「2台ピアノで奏でるオーケストラ~名曲を旅する」をテーマに、第11回つくばリサイタルシリーズ(同シリーズ実行委員会主催)が来年1月23日、つくばカピオホール(つくば市竹園)で開かれる。筑波大学の有志学生が「つくばの地で市民や学生に気軽にクラシックを楽しんでもらいたい」と毎年開催している公演。今回は、国内外で活躍する中井恒仁&武田美和子ピアノ・デュオを迎え、ピアノで奏でるオーケストラの名曲を聴く。
実行委員会の佐藤祐人さん(筑波大人文学類2年)によれば、「一流の演奏を一般1000円、学生無料という手頃さで堪能できるのは、つくばリサイタルシリーズならでは。普段あまりコンサートになじみのない学生にも、気軽に足を運んでほしい」という。
今回はピアノが主役で、管弦楽を中心的に扱ってきたリサイタルシリーズ10年の歩みにとっても新鮮な公演となる。国内外問わずその深く誠実な音楽性で高い評価を得るピアニスト夫妻、中井恒仁・武田美和子の連弾と二重奏が彩る。「中井さんと武田さんは日本のピアノデュオ界をけん引し続けている演奏家。プログラムにはベートーベン『歓喜の歌』をはじめ世界中で広く親しまれている名曲を取り揃えており、クラシック初心者から通な人まで楽しめるコンサートになっている」と佐藤さん。
実行委員会の岩永彩花さん(同 比較文化学類3年)は「前回の公演が終わってから、ピアノが主役のコンサートをやってみたいという声があがっていた。ピアノを自ら演奏する実行委員もいる。多くの人にとって身近な楽器であり、関心が強かった」と話す。「通常はピアノが1台のカピオに、さらに東京から1台持ってくる。カピオホールでピアノが2台というのは迫力の舞台になるはず。その響きをぜひ実際に体験してほしい」。
今回のテーマは「旅」。「プログラムの曲は、ウィーン、プラハ、パリなどヨーロッパの由緒ある美しい都市を彷彿(ほうふつ)させる。演奏を聴きながらまるでヨーロッパを旅している気持ちになれるはず。コロナ禍でなかなか旅行に行けないが、コンサートで晴れやかな気分になってもらえたらうれしい」と岩永さん。(山口和紀)
◆中井恒仁&武田美和子ピアノ・デュオ(第11回つくばリサイタルシリーズ) 2022年1月23日(日)午後2時開演。プログラムは、連弾でJ. シュトラウスII世「美しく青きドナウ」ほか、2台ピアノでベートーベン「歓喜の歌」(交響曲第9番第4楽章)ほか。チケットは一般1000円、学生無料。未就学児入場不可。チケットの予約はこちら。つくばリサイタルシリーズ公式ブログはこちら