀬)という合同チーム同士の対戦となり、麻生・国際が6-3で勝利し2回戦へ駒を進めた。 6日第2試合、ノーブルホームスタジアム水戸茨城 連合 100000002 3麻生・国際 10004010X 6 麻生・国際が5回裏の大量点でペースを握った。茨城連合は最終回に追い上げたが届かなかった。「互いに我慢する展開で、点を取れなくてもあせらず、自分たちの野球ができるかが課題だった」と麻生・国際の岩知道裕生監督。 初回は互いに相手のミスを突き1点ずつを奪い合った。1回表の茨城連合は2番・梅山昊(茎崎)が中前打で出塁し、盗塁と内野ゴロで三塁へ進み、相手投手の暴投により先制のホームを踏んだ。1回裏の麻生・国際は2番・矢口大聖(つくば国際)が遊ゴロで出塁、3番・布施大翔(つくば国際)の内野安打で1死一・三塁とし、こちらも相手投手の暴投で矢口が生還した。 麻生・国際の先発投手、飯島壮次朗(麻生)は3・4回に5四死球と乱れ、4回途中から矢口に交替。「急に出番が来たが、スイッチを入れ直してしっかり投げられた。緩い変化球で相手の打ち損じを誘い、リズムに乗って流れをつくれた」と矢口の振り返り。捕手の布施大も「矢口の今日一番の球を見極め、それでカウントを取って相手を打ち取ることができた。特に変化球で空振りを取った後のまっすぐがいいコースに決まっていた」と評した。 そして5回裏、「大振りが目立っていたので、球を引き付けてコンパクトなスイングをしよう」との岩知道監督のアドバイスが麻生・国際に流れを呼んだ。7番・川口翔大(つくば国際)の中前打を皮切りに、9番・布施維士(つくば国際)のバントヒットなどで1死一・三塁とし、1番・羽生倭(麻生)の右前打で2点を追加。続く矢口の内野ゴロでチャンスを広げ、4番・菅沢蓮の左翼への二塁打でさらに2点を加えた。 麻生・国際は7回裏にも5番・飯島の中前打で1点を追加。茨城連合は9回表に4連打と犠飛で2点を返すもののそこで力尽きた。4打数3安打と善戦した梅山は「監督がたくさん指導してくれたのでその成果が出せたのは良かった。2年半努力してやって来たが、上には上がいて1つ勝てなかったのが悔しい」と残念がった。 麻生・国際はキャンパスが離れているので平日は合同練習ができないが、土日の練習試合やその後の特別練習などで連携を磨いてきた。「互いの個性が混じり合い、バランスの良いチームになった」と岩知道監督。次戦は12日、J:COMスタジアム土浦の第2試合で常総学院に挑む。(池田充雄)

土浦一、コールド勝ちで2回戦へ【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城大会は3日目の6日、1回戦が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸では土浦一が水戸三と対戦、土浦一は7回コールド13ー2で勝ち、2回戦進出を決めた。水戸三は創部3年目で初勝利を目指したが、かなわなかった。 6日第1試合 ノーブルホームスタジアム水戸土浦一 1102603   13水戸三 0001001 2 土浦一の荒木理行監督は「勝ち慣れてなく3日前の練習から緊張していたので、緊張をほぐすための声掛けを意識して『思い切り楽しんでやれ』と選手にアドバイスした」と話した。土浦一は投打で水戸三に圧勝した。 土浦一は初回2死2塁で岡田侑樹が、水戸三先発の永山遼から真ん中高めのストレートをとらえ、センター前にタイムリーを放ち先制する。岡田は「1打席目でヒットが出て安心した。投手を楽にすることが出来た」と振り返る。 2回には2死2塁で渡辺安道がレフト前にタイムリーを放ち、2点をリードした。4回にも2点を追加。5回には北原律の2点タイムリーなどで打者一巡し、大量6点を追加、試合を決めた。北原は「点差が開いていたが気を緩めることなく追加点が取れて良かった」と話した。 土浦一先発のエース白根大輝は5回を投げ、水戸三打線を3安打1失点に抑える好投を見せた。白根は「いつもの練習通りのような気持ちと、自分のピッチングをすることを意識してマウンドに上がった。ストレート、カットボールが調子よく決まった」と振り返り、その後は渡邉颯太、上崎大輝がランナーを出しながらも要所を締めた。 荒木監督は「先発の白根がしっかり落ち着いて投げられたので、打線も落ち着いて攻撃が出来た。水戸三先発の永山君が良い投球をしていたが、徐々に目が慣れて中盤で捕まえられたので楽に試合を進めることが出来た。次の境との対戦では、自分たちのベストを尽くしてしっかり勝ち切れるように頑張る」と意気込みを語った。 松橋隆太郎主将は「この日のためにチーム全体で調整、準備してきたことができて良かった。緊張感を持ちながら自分たちの力が発揮出来て良かった。次の境は格上なので厳しい試合になるけど、チャンスをものにして勝ちたい」と力を込めた。(高橋浩一)