利用者間の交流を重視した共用の仕事・勉強の空間、コワーキングスペース「ROOMS(ルームス)」が6月1日、つくば市苅間にオープンする。サービスを立ち上げるのは筑波大学大学院1年の滝波俊平さんと、つくば市で民泊を営む神脇和宜さん(つくば市在住)の2人。経営母体は同所で生活支援サービスを行っている東医ケアーセンターで、他にプライベート個室のレンタルサービスも行い、社会人のテレワークや学生のオンライン授業にかかわる需要の取り込みを狙う。
サービス着想のきっかけは、新型コロナの感染拡大だった。昨年、感染対策による自粛が始まるなか、家で過ごす時間が大きく増えた。滝波さんは「家にいる時間がとても多くなり、隣の部屋の騒音などが気になり始め、過ごしづらいと感じるようになった」。そこで、当時住んでいたアパートから引っ越すことを決めた。そして、引っ越した先が筑波大学近くにある民泊施設の春日ハウス(つくば市春日)だった。
そこで滝波さんはオーナーの神脇さんと出会った。春日ハウスで暮らす中で、滝波さんは孤独に陥りがちなコロナ禍における「共同空間の必要性」についての認識を神脇さんと共有し、意気投合した。その後、神脇さんから「ちょうど空いている物件があるから、そこでレンタルスペースを始めてみたい」と持ち掛けられ、今回のサービス立ち上げへとつながった。
学生なら1時間200円
サービス名の「ROOMS」は、英語で部屋を意味するroomの複数形だ。コワーキングスペースやレンタル個室は、神脇さんが所有する一軒家を改装する形で作っているが、「ROOMS」というサービス名はそこから来ている。「一軒家の『部屋』をそれぞれコワーキングスペースにしたり、プライベート個室として貸し出したりする。そういう意味では『部屋』の集合体としてROOMSがあるというイメージ」と滝波さんは話す。
コワーキングスペースは全8席で、1時間の利用につき学生が200円、一般が250円。Webカメラやサブモニターの貸し出しも行い、テレワークやオンライン授業の需要を取り込む。プライベート個室は1時間の利用につき400円で、より静かな環境でテレワークなどを行いたいユーザーの利用を見込む。(料金は税込み)
「今後はコワーキングスペースやプライベート個室だけではなく、ボードゲームカフェや育児をしながらテレワークをできるスペースなどの設置も検討している。空いている『部屋』がまだあるので、それらを有効活用していく。ぜひ多くの人に足を運んでほしい」と滝波さんは語る。
◆正式なオープンは6月1日だが、今月17日からプレオープンを行う。詳しくは「ROOMS」のホームページ、公式ツイッター、電話: 029-856-4155。