金曜日, 7月 24, 2026
ホームつくば「反対は一部」と民間一括売却 パブコメ受け最終方針 つくば市旧総合運動公園用地

「反対は一部」と民間一括売却 パブコメ受け最終方針 つくば市旧総合運動公園用地

つくば市が昨年示した旧総合運動公園用地(同市大穂、46ヘクタール)を民間に一括売却する案について、五十嵐立青市長は11日、パブリックコメント(パブコメ)などの結果を受けて最終決定した方針を、市議会高エネ研南側未利用地調査特別委員会(浜中勝美委員長)に説明した。「一部で反対もあったが、民間による敷地全体の一体的整備の考えは維持する」とし、民間一括売却に向け、今年春か夏にも開発事業者を公募し、2022年度内に売却するとした。

市の説明によると、昨年12月に3回開催した市民説明会には延べ76人が参加し、11、12月に実施したパブコメには77人から意見や提案があった。その内訳は、市の一括民間売却案に①明確に賛成が2人②反対ではなく具体的施設提案が57人③明確に反対が6人④反対し具体的施設提案が7人⑤方向性(賛否)が明確でないが5人だったとした。

その上で、②具体的施設提案の57人は、方針案に反対ではないとし、③明確に反対と④反対し具体的施設を提案を合わせると17%なのに対し、①明確に賛成と②具体的施設提案を合わせると77%になったとした。

その上で、市民から一部反対はあったが、過剰な公共投資をすべきでない、防災拠点など一部公共利用を図る、国や県から利用を求める声がない、取得費の負担や(現状のままでは)税収が見込めないなど財政的憂慮がある、市場性が高まり好機が到来していることなどから、民間に一括売却すると結論付けた。

さらに事業者公募の条件として、売却価格は利子を含む取得原価(68億5000万円)を基準とする、事業者が計画を守るよう10年間の買戻し特約を付けるなど、新たに条件を付けていくことを明らかにした。

一方、11日の特別委では、市民説明会での賛否の人数を明らかにしてないこと、パブコメで具体的施設を提案した57人を「方針案に反対ではない」とくくって、反対意見出ない人が77%だったと結論付けたことに対し、異論が出た。五十嵐市長は閉会後、記者団の質問に対し「(パブコメの結果を)意図的に曲げたり、誘導する意図はない」とした。(鈴木宏子)

11日開かれた市議会調査特別委員会

賛否の分析めぐり異議

【11日の特別委員会の主なやり取りは以下の通り】

飯岡宏之市議(自民党政清クラブ) 私が数えたところ市民説明会では76人のうち(民間一括売却案に)賛成は3人だったと思う。パブコメは明確な賛成は77人中2人しかいない。(市の方針と市民の意見が)乖離(かいり)しているのではないか。

五十嵐市長 市民説明会ではさまざまな意見があった。それを受け止めて方針を作成している。市民説明会で賛成が3人というのは飯岡議員の解釈だ。

橋本佳子市議(共産) パブコメ結果で、具体的施設を提案した57人は「(一括売却の)方針案に反対ではない」となっている。賛成でも反対でもどちらでもないのに、反対ではないと書くべきでない。

市課長 (57人は)一括売却に言及しているのではなく、こういった施設があったらいいなと具体的提案をしている。

山中真弓市議(共産) パブコメのどの意見を「方針案に反対ではなく具体的施設を提案した方」としたのか、具体的に明らかにすべき。

市長 さまざまな意見があった。(売却先の)事業者に取り入れてもらうためにこのように(市民からの提案施設という表に)した。

山中市議 議会は一括売却を提案してない。市民意見を取り入れるのであれば一括売却を白紙にすべき。

橋本市議 (何をつくるかという)基本のキが議論されないまま、売るのが前提なのは民主的やり方ではない。市の財産だという意識で長期的に考えるべき。

小森谷さやか市議(市民ネット) 議会が一括売却を提案したわけではないが、(一括売却を)妨げるというのでもない。一括売却すれば市民から提案が上がった施設ができないかというとそういうものではない。(市が)今持っている土地の中で検討していけばいい。(民間に一括売却した場合の)固定資産税の見込みはどうか。

市課長 (市に入ってくる固定資産税は)山林なら年5600万円程度、造成し雑種地にすれば6100万円、施設が立地すれば宅地になるので6100万円程度になる。建物の固定資産税は3億5000万円程度になり、計4億3000万円程度の固定資産税が毎年入ってくると見込んでいる。法人市民税と住民税を合わせて少なくも5億円程度になると見込んでいる。

小森谷市議 URがずっと持っていて50年間買い手が付かなかった土地。今が(売却の)千載一遇のチャンス。住民投票では8割が反対した。あの時の議論を思い出していただきたい。大きな箱モノをつくることに不安をもった。身近なスポーツ施設の改修や教育施設にお金をかけてほしいというのが住民の意見だった。8割の人が反対した理由をもう一度思い出していただきたい。

橋本市議 私たちも住民投票で反対をしたが、今回は、公のものを民間に売ってしまうということに対し、慎重に考えるべきだと言っている。市民の財産を、千載一遇のチャンスだからと一括売却してしまって本当にそれでいいのか。

川久保皆実市議(つくばチェンジチャレンジ) 防災多目的広場と災害用水源が有事のとき本当に使えるのか確認したい。広場と水源は民間が整備し、維持管理は市ということだが、使用貸借契約を結ぶのか。

市課長 今のところ協定。今後必要であれば契約締結も考えたい。

川久保市議 災害協定には一般に損害賠償がなくきちんと履行されるか疑問だが、損害賠償の規程があるところもある。

市課長 今後研究したい。

川久保市議 転売防止だが、会社法上の関連会社(に限定する)とするなどのルール付けをしているところもある。

市課長 そこまで考えてなかったので検討したい。

山本美和市議(公明) (特別委に出されたパブコメ意見を閉会後に回収するという当初の市の方針に対し)どんな意見が市民からあったのか分からない。市民から提案があった施設を表にしているが、どういう意見を反映させたのか、それはなぜなのか書いた資料を付けるべき。

市長 (市民提案施設の表は)市民の意思を形にして残し、事業者に見ていただいて(カフェやテニスコートなどの従たる施設として)この先、事業者に検討材料にしてもらおうと(表のような)まとめ方をした。載せないと何のために説明会やパブコメをやったのかということになる。

飯岡市議 高エネ研南側未利用地(旧総合運動公園用地)は(筑波研究学園都市の一角として)UR(当時は日本住宅公団)が土地収用法を背景に、一団地の官公庁施設用地として土地を全面買収した。土地収用法9条は事業の承継、10条は手続きの承継について書いてあり、公共の利益に沿うよう管理しなければならないと書かれている。

飯野哲雄副市長 (元の所有者の)URとの取り決めの文書の中に(公共利用の)定めは無い。

市課長 2014年3月31日にURと市土地開発公社が締結した文書に、公的利活用に限定する条文はない。

副市長 (用地は)URから取得している。土地収用法で取得したわけではない。

中村重雄市議(創生クラブ) 用途地域変更にどのくらいかかるのか。

市部長 来年度から、1年ほどかかる。

中村市議 先に用途地域を決めて(事業者を)絞るのか。

市部長 (今回の)方針に沿って用途を決め、地区計画も合わせて決める。

高野文男市議(創生クラブ) 準工業地域にするということだが、どんな企業が入ってくるか読めない。

市部長 準工業地域は住宅や商業施設も建てられるので、地区計画の中で住宅や大規模商業施設を除外する。

橋本市議 買戻し特約はどのようにするのか。建物が立地してしまったら、そのまま市が買い戻すのか。

市課長 債務不履行があった場合に市が買い戻すことができるようにする特約で、10年間は転売できないようにする。建物が立地する前に事業計画変更があったり、転売があったりのリスクを防ぐための担保になる。

鈴木富士雄市議(自民党政清クラブ) 一括売却という方針だが、市民からは公共施設の提案がある。市民意見を売却条件にどう入れるのか。

市課長 市民からの提案施設は事業者に(従たる施設をつくる)参考資料にしてもらう。

鈴木市議 市民意見が入らなければ市民の意見を聞かないことになるが、すり合わせはどうするのか。

市長 市民意見は様々。(市民から出た)施設を全部入れると、300億円の総合運動公園をつくるのと同じ、財政破綻と同じになる。必要なものは必要な土地を見つけてつくっていく。(市民提案施設は事業者への)参考として載せている。

鈴木市議 市民説明会では、市は何をしたいのか説明がない、という意見があった。これについてはどうか。

市長 (今回の)方針で説明していること(=民間一括売却)が私が実現したいこと。

橋本市議 市民説明会(の分析)も追加して掲載してほしい。

市長 市民説明会については「敷地一括売却方針案の是非、公共利用の可能性、周辺環境への配慮、防災拠点の考え方、公募の条件など様々な論点で活発に意見交換を行うことができた」と書いている。現時点で修正の必要はない。

橋本市議 パブコメの意見結果総括表で、具体的施設を提案した57人を「方針案に反対ではなく」と書いてある箇所だが、「方針案に反対ではなく」の部分を省いて方針を修正すべきだ。

市長 そもそもパブコメは賛成、反対ではなく、全般について意見を求めるもの。1人1人の賛成、反対ではない。

橋本市議 賛成、反対を聞いてないというなら、「方針案に反対ではなく」と書くのではなく、事実をそのまま載せるべき。

塩田尚市議(山中八策の会) 用地を購入する時、市が債務保証をし、議会が議決をした。売却の時は議会の議決は必要か。

市課長 市開発公社から民間への売却になるので議会の議決は必要ない。

【訂正12日午後5時】本文3段落目「③明確に反対と④反対し具体的施設を提案を合わせると11%」は17%の誤りです。訂正します。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

31 コメント

31 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

黄色い花の絨毯 霧ケ峰・車山《鳥撮り三昧》15

【コラム・海老原信一】20数年前、長野県に住む娘の誘いで、母、妻、息子、娘、私の5人で霧ケ峰の車山を訪れた。そのとき、頂上のロープウエイ駅で下車したら、目の前に見たことのない黄色い花が広がっていた。背丈の低い草地の斜面を埋める「黄色い絨毯(じゅうたん)」だった。 圧倒されて見入っていると、絨毯の中に出ている岩の上で、軽やかにさえずる小鳥を発見。黄色い花はニッコウキスゲ(ゼンテイカ)、小鳥はビンズイと分かったが、まさか毎年、ここを訪れることになるとは…。 その後も黄色い花を思い描き、記憶だけを頼りに車を走らせた。ナビを持たないドライブで目的地に着いたときは、妙な達成感がある。そこには黄色い花畑が広がり、ビンズイだけでなく、カッコウ、オオジシギ、ホオアカ、ノビタキ、ウグイス、アオジ、コヨシキリなどが迎えてくれた。 グライダーの滑空場もあり、パイロットたちは鳥とは違う「飛ぶ楽しさ」も見せてくれた。彼らは一様に日焼けをしていて、「上空は日焼けしやすいんです」と、楽しそうだった シーズンを避け、のんびり鳥撮り 通い続けるうち、ある変化に気付いた。黄色い絨毯の広がりが狭くなっている。そのうち、草原に電気柵が据えられようになった。花が鹿の食害で減っており、柵は予防策ということ。ここでも生態系バランスが崩れている。でも、電気柵は冬期入り前に取り外され、黄色い絨毯は順調に復活しているようだ。 通い始めのころはそれほどでもなかった「鳥見・撮影」人が、花が減少し始めたころから目立つようになった。それがどうも気になった私は、黄色い花の季節を避けるようになっていた。花の季節は鳥たちの繁殖期と重なり、花を取り込んだ撮影は巣に出入りする鳥たちに圧力を掛ける。このことも撮影を避ける一因になった。 シーズンを避けると花は少なくなるが、人の数も少なくなり、のんびりと鳥を見て鳥たちの表情を楽しめるよさがある。そんなスタイルが私には合っているようで、飽きることなく鳥撮りが続いている。(写真家)

霞ケ浦が決勝進出、相手は常総学院【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城大会12日目の23日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝2試合が行われた。第2試合では霞ケ浦が水戸商と対戦し、小林-稲山の継投により5-1で勝利。25日行われる決勝の組み合わせは常総学院-霞ケ浦に決まった。 23日 準決勝 ノーブルホームスタジアム水戸 第2試合水戸商 000000100 1霞ケ浦 00101003X 5 霞ケ浦は先発投手の小林将大が面目躍如、7回途中まで8奪三振1失点の好投で試合をつくった。「初戦と2戦目は緊張して腕が振れず、自分の本来の投球ではなかった。今日は覚悟が決まって緊張がほぐれ、初回をゼロで切り抜けてからは少しずつ自分の投球ができるようになった」との振り返り。メンタル面の変化の要因は「今まではピンチになったとき、自分のことばかり考えていたが、チームのためにベストを尽くそうと考えられるようになり、自然と緊張しなくなった」という。 この日の小林の投球は、最速135キロのストレートのキレが良く、「球威があるから少し甘くなっても大丈夫」との監督のアドバイスにも背中を押され、スライダーやカーブで追い込んでストレートで空振り三振を奪っていった。 打線の援護もあった。3回には先頭の8番・渡邉航太が敵失で出塁、9番・相田歩希の犠打と1番・加藤龍の中前打で1点を先制。「先輩がつないでくれて、チャンスで1本打てて非常にうれしい。カーブが多い投手なのでそれを狙いつつ、まっすぐにも反応しようという構え。二遊間が空いていたのでカーブを引き付けて中堅を狙った」と加藤。5回には渡邉の中前打と相田の内野安打などで2死二塁とし、2番・村上聖の左前打で1点を加えた。 小林は6回無死三塁からのピンチも無失点で切り抜け、7回に暴投と2安打で1点を失ったところで交代。「小林は良かった。いいリズムで強い球を投げてくれた。あとは打線がもう少し早くセーフティリードをつくれていれば」と高橋祐二監督。マウンドを引き継いだのは稲山幸汰。抜群の安定感で、残りイニングを1安打4三振で締めくくった。 待望の追加点は8回。まず村上の中前打、4番・西野結太の左前打、暴投で1点を追加。続いて5番・佐藤大亜の四球、6番代打・野口空真の右前打で1点。7番・菊地勇一の四球と渡邉の中犠飛でもう1点を追加した。 これで霞ケ浦は2024年以来2年ぶりの夏の決勝進出となる。「決勝で常総学院と対戦するのは今回で3回目。過去2回はいずれもサヨナラ負けなので、3度目の正直にしたい」と高橋監督。村上主将は「下級生がつないでくれたおかげ。また、ここまでは投手陣が頑張ってきたので、次は野手が頑張って点を取り、先輩たちの成績を上回りたい」と意気込む。決勝戦は25日午前10時から、ノーブルホームスタジアム水戸で開催される。(池田充雄)

常総学院、延長逆転サヨナラで決勝進出【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城大会は12日目の23日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝2試合が行われ、常総学院は昨年の覇者、明秀日立と対戦し、延長10回タイブレークの末、9ー8の逆転サヨナラ勝ちで2021年以来、5年振りの決勝進出を決めた。明秀日立は準々決勝で優勝候補土浦日大を破り、勢いに乗っていたが敗れた。 23日 準決勝 ノーブルホームスタジアム水戸 第1試合明秀日立 2100010004 8常総学院 3000000105× 9 常総学院は初回、先発投手の七村佑聖が、2死後3連打を浴び、2点を先制される。「それは想定内」と、その裏、明秀日立先発のエース徐上力から、先頭の水口煌太朗がレフト前ヒットで出塁。「絶対に塁に出る気持ちでファーストストライクを打ち、しっかりいいスイングが出来た」と水口。続く荒沼暖人のバントで、水口が二塁に進むと、吉澤颯大の内野安打と、明秀日立サードの坂上大地の失策で水口が生還。さらに幸田元希と高瀬啓睦のタイムリーで初回に逆転した。しかし七村は2回、2死3塁で明秀日立の脇山琉維にタイムリーを打たれて同点とされる。 常総学院は3回からマウンドに上がった2番手高橋幸聖が、5回に1死二、三塁のビンチを招くが、明秀日立の白旗桜芽をセカンド併殺打に仕留め、ピンチを切り抜ける。しかし高橋は6回、1死3塁で宮楠到弥にスクイズを決められ勝ち越される。 常総学院は、初回途中からマウンドに上がった明秀日立の2番手でアンダースローの山田悠月を打ちあぐねていた。が、1点を追う8回。ヒットで出塁した荒沼を二塁に置いて、幸田のタイムリーツーベースで試合を振り出しに戻すと、4ー4の同点で試合は延長タイブレークに突入した。 常総学院は10回表、水口の失策で勝ち越され、さらに明秀日立、田淵侑真のタイムリーと白竹浬久虎の犠牲フライで4失点とピンチに立たされる。 島田直也監督はベンチに帰ってきた選手たちに「相手ができるならこっちも出来る。しっかりつないでいこう」とナインに声を掛けた。するとその裏、荒沼と吉澤のタイムリーで1点差に迫ると、1死一塁で宮原悠守が「絶対に打つ気持ちで打席に入った」とストレートを3塁線にタイムリーツーベースで同点に追いつく。 さらに明秀日立のワイルドピッチと四球で満塁とし、最後は佐藤泉里が「いい当たりではなかったが何とか落ちてくれて良かった」と、レフト前に執念のサヨナラタイムリーを放ち、延長までもつれ混んだ接戦に終止符を打った。佐藤は「監督から『気持ちだ』と言われ、自分が決めるつもりで打席に入った」と振り返り、「決勝まで来たら実力の差はないと思うので、最後はチーム一丸となって気持ちで戦って必ず優勝します」と力強く宣言した。 水口煌太朗主将は「最後はチーム一願となり、応援してくれた人たちのお陰で勝ちにもっていくことができ、チームが成長できた。自分は延長でミスをしてしまったが、声を出して、つないで、つないで、諦めない気持ちが強かったし、スタンドからの声援が力になった。決勝戦も最後は全員が一つになって勝ちきりたい」と意気込んだ。 島田直也監督は「延長に入って4点取られ、(選手たちは)笑顔でベンチに帰って来たけど、プレッシャーは相当あった。それでもこういう試合が出来るのだから、次もやることをやれば勝てる。一戦一戦、力が付いてきている。守備もいいプレーがあったし、このまま守備でリズムをつくって攻撃につなげるのがうちの野球なので、決勝戦でもそれをやりたい」と話した。2016年以来10年振りの夏の頂点まであと1勝。常総学院ナインが全員野球で一願となり悲願の甲子園出場を目指す。(高橋浩一)

世界一臭い花 ショクダイオオコンニャクが開花 筑波実験植物園

独特の悪臭を放ち世界一臭い花といわれるインドネシア・スマトラ島原産のショクダイオオコンニャクが23日、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園(遊川知久園長)で開花した。見頃は2~3日で、その後は枯れてしまう。 この株が開花するのは同園で7回目。2023年に開花し人工授粉によって実を付けて以来の開花となる。実を付けたら枯れてしまうことが多い中、結実後に開花したのは日本で初めて。世界でも珍しいという。 世界で最も大きな花の一つで、23日開花した花は、高さ2メートル38センチ、直径は93センチ。世界最大の花として、高さ3.1メートルのものがギネスブックに登録されている。 開花後、ろうそくのような突き出た部分を発熱させて、食べ物が腐ったような臭いを放つ。本来、夜に開花し、昼は花びらの役割をする花序(かじょ)を閉じる。開花中の深夜、独特の臭いを1キロ先まで発散させて、昆虫や動物の死骸をえさにする夜行性の甲虫、シデムシをおびき寄せる。花序(かじょ)の内側に雌花と雄花の集まりがあり、シデムシの体に花粉を付けて媒介させる。 しかし同園での今回の開花は昼夜逆転となり、23日午前7時ごろ出勤した職員が、開花が始まっているのに気付いた。朝方に開花が始まったのは同園で初めて。今回なぜ朝開花したのか、原因は分からないという。ただし、昼夜逆転により、来園者は今回初めて、開花した状態を見ることができる。 独特の強烈な臭いは、今回、昼夜逆転の影響なのか、「今年の臭いは本来より弱め」だと同園育成員の小林弘美さん。「いつもは服ににおいが染み付くぐらい臭い」という。 ショクダイオオコンニャクは絶滅危惧種で、原産地のスマトラ島では、限られた森の中だけに生える。今回開花した株は、2006年に東京大学の小石川植物園(東京都文京区)から譲渡を受けた。筑波実験植物園ではこれまで2012年5月に初めて開花して以降、2~3年に1度、計7回開花している。同実験植物園では、京都府立植物園(京都市)から譲り受けた別の株も2023年と25年に2回開花しており、ショクダイオオコンニャクの開花は筑波実験植物園で9回目となる。 展示している熱帯雨林温室には、開花中のショクダイオオコンニャクと合わせて、タイ原産の高さ約7.5センチの世界一小さいコンニャクの花も展示している。遊川園長は「世界最小のコンニャクも日本ではほとんど咲いたことがない希少種。どういう虫に花粉を運んでもらうかという進化の過程で、こんなにも変わる。両極端の個体を同時に見てほしい」と話す。(鈴木宏子) ◆開花中のショクダイオオコンニャクは、つくば市天久保4-1-1 国立博物館 筑波実験植物園 熱帯雨林温室内で25日(土)か26日(日)ごろまで見ることができる。開花に合わせて同園は24日(金)の開園時間を通常より30分早めて午前8時30分から開園する。閉園時間は90分延長し、午後6時30分に閉園する(入場は午後6時まで)。通常の開園時間は午前9時から午後4時30分(入場は午後4時まで)。入園料は一般・大学生320円、小中高校生と65歳以上、障害者などは無料。