水曜日, 3月 4, 2026
ホームつくば市議会が中間報告 市は年度内に土地利用計画策定 旧総合運動公園用地

市議会が中間報告 市は年度内に土地利用計画策定 旧総合運動公園用地

住民投票で計画が白紙撤回になったつくば市の旧総合運動公園用地(同市大穂、約46ヘクタール)の利活用について調査検討する市議会調査特別委員会(浜中勝美委員長)は25日、利活用に関する中間報告をまとめ、同日開かれた6月議会最終日の本会議で提言した。公的利用か、民間売却か、一部公的利用かなどの具体的な判断は示さなかった。

一方、五十嵐立青市長は2期目スタート直後に一部公的利用を含めた民間活用の方針をいち早く示し、議会の中間報告が出される前に、民間企業などを対象にした利活用の意向調査を実施した。今回、議会が具体的な判断を示さなかったことで、五十嵐氏の民間活用の意向を容認したことになる。

議会の中間報告を受け、五十嵐市長は25日の会見で「年度内に土地利用計画を策定して、議会や市民に説明する」などとした。議会の提言、民間の意向調査結果(6月4日付)などを総合的に判断して、土地利用方針や造成の区割り、周辺道路の整備計画などの方針をまとめるという。

民間活用に向けた公募などは、土地利用計画策定後、来年度にも実施されるとみられる。

五つの役割や機能を提言

市議会の中間報告は、望ましい施設について①つくばならではの資源・特性を十分生かせるもの②市民ニーズに対応し地域活性化に貢献するもの③災害に強いまちづくりに寄与するもの④市民のコミュニティ形成に寄与するもの⑤観光や産業振興に寄与するものーの五つの役割や機能を提言した。

公的利用か民間売却かについては「一括売却ではなく、一部公共もしくは全部公共活用で検討すべきとの結論に至った。ただし民間の提案を妨げるようなものになってはいけないという意見もある」など、両論を併記する形にとどまった。

基本的な方向性として、周辺の大穂地区の市街地や庁舎、医療機関、研究所、商業施設など周辺環境に影響を及ぼさないことという制限を付けた。

同特別委は今後も継続して調査検討を続ける。

今年度中に62億円を返済

旧総合運動公園用地をめぐっては、2019年3月、五十嵐立青市長が、用地を一括売却する方針を出し、66億円で購入された用地を、事業者1社が40億円以上で一括購入し物流倉庫などを建設する案が出された。しかし、住民説明会で異論が噴出、市議会が調査特別委員会を設置し、民間売却案はいったん凍結となった。

その後五十嵐市長は、2期目スタート直後の20年12月、一部を防災倉庫にして残りを民間売却したいとテレビ番組で発言。今年2月、3分の1を防災拠点として公共利用し、残り3分の2を民間活用したい意向を市議会に示した。続けて4、5月には2回目の民間企業意向調査を実施し、12社(団体)から、物流・倉庫施設、産業団地・工業団地、データセンター。太陽光発電施設など17件の利活用申し込みや提案があった(6月4日付)。

一方、土地購入費66億円と利子2億円の計68億円の返済については、市土地開発公社が金融機関から借り入れて購入し、2024年3月が返済期限となることから、市は今年3月補正で約53億円、今年度当初予算で約9億円を計上し、市が公社に無利子貸し付けをして計62億円を今年度中に金融機関に返済する。残り約6億円については22年度と23年度にそれぞれ約3億円ずつ返済し、1年前倒しで完済する方針を今年2月に発表している=2月4日付。(鈴木宏子)

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

9 コメント

9 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

「普通」だけに頼る危うさ《続・気軽にSOS》170

【コラム・浅井和幸】寒い日に寒いと言う。普通ですね。暑い日に暑いと言う。普通ですね。嫌なことを忘れたいと思う。普通ですね。好ましくない状況を解決したい、好ましい状況にしたいと考える。やっぱり普通ですね。 寒い日や暑い日にエアコンをつけて快適な室温にする。解決できますね。室温が低いから寒いと感じる。間違っていません。だから、エアコンで室温を上げれば解決する。外気が低いとか冬だからとか文句を言っていても、暖かくはなりません。文句を言えば、誰かがエアコンをつけてくれるかもしれませんが…。 寒い時に体が震えますね。あれは筋肉を震わせて体温を上げる反射だそうです。寒い日に運動をすれば体が温まり、寒いと感じないどころか、暑いと感じることもあるでしょう。寒いと感じるのは、体が冷えていることの方が本質に近いかもしれません。 部屋にいる状況で、外気が寒くても部屋が暖かければ寒いと感じない。部屋にいる状況で、部屋が寒くても体温が高ければ寒いと感じない。どちらも正しく普通だと思います。寒さを解決するには、エアコンをつけてもよいし、運動をしてもよいし…、他にもたくさんの解決法がありそうです。 嫌なことを忘れる方法 さて、嫌なことを忘れるにはどうすればよいでしょう。人には、忘れようと意識して忘れるという機能はないそうです。嫌な奴や出来事を忘れようと意識するほど、長い時間考えるほど、その意識か強く記憶に刻まれ、嫌な気持ちは大きくなり、よろしくない状況が起きそうです。 嫌なことは忘れようとすると、逆に嫌な気分が強くなることもあります。普通ということがいつも正しく、よいものではなさそうです。嫌なことを忘れる、いくつか方法がありますので、いくつか挙げておきます。これらがあなたの「新しい普通」になることを願いながら、詳しくは、機会に取り上げたいと思います。 (1) 嫌なことが思い浮かんでも、そのまま放っておき、別のことを行う。 (2) 嫌なことに少し近づき、思ったよりも嫌なことが起こらない体験をする。 (3) 身体的なリラックス方法を試してみて、呼吸をゆっくり行ってみる。 (4) 嫌なことを味方と思える人と共有して、安心できる時間や空間をつくる。 (5) 嫌なことを乗り越える対応策に悩み、計画を立て実行する。 (精神保健福祉士)

電子看板のガイドラインを策定 土浦市 県内初 光・動き・音に指針

良好な景観と交通安全確保へ 街中で、LEDビジョンなどを用いて広告などを流す電子看板「デジタルサイネージ」の設置件数が増加する中、良好な景観を維持し交通安全を確保しようと、土浦市は2日、屋外などのデジタルサイネージの表示に関するガイドラインを県内で初めて策定した。 デジタルサイネージに特有の光のまぶしさ、映像の動き、音の大きさなどについての指針を示すもので、市内を、にぎわいを創出するエリア、自然と歴史のあるエリアなど4つに分け、エリアごとにそれぞれの指針を示している。デジタルサイネージは、人の視線や注意を特に引きつけるなどの特性があることから、景観維持のほか、ドライバーや歩行者の不注意による交通事故を誘発するのを防ぐことが目的。 具体的には ①夜間の光の明るさは、原則として1平方メートルあたり400カンデラ以下(スマートフォンを暗闇で光らせたくらい)とする ②光が夜空に拡散しないようひさしなどを付ける ③色や模様は、うずまき模様や細かい縞模様などは見る人に錯覚などを引き起こすことがあり好ましくない ④動きは、極端な点滅、高速で動く、クイズ形式などは、ドライバーに幻惑を誘発し交通事故を誘発する恐れがあるため避ける ⑤設置位置は信号機と重ならないようにする ⑥霞ケ浦や河川の水面に反射しないよう配慮する ⑦音は、駅前などにぎわいを創出するエリア以外は音を出さないーなど。 市内を駅前などにぎわいを創出するエリア、幹線道路沿いや工業団地などのエリア、霞ケ浦湖畔や筑波山麓エリア、落ち着きのある旧城下町エリアの4つに分け、それぞれエリアに応じた指針を示している。旧城下町エリアについては屋外広告物条例で設置そのものを禁止している。 これまで同市は市景観計画や屋外広告物条例で屋外広告物の大きさや設置位置などを規制してきた。現在、市内には17基のデジタルサイネージが設置されており、これまで市民から「まぶし過ぎる」などの意見が計5件、市に寄せられ、市はその都度、設置事業者に連絡などしてきた。今回のガイドラン策定を機に、17基の事業者のほか、新たに設置を計画している事業者にも周知を図っていきたいとしている。ただし強制力や罰則はない。 同様のガイドラインは全国で、さいたま市、千葉県柏市、名古屋市、大阪市などがすでに策定している。同市の特徴として、夜間の光の明るさについて、近くに別の光源などがある場合は一部、明るさの基準を緩和している。大学の研究結果などを取り入れた緩和で、全国初という。

「うつろ舟」享和3年 常陸国に漂着《ふるほんや見聞記》14

【コラム・岡田富朗】皇居向かいに位置する国立公文書館では2月28日から3月13日までの期間、所蔵されている『弘賢随筆』(ひろかたずいひつ)の原本から、「うつろ舟」が描かれている箇所(上の写真)が展示されています。「うつろ舟」の形は現代の人が見ると空飛ぶ円盤のようにも見えますが、江戸時代後期の1803(享和3)年2月22日、常陸国に漂着したとされる舟です。 漂着したのは、現在の茨城県神栖市波崎舎利浜(しゃりはま)ではないかと言われています。『弘賢随筆』は、幕臣で蔵書家としても知られる屋代弘賢(やしろひろかた、1758~1841)の手もとにあった雑稿を取りまとめ、不思議な出来事や変わった噂(うわさ)などが数多く収録されています。 55年前設置された国立公文書館 国立公文書館は、「公文書等の保存、閲覧・展示などへの利用、公文書の調査研究を行う機関」として、1971(昭和46)年7月に設置されました。今日では、公文書館は図書館・博物館とともに、文化施設を支える三本の柱の一つとなっています。 館内入口の展示スペースでは、常設展示に加え、1~2カ月ごとにテーマを変えた企画展や特別展が実施されています。常設展示では複製資料を展示していますが、期間限定で貴重な資料の原本が並ぶこともあります。 国立公文書館の設置に際し、その重要な一部門となった内閣文庫は、1873(明治6)年に太政官に置かれた図書掛に始まり、1885(同18)年の内閣制度創始と同時に内閣文庫となりました。以来、和漢の古典籍・古文書を所蔵する我が国屈指の専門図書館として、内外の研究者に親しまれてきました。 所蔵品のうち、日本の資料で最も古いものとしては、東大寺文書に含まれる908(延喜8)年の文書があるそうです。 1998(平成10)年7月には、筑波研究学園都市内に、つくば分館を設置し、書庫などの拡充を行いました。現在、175万冊が所蔵されており、うち50万冊が内閣文庫、125万冊が行政機関などから移管された公文書です。 3~5月に昭和100年記念特別展 データ化が進んでいるものの、毎年行政機関から4~5万冊の公文書を受け入れており、永久保存していく資料であるため、蔵書は増加の一途をたどっているそうです。そのため、既存施設の書庫が近年中に満架となる見込みであることを踏まえ、2029(令和11)年度末には、新館の開館を予定しています。新たな国立公文書館は、新たな憲政記念館と合築で整備され、展示スペースも広くなるそうです。 「公文書は保存するだけではなく、利用していただくことにも意味があるので、より多くの方に公文書館を訪れていただきたい」と、総務課広報の新井さんは話してくれました。「うつろ舟」展示終了後、3月20日~5月24日までは、昭和100年記念特別展「昭和の日本人とフロンティア―南極・深海・宇宙への挑戦―」が開催されます。(ブックセンター・キャンパス店主)

創立40周年祝う つくば学園ロータリークラブ

市内で記念式典 社会奉仕団体、つくば学園ロータリークラブ(RC)の創立40周年記念式典が1日夕、つくば市内のホテル日航つくばで開かれた。同RC会員のほか、招待された県内RC代表も参加し、200人を超える大式典になった。つくば市内には、つくば学園RC、つくばシティRC、つくばサンライズRCの3クラブがあるが、会員数は学園RCが最も多い。 会員数3.5倍に 学園RCを代表して高田稔美会長(高田工務店社長)があいさつ。「このクラブは1986年7月、土浦RCのスポンサークラブとして、30人の会員で設立された。1985年に開かれた科学万博が成功のうちに終わり、地域が活気に満ちていた時代だった。当時、私は中学生だったが、地域発展の未来に期待していた。それから40年。つくば市は大発展し、私たちも地域の発展に寄与してきた」と述べた。 また、創立40周年記念式典の浦里浩司実行委員長(浦里酒造店会長)は「会長あいさつにもあったように、スタート時の会員は30人だったが、今では100人を超え、106人の規模になった。スポンサーの土浦RCはじめ、多くのロータリー会員のご指導にお礼申し上げる」と、会員の大幅増を強調した。 学園RC会員によると、茨城県内のRCで最も会員数が多いのは水戸RCで、学園RCは2番目という。土浦市内にも、土浦RC、土浦南RC、土浦中央RCの3クラブがあるが、学園RCのスポンサー(親クラブ)だった土浦RCの会員数は減少傾向にある。 3人のガバナーを輩出 高田会長、浦里実行委員長のあいさつのあと、瀬戸隆海ガバナー(県内全RCの代表、龍ケ崎RC会長)、県知事代理の久保三千雄県営業戦略部長、五十嵐立青つくば市長が来賓としての祝辞を述べた。 この中で、瀬戸ガバナーは「40年前というと、NTT民営化、科学万博、男女雇用機会均等法成立など、時代の大きな変化が始まろうとしている時期だった。学園RCは、たくさんの奉仕活動に取り組んでおり、RC活動に大きなインパクトを与えている。これらが未来に残るよう、今後の活躍を祈念している」と、活発な活動を続けるよう求めた。 学園RCもこれまで、筑波山江戸屋の吉岡昭文社長(当時)、つくば企画の野堀喜作社長(当時)、東光拓商事の大野治夫社長(当時)の3人のガバナーを輩出している。いずれも地元有力会社の経営者だ。 記念式典の途中、40年のクラブ活動の写真をAIで編集したスライドが壁面に映し出され、出席者はRC活動のいろいろなシーンに見入っていた。1時間半の式典のあと、会場は祝賀の宴に入り、夜遅くまで懇親を深めた。(坂本栄)