子どもたちの夏休みの自由工作を後押しする「夏のキッズアートおうえん展」が8月9日まで、つくば市二の宮のスタジオ’S(関彰商事つくば本社内)で開催中だ。筑波大学芸術学群の学生が考案した工作の実作品や作り方を紹介展示している。入場無料。
学生による工作の展示は6種類。日本画ブースの「風船で和紙のランプシェードをつくろう!」、彫塑ブースの「小麦粉ねんどでオリジナルメダルをつくろう!」など、専攻ごとの特色あふれるものが並んでいる。展示台の高さは子どもの目線に合わせ、各作品の横に設置された小型モニターでは、動画やスライドで作り方も紹介している。
会場では工作の制作キット(主な材料と説明書)も日替わりで配布しており、1日20キット限定で、内容はホームページやSNSで見られる。
7月31日には、セキショウブースが紹介する「カラフル♪アンブレラアート」のキットを配布。さまざまな色のビニール傘に自分で絵を描いて楽しもうという内容で、常総市から来た小学2年生の栗原結衣さんは、傘をもらって「色がきれい。いっぱい描けそう」と喜んでいた。

つくば市内の小学5年と2年の姉妹は、洋画ブースの「小石に絵を描こう!」に興味津々。自分で見付けてきた石の形に合わせて、どんな絵を描こうかと考えるのが楽しそうだという。
スタジオ’Sでは2016年から筑波大学と連携して、毎年夏と冬に「キッズアート体験」を行ってきた。会場で子どもたちが学生に指導してもらい、工作を完成させるというやり方だが、コロナ禍で実施が難しくなった。昨年はホームページで紹介した工作を家庭でつくり、写真に撮って投稿してもらうオンライン方式に変更。そして今年は初の展覧会形式での開催となった。
「実物を見ることでより楽しく、制作の参考にもしていただけるのでは」と、スタジオ’Sの浅野恵さん。来場者の一人は「毎年子どもと参加しており、大学生から教えてもらうのも楽しかったが、今年は作品を見てヒントをもらったり、自分で工夫したりして、できる範囲が広がるかもしれない」と話した。(池田充雄)