日曜日, 6月 14, 2026
ホームスポーツ土浦一、つくば工科2回戦へ 高校野球県大会開幕

土浦一、つくば工科2回戦へ 高校野球県大会開幕

雨で順延となった第103回全国高校野球選手権茨城大会は9日開幕し、5球場で1回戦10試合が行われた。土浦・つくば勢は、土浦一が八千代を14⁻7の大差で破った。つくば工科は6ー5で岩瀬を下し、それぞれ2回戦に進出した。土浦二は勝田に敗れた。

土浦一、7失点ひっくり返し八千代に大勝

7回表、三塁打を放ちガッツポーズをする花垣謙=同

J:COMスタジアムの第1試合は、土浦一が序盤の7失点をひっくり返し、14-7の大差を付けて大勝した。

土浦一は1回表に先制点を決めたものの、1回裏に4失点で先発の橋口柊太から鶴町開に交代。だが2回裏に3失点で1-7と点差を広げられ、試合の流れは八千代優位に見えた。

3回以降はマウンドに立った鶴町や土浦一守備陣が八千代打線を抑える一方で、攻撃回ではコツコツと安打や盗塁を重ねて1点ずつ返し、5回表には松田瞬の二塁打を皮切りに土浦一打線が爆発。川井大輔の二塁打などが続いて一気に5点を獲得し8-7と逆転した。

7回表は花垣謙が三塁打、8回表は打席に立った鶴町が二塁打を放つなど土浦一打線は勢いを増し、14-7で8回コールド勝ちを収めた。

柴沼剛己監督は「今日の勝利は、去年思い切り野球が出来なかった代(の選手たち)を含めての勝利。3回終わった時点で2-7だったので『1点ずつ取っていけば追いつけるよ』と話し、それを本当に選手たちが(打線を)つなぐ意識でやってくれた。(投手の)鶴町が頑張る裏で3年生が一生懸命やってくれたので、3年生全員でもぎ取った勝利」と語った。

成田圭梧主将は「春(大会)負けてから『1イニング毎回1得点を取っていこう』と話し合っていたので、それが生きてきた。春の負けが今日の勝ちにつながった。あそこ(5回)で5点取れたのが大きかった」と振り返った。

勝利の立役者となった鶴町は「自分のやるべき仕事を全うできたと思う」と述べた上で、守備陣を含めた仲間に向けて「仲間への感謝の気持ちを忘れずに投げれた」と感謝の意を示した。(崎山勝功)

2年ぶりに観戦「母校応援 生きがい」

2年ぶりの有観客試合を観戦する観客たち=J:COMスタジアム土浦

昨年は「茨城県独自の大会」となり無観客(選手や保護者のみ入場可)だったが、今年は各球場に2年ぶりに一般の観客が入った。この日土浦市は小雨が降ったり止んだりの不安定な天気。J:COMスタジアム土浦では第1試合の土浦一―八千代戦を熱心な高校野球ファンらが観戦した。

有観客での開催を行うにあたり「コロナ禍での大会」として特別態勢を取り、学校応援やブラスバンド演奏応援は禁止となった。一般の来場者は入り口前で検温に応じ、手指をアルコール消毒してから入場した。検温に当たったスタッフは「皆さん、協力的でスムーズに進んでいる。高校野球に付きものの応援団が無いけど、(野球が)できるだけでもありがたい」と話した。

「地域の母校を応援するのが先輩にとっての生きがい」という土浦一高OBの川島一男さん(78)=同市=は「毎年母校の応援だけは欠かさずに来ている」と語る。孫が土浦一高の野球部所属ということで「応援に熱が入る。こうやってグラウンドを眺めて子どもたちのすがすがしい姿を見ていると元気づけられる」と語り口に熱が入る。

三塁側の階段付近には焼きそばやソフトドリンクなどの売店が2年ぶりに出店し、来場者が購入する姿が見られた。男性店員は「夏は高校野球が無いと活気が出ない。皆が楽しみにしている」と話した。(崎山勝功)

つくば工科、岩瀬に逆転勝ち

8回裏2死一・二塁、木村が逆転の中前打を放つ

笠間市民球場の第1試合は、つくば工科が岩瀬に6-5の逆転勝ちを収めた。同点で迎えた8回裏2死一・二塁の場面、木村尚樹主将が殊勲の一打。ツーボールからの直球を「絶対返そう」という気持ちで中前へ運んだ。「どちらに転んでもおかしくないゲームを、選手たちが気持ちを出して粘り強く頑張ってくれた」と佐藤将光監督。

先発投手も務めた木村は「抜け球が多かった」と苦しい投球で5回までに5失点。だが打撃では逆転打を含む3安打の活躍で、2回には反撃の口火を切る三塁打も放った。「みんなが盛り上げてくれて気持ちが楽になり、初球から狙っていけた」と好調を語る一方、今日の勝因については「チームが心を一つにして、全員で守りきれた1勝だと思う」と振り返った。

「1年生のときは体も小さくひ弱だったが、実力が付いてくるにつれて向上心が出てきた。一人だけ残った3年生として苦労してチームをまとめ、引っ張ってきた」と、佐藤監督の木村評。今のチームがスタートした時は上級生は木村だけで、メンバーは9人揃わず、試合では助っ人を頼みながら戦ってきたという。

助っ人の一人がレフトの井上直弥だが、野球部へは出戻りという形になる。足のけがの悪化で野球部を辞め、回復後はハンドボール部で活動してきた。「チームに迷惑がかかると思って退部したが、みんなが頑張っている姿を見て、悔しさや申し訳ないという気持ちがあった。だが、もう一度やりたいと思っても、どういう顔をして戻ればいいのか分からなかった」という。

3年になってハンドボール部の活動を終えた後、「お願いだから戻ってきてくれ」と木村が声を掛けてくれたときは、思わず涙目になったそうだ。6月から本格的に合流すると、2人が中心になって朝練を始めるなど、夏の大会に向けて準備を進めてきた。

そうした思いが実を結んだのが9回表、この回を守りきれば勝利という場面。相手4番打者の打球が左中間に上がった。「もしこれを落としたら無死一・三塁。みんなのために抑えようと体が勝手に動いた」と井上がこれを好捕。絶体絶命のピンチの芽を摘んだ。

「自分はあきらめかけてしまうことが多いが、野球は何があるか分からない。できる限りのプレーを出しきりたい」と井上。今度は絶対にあきらめないという気持ちで次戦に臨むという。(池田充雄)

9回表無死一塁、左中間への当たりをレフト井上が好捕

日立市民球場第2試合の土浦二⁻勝田は、土浦二が1ー9で勝田に敗れ、2回戦進出はなからなった。

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かすみがうら市 土浦市に合併要望へ

2005年以来の激震 平成の大合併によるかすみがうら市誕生以来、地域に戸惑いが生じている。かすみがうら市議会が16日に、土浦市との合併を前提とした市政の転換と、合併相手となる土浦市と同市議会への要望を進める議案を議員提案することが明らかとなったためだ。 合併はかつて土浦市、旧霞ケ浦町、旧千代田町、旧新治村の4自治体間で協議されたが合意に至らず、2005年3月に旧千代田町と旧霞ケ浦町の2町がかすみがうら市に新設合併、翌年に旧新治村が土浦市に編入される形で現在に至る。 かすみがうら市の宮嶋謙市長は今年7月の任期満了で引退を表明している。市議会発の今回の合併要望は、宮嶋市長続投無しという状況により、7月に行われる市長選を見据え、新市長への最大の継承となる。 広域連携の基本姿勢を重点課題に かすみがうら市でこの課題の矢面に立つ経営企画課は「トップレベルの対話があったようだがまだ何の指示も降りてきていない。冷静に対処しなくてはならない」と語る。 折しも2026年度は、市政の根幹政策である第2次総合計画・後期5カ年計画の総仕上げの年度でもある。同課では市民アンケートをとり、今後ワークショップなどを通じて、2027年度スタートの第3次総合計画策定作業に入っている。合併協議が現実のものとなれば、この一大事業は大きく影響を受ける。 「総人口、財政規模から、当市が土浦市に編入される形を変えることはできないだろう。しかし、かすみがうら市のまちづくり理念は次期総合計画内でも重要なテーマ。当市だけでは乗りきれない、解決しなくてはならない課題というものがあり、広域連携を掲げて市民生活の支えにしようとしている」(経営企画課) この広域連携というテーマを土浦市に提案する合併要望の柱とすることで、「まさかの寝耳に水」に同市職員は取り組もうとしている。 「市の総人口は緩やかに自然減をたどっているが、産業支援やまちづくり政策を通した社会増もある。合併によって将来の居住地受け皿や豊かさを誇れる自然環境といった地域資源を、どのように生かしていくかも考えていくことになるだろう」 市民は冷静に事態を受け止めているようだが、「約20年、かすみがうら市という名称に慣れ親しんできた。これが消えていくと寂しさを禁じ得ない」といった声が聞かれた。 商都のカンフルになるのか かすみがうら市議会で議案が可決されれば、同市の要望を受け取る形となる土浦市政の現場は、困惑の表情だ。土浦市は9日「現時点ではかすみがうら市議会の動向を注視している段階であり、コメントを差し控える」と発表した。同市政策企画課は「上層部からの指示通達は何もない。今は動向を見守るだけ」と述べる。 2006年に旧新治村を編入し、市域の拡大と工業団地など産業誘致基盤を得た土浦市は、半面、歴史を積み重ねてきた中心市街地の地盤沈下という課題を抱えている。市政策企画課は「(合併のメリットや効果を)今は語る時ではない。中心市街地の活性化と、将来延伸してくるつくばエクスプレスの受け皿づくりといった課題に向き合わなくてはならない。合併の先にある可能性を、どこに見出していくべきかはこれからのテーマと認識している」「(両市とも)互いに人口減の問題がクローズアップされているが、土浦市における人口の社会増も地道な取り組みの持続によるもの。合併のための議論が始まれば、真剣に受け止めていかねばならない」とする。 かすみがうら市でも「社会増減は年度によって異なるが、2024年度に民間の人口戦略会議で分析された『消滅可能性自治体』には名を連ねなかった。条件付きで持続可能な分類という可能性は、かすみがうら市が守り継承すべき財産」と未来を見つめる。持続性という問題は、茨城県内では大半の基礎自治体が内包している。(鴨志田隆之)