今年度の(日本プロ野球)ドラフト会議で、オリックス・バファローズから育成1巡目で指名を受けた、茨城アストロプラネッツの山中尭之選手の仮契約が17日、土浦市港町のホテルアルファ・ザ・土浦で行われた。契約後の記者会見で山中選手は「プロ野球(NPBの)選手になるという小さいころからの夢が、そこで活躍するという目標に替わった。1日でも早く支配下に上がり、1軍で活躍できるようになりたい」と語った。
契約書にサインをしたときの心境は「これからNPBの第一歩が始まるという特別な思いに少し緊張し、硬いサインになってしまったが、責任感が芽生えた瞬間でもあった」。オリックスについては「今季リーグ優勝から日本シリーズへと躍進中で、来年も上位が期待できるチーム。楽しみでしかない」との印象を抱いているという。
山中選手は結城市出身。つくば秀英高校と共栄大学(春日部市)を卒業後、NPBを目指して今季、地元の独立リーグチームである茨城アストロプラネッツに入団。1年目で夢をつかんだ。つくば秀英からは8人目、共栄大からは初のNPB選手。茨城からはドラフト指名では2人目、途中入団も含めると4人目となる。

12月中旬の入団発表を経て、来年1月の新人合同自主トレに参加し、シーズンインを迎える予定。「全てにおいてレベルアップを図り、特に土台である体を一番に仕上げていきたい。技術やメンタルは後から付いてくると思う」という考えだ。目標はオリックスの4番打者で、今季パ・リーグ本塁打王を獲得した杉本裕太郎選手。「チームの勝敗にかかわる場面、得点圏でランナーを返せる選手を頭に置いている。目指すのは打点王とホームラン王の2冠。特に、打球の飛距離を見てほしい」と意気込む。(池田充雄)
茨城アストロプラネッツ 山根将大球団代表の話 山中のポテンシャルを評価していただいて感謝している。地域のプロチームとして活動している以上、茨城の選手がわれわれのチームを希望し、成長し、次のステージへ行くのは非常にうれしい。今後、彼のような例がどんどん増えていくといい。
オリックス 宮田隆GM補佐の話 引っ張るだけでなく右にも強い打球が打てる。単にパワーだけではない。状況に応じたバッティングをしていた。肩が強く、バックホームの送球安定性がいいなど守備面も評価している。