県内の新型コロナウイルス新規感染者数が過去最高を更新しているとして、大井川和彦知事は8日、人口1万人当たりの新規感染者数が1.5人を超えたつくば市など10市町を感染拡大市町村に追加した。
感染拡大市町村では新たに、酒類を提供している店に限らず、すべての飲食店を対象に、夜8時から朝5時までの営業自粛を要請した。酒類の提供は午後7時まで。これまで感染拡大市町村の時短営業要請は、酒類を提供する飲食店などに限られ、夜10時までとしていたが、今回、緊急事態宣言が出された1都3県と同様の時短営業を要請する。
期間は8日から12日までの5日間。協力店には1店舗当たり20万円などを支給する。ただしテイクアウトやデリバリーのみであれば夜8時以降の営業も可能。
感染拡大市町村は、国基準でステージⅢ(感染者が急増し医療に支障が出ることを避けるための対応が必要な段階)以上に相当する市町村。8日の追加指定で県内の感染拡大市町村は20市町村となり、県内44市町村のほぼ半分となった。
8日の県内感染者数は127人で過去最高を更新した。つくば市の2~8日まで1週間の新規陽性者は県内最多の46人、人口1万人当たりの新規感染者数は1.88人。一方、6日にすでに感染拡大市町村になっている土浦市は2.10人。
感染拡大の理由について知事は、年末年始の帰省などによる人の移動で、家族も含めて感染が大幅に広がっているとした。
医療提供体制は、新型コロナ専用病床を県内で410床から500床に増やす準備をする。
500床は、県が最も感染が拡大した状況を想定し試算していた必要病床数だという。大井川知事は、500床の6割が埋まった段階で、国に緊急事態宣言の指定を要請するとした。
大井川知事はその上で、マスクを無しでの会食や会話が全ての感染のきっかけになっているとして、マスク着用への最大限の配慮を呼び掛けた。さらに緊急事態宣言が発令されている東京、埼玉、千葉、神奈川の往来自粛、県独自の追跡アプリ「いばらきアマビエちゃん」の利用徹底などを改めて呼び掛けた。